1章 8話 真実

親父は立ち上がる、そして歩き回りながらこういった。


「よく聞け圭、お前は普通の人間じゃないお前は生まれつき悪魔と人間のハーフだ。」


なんなんだこの行動は。アリサ同様特殊な奴ほど歩き回る癖でもあるのか?と俺は勝手な偏見をふと思ってしまった。


「ああ、薄々分かってたよ俺が人間じゃないかもってな」


すると親父は急に立ち止まり女の子のようなリアクションをした。


「え?なんで分かってたの?言ってないのに〜」


俺は父親の行動を見てさすがに引いた。


「んまぁ〜話せば長くなるけどな、訳あって俺は堕天使ってやつと同化してよそれでなんか敵が来て力貸してくれたらなんかドーンって敵が消えてなんじゃこりゃってなったね!」


この語彙力で通じたとは思わないがルシウスは追い討ちをかける。


「お前その語彙力で通じると思ったか?脳みそハイターにつけとけ」


俺はこの言葉を聞いてイラッとしたのでちょっと責めてみた。


「おいルシウス〜俺の心の設計図読まんといて〜」


自分でも恥ずかしかった。

そのあとルシウスは何も発さなかった。


「なるほどな、要するにお前の力で倒したからお前が何者か知りたかったってわけか」


「ああそういうことだ」


「父さんは人間じゃない俺は魔族の者だ。大魔王タノスの息子ダスモエスだ。」


「へー」


「よく驚かないな」


「うん、あんたが帰ってくる前に散々驚いたから慣れたわ」


逆に驚かせてしまったのかもしれない。

俺はルシウスと出会ってから驚かされてばかりだから変な慣れでもついてしまったかもしれない。


「ま、まぁいい俺は擬態して生活している。そして人間であるお前の母さんと恋に落ち結婚し、お前が生まれた。」


「母さんは人間だったのか。それとな親父、アリサも俺みたいに死にかけて力を手に入れて生き返ったらしいんだ。何かわかるか?


「アリサちゃんもお前と同じ生まれつきハーフなのは聞いただろ?普通なら人間は悪魔や天使とは同化できない。お前やアリサちゃんみたいに族の血を少しでも持っているものが上手く同化できるんだ」


「そうなのか」


「いつか話そうと思っていたがまさか自分で気づくなんてな。それに俺が帰ってきたのはお前に全てを説明しに来た。」


「どういうことだよ?」


「圭の中にいるルシウス、君は狙われてるね?」


「ああ、そうらしいな。どうした?」


「君にはとてつもなく強大な魔力が秘められているらしいんだ。それを天界の奴らは狙おうと君を完全に消したあと魔力を奪うつもりだったらしい。そして偶然にも圭と同化したことで圭にもルシウスに匹敵するほどの魔力を手に入れた。2人の魔力を奪おうとしている者たちがいてね、それが天界の天使の使い……四大天使通称フォース……奴らが君と圭の魔力を奪おうとして学園に刺客を送り込んでると学校長である現魔王から話があってね。それで駆けつけたんだ」


「なんでうちの学校長が魔王なんだよ……そんなことよりルシウスが狙われるのはわかるけどなんで俺の魔力を?」


「お前の魔力は生まれつき強大でなその魔力をフォース達が手に入れ何かしら企もうとしてるんだよ。」


「まぁ要するに俺たちでそいつらを倒せばいいんだろ?」


「ああ、父さんは引き続き仕事に戻るよ」


親父はソファーから立ち上がった。

あまりにもカッコつけようと片足で着地をしたためバランスを崩し缶コーヒーをシャツにこぼしたが誰も見ぬふりをした。

親父はリビングを出ようと、俺は口を開けた。


「てか親父仕事辞めたんだろ?仕事なんてあんのかよ?」


「辞めたのはこの世の会社だよ。本業は現魔王の側近だ!」


「ええ?!」


「1番驚いたな圭」


そんなことを言うと親父は自室へ戻っていった。


俺は自分が何者か分かった。

そしてこれから俺とルシウスはフォースという天界のヤツらと闘うことになった。

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