第20話 呪血
5月4日—午前6:30—
ピピピッピピピッピピピッ——。
和室で寝ていた
「ふぁぁぁ…。ん〜身体が重たいで。それにあちこち痛ーてしゃーないな」
「
「何? なんか
「いや、アンタの戦闘時の厨二病と普通の時のギャップには毎度違和感を覚えるだけ」
そう
「ところで変な人は?」
「トイレにでも行きはったんやろ」
—午前7:00—
—午前7:30—
「そういえば、あの人…昨夜から何も食べとらんかったな。朝食だけでも食べて貰わんと困る」
「あれ? どこ行きはってんな?」
「お母さん? あの人知らへん」
「あの人? あーもう一人男の子。お母さん、知らへんで」
「えっ? 知らへんの。どこ行きはったんや?」
「嘘やろ。裸足で外へ? これはアカン。マズいことになってもた」
「出てたとしたら、こんな広い中見つけるんわ、無理な話やで。近くにおってよ」
祈るように
♦︎ ♦︎ ♦︎ ♦︎
時は少し遡り。
5月3日—午前2:10—
草木も眠る丑三時。
昨夜に、
「
ずっと
現場には、まだ大量の血が地面を真っ赤に染めていた。
「
「ほぉほぉほぉ。無様ですね」
暗闇から現れたのは、何時ぞやのぬらりひょんであった。一人になった
「あぁぁぁ…」
「では、アナタの血と肉は私がいただきましょう。アナタの流れるその血は、我々と同じモノなのですよ」
ぬらりひょんは、刀抜いて
「あぁぁ…ぁぁぁああああ」
痛がり転げ回る
「これで、私の力も覚醒するのです! 怪異師共に恨みを晴らし、邪妖怪へとなり名を轟かせるのです! ヒョヒョヒョヒョ!!」
ぬらりひょんは叫んだ。
一端の
「力を手に入れた際には、真の妖怪総大将として百鬼夜行を実現させてみせましょう!」
妖怪の総大将を夢見るぬらりひょんの身体に異変が起きる。
「おぉ! これが真の呪いの力! 感じますよ。身体の内側から感じる…ってあれ?」
ボタボタ——。
ぬらりひょんの身体は、徐々に溶け始め、肉片が地面に落ちる。
「なんだ…身体が熱い…。溶ける…私の身体が溶けとる…」
慌てふためいたぬらりひょんは、
「小物め。余の力を奪い取れるとでも思っておったのか? 舐められたものよ。この血は一族しか適応せぬ。貧弱な
「しかし、世も喧騒な時代になったものよ。この地が京の都などとは到底思えぬ。それに何の力も持たぬゴミどもが蛆虫のように湧いておる。余を陥れた怪異師や皇族どもは必ず根絶やしにしてくれる。じゃが、この男に怨み辛みの感情が足りておらん。余の復活のためにも、強い感情を持って貰わねばな。ぬっ? 意識を取り戻しよる。再びその時を待つとしよう」
「
そして再び、
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