第一章【第三部 怪異師への決意】
第19話 五摂家筆頭・小野江家
東京都。
現在の日本の首都。
超高速ビルに色鮮やかなネオンが光る街でありながら、古き時代を感じられる寺院も数多くある、古き歴史と未来を融合したような場所である。
『東京都千代田区千代田1—1』
ここは皇居。天皇の住まいがある。
幕府軍は明治新政府軍との戦いに敗れ、江戸城を無血開城し、京都御所に住んでいた明治天皇が東京に移る際に皇居と治定した。
それは明治元年(1868年)の出来事であり、その日から『東京』と『皇居』が誕生した。
一方の
「いやー。これは大変ですね」
物陰から一人の中年男性が姿を現す。
その身体はスーツ姿からでもわかるぐらいに引き締まった大きな肉体をしている。
「相変わらずの地獄耳だね。
【
相伝術式では心理千眼術と呼ばれる術式を持っており、相手の心を読みことでき、どんな攻撃にも事前に対応ができる。その優れた能力から天皇の護衛を代々務めている。
「地獄耳だなんて酷いこと言いますね。声が大きいんですよ。私の耳に何でも入ってきてしまうのはご存知のはずよ。それにその呼び名はやめてください。我々の師匠なのですから、
嫌みに聞こえるように、互いの名前を呼び合う。年齢でいうと
実は言うと
「なら話す必要はないね。それとも何か用事でもあるのかい?」
「厳しいねぇ。私を除け者扱いにして。同じ怪異師というのに」
「何を言うとんねん! 勝手なことばっかりしよてからに。上手いこと出来てへんのはわかっとるやろ!」
「まぁまぁ、そんなに怒らなくても。我々も天皇陛下を御守りする責務。
「
「何を考えていませんよ。
「待て。それと別の話もある」
「大丈夫ですよ。
「
「大丈夫だろう。
「
「とにかく、
「
「
「
遂に復活した
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