第15話 地獄
先日、ここ京都の平安神宮に保管と監視されるために運ばれたばかりであった。
「何なんだよ…この鬼は⁉︎」
(それに少し息苦しいさがある。そのせいなのかはわからないが鼓動が早くなってきた)
「おい、まさかこの鬼が見えてるのか?」
「その…まさかだよ。
まさかとは思いたくないが、
「
「我の名を知るか。それに貴様は我々と同じ臭いがする。何者だ?」
(はぁ? 俺と同じ臭いだと? どういうことだ? いやそれよりだ。逃げないとダメだ。でも
頭の中で大量の情報と思考が駆け巡る。後ろにいる、
「
怪異師としての力は確かにあるが、こんな化物と戦って勝てるわけがない。死ぬに決まっている。
「キャァ!」
震える脚を無理に動かしたところで、走れるわけもなく
「
「おい!
「
怪異師でもない
「
「ありがとう、
「
だがその声が
「な…なんだこれは?」
「
「
「
「そんなこと…ないわ…だって、ほら
もう何を言っているのか、
「それに…
小鬼は誰を襲うことなく、何かに耐えるように、もがき苦しんでいた。
結局、何もしない小鬼は
小鬼の飛び散る血と肉が
「あ…あ…
顔に付着した血を指で拭い取り、
その顔は死を選んだ表情をしていた。
「では、この女はいただくとしよう」
「
そして
(俺が見ているものは本当に現実なのか…。なら…どうしてこんなことに…?)
道路に座り込みガタガタと震えながら、今目の前にしている光景が夢であってくれと、何度も自分の頬を
それを感じて初めて、現実を突きつけられていることを理解した。この時、
『一般人とは深く関わりを持つな』
この意味が、今起きていることを言ってるとしたら既に後悔はしている。親友を守ろうとせず、逃げ出した自分の行為が非人道的であったことを。
動けなくなった
【失物】…早くに来る。大切なもの。
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