第22話 思わぬ来訪者
5月4日—午前11:00—
東京出張していた
さっそく
「
「無事で何よりだな。
「そうやね。なんとか無事」
「悪いがアイツはどこにいる?」
(アイツ? 誰のこと言うてはるんやろ? 廃人さんのことを聞いとるんやろか)
残念ではあるが、
「えっと、あっちの部屋で寝とーけど」
無言で靴を脱ぎ捨て、部屋へ向かう
「
「ひゃぁぁぁぁ!」
バタバタと廊下を駆けるように、
「お前の逃げる足音も大概じゃないか。人の顔見て悲鳴上げるか普通。それよりアイツだ」
(だから言ったんだ。一般人と関わらない方がいいと。忠告を無視するからだ。とりあえず起こして状況は聞きたい)
「おい、起きろ」
だが誰なのか認識する前に、脳裏を駆け巡った情報は
「
「まだ寝ぼけているのか? 俺は
「
徐々に視界がハッキリしてくる。確かに目の前にいるのは、
「何で? 何が? それにここは? もしかして悪い夢を見ていたのか?」
「悪い夢か。確かにな。悪い夢であって欲しいと思う。だがなお前が経験したのは紛れもなく現実だ」
血まみれになった
「ち、違う! 俺は…俺は悪くない!」
再び精神が崩壊し始める。
「何さ、何さ⁉︎ 大きな声上げて」
「極度の精神不安のせいで、彼は幻覚と幻聴の症状を引き起こしているね。僕の術式で解いてみるよ」
ピンポーン——。
「今日は来客が多いね。
「急にすみませんね。ここは
「はい、そうですけど…何か?」
「私たちは東京から来たのですが、
亡くなった
「
「えっと…」
「とりあえず、上がらせてもらうよ。ここにいるのはわかってるんだからね!」
そういうと
泥棒のように次々に
「ちょっと、何してはるんですか⁉︎ 人の家やのに!」
「違います! 逃げたつもりはないんです! 俺は殺してない。俺じゃない。だってあんな化物と戦えるはずない。あれは運悪く…事故、事故だったんです!」
両手で頭を抱えて、畳に額をつけて見ないようにしながら、自分に非がないことと、殺してないことを伝えていた。
「
「何なんだ。君たちは一体何なんだ! キチガイなのか⁉︎ 頭がイカれている! 早く
だが、誰もその言葉には応じない。不可思議なことだが面々からすれば、当たり前のことになっている。
「やっぱりは君は呪われているんだ。過去の事件も君が元凶なのは間違いない! この恨みは必ず晴らす! 殺してやる!」
危険を感じた
そんな中、強く肩がぶつかりおかしなことを言う人がいた。
「これは酷いですね。良くない感情が溢れ出てますよ。悲しみ、後悔、恨み、怒り。いや既にその感情は殺意へと変化していますね。どうです? 私と一緒に怪異師を殺してみませんか?」
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