第5話、スライムだ!


ゲートを超えて30mほど進むと、ズズズズッと何かを引きずるような音が聞こえてきた。


「何か引きずるような音が聞こえるけど……」


「多分、狩人の探知スキルだね。

方向は分かるの?」


ちょっと集中すると、頭の中にマップが浮かび相手の位置が分かった。


「20m先の二股を左、その先10mくらいだね」


「おいおい、マッピングは灰探索者のDくらいじゃなかったか?」


「まあ、正しいかどうか確認してからにしましょう」


30m先にスライムが3匹いた。

オミナさんの手ぶりに従い、スリングショットで一匹をつぶし、飛び込んだオミナさんのロングソード一振りで2匹が切り裂かれた。


「タケルの言うとおりいたわね」


「うーん、探知系の感覚に敏感なのかな」


実はスライム3匹というのも分かっており、今もカサカサと別の音が聞こえるのだが、もう少し近づいてからにしよう。


「タケルのつぶした奴は、吸収中だったみたいね。

オミナのロングソードを溶かされなくて良かったわ」


「ああ、吸収中のスライムは粘着力が増えるから、体液を付着したまま使うと、確かに溶けることがあるな」


おいおい、そんなことも分からないパーティーなのかよ……

俺には1秒の福音があるから、出会った瞬間にどれが危険で、どれがテイム可能か分かっていた。

だから一番危険な吸収中の奴から仕留めたんだが……


30分で10匹のモンスターを仕留め、地下2階へ向かう。

地下2階に降りたところの休憩所で、トイレとジョブチェンジを済ませる。

今度は白戦士で前衛二人のシラン姉ちゃんが後ろで探索役だ。


姉ちゃんの探索ジョブは白隠密で、ジョブスキルは広域探査をセットしている。




【シラン・モリビト・NJP】


種族:エルフ

年齢:17

生命力:170

魔力:350

知力:651

筋力:120

ジョブクラス:

・聖巫女 D

○白隠密 D

・白技師 E

・灰賢者 C

・灰農婦 D


スキル:<森の加護><空間収納><アドミン>

ジョブスキル:<治療師><薬創師><召喚・初級><テイマー・初級><広域探査>

称号:<縁行寺血族><結婚詐欺師>




ちょっと不安に感じた俺は、新たに発生したジョブ、白探索者Hをパッシブ領域に追加しておいた。

姉ちゃんの探査能力は、エリアが狭かった。15m四方くらいである。

ここに来てはっきり分かった。

シラン姉ちゃんは回復専門であり、戦闘では役に立たない。


ちなみにオミナさんのステータスを確認したところ、実は探索者として適していることが分かった。




【オミナ・パンサー・CAL】


種族:獣人族

年齢:17

生命力:380

魔力:150

知力:89

筋力:420

ジョブクラス:

〇灰騎士 D 

・灰隠密 D

・灰狩人 D

・灰闘士 F

・灰走士 C


スキル:<獣化><ジェノサイド><刃爪>

ジョブスキル:<肉鎧><筋力強化><敵前逃亡><広域探査>

称号:<格闘クイーン><闇の暗殺者><狙われた女豹>


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