1章 6話 正体
翌日、俺はいつも通り教室に向かうため廊下を歩いていたが誰かが俺たちを狙っている気がした。
「何かが付いてきているな」
「そうだな、何か怪しい」
そして俺たちは物陰に隠れて、そのつけてきている者の正体を見た。
「おいマジかよ……俺たちを狙う正体が……アリサだったのかよ。」
「あれ、バレちゃった〜まぁしょうがないわぁねぇ〜」
アリサはストーカーしていたのにも関わらず笑顔で返答してきた。
「何で俺たちを狙うんだよ?」
「別に狙ってたわけじゃないわ?あなたのここ最近の行動が怪しかったから、調査してたのよ?それに、あなたのお友達もいるみたいだし?」
アリサは俺の全てを見透かした口調でそう言った。
「お前……わかってたのかよ……」
「ええ、まぁね?堕天使ルシウスあなたは最上位天使エルダによって魂を引き離されて体が燃えてしまった……そして死にかけの圭の体に入って同化した。それによって一心同体となってしまった……でしょ?」
ここで俺たちの疑問をアリサにぶつけた
「どこまで知ってんだよアリサ!」
アリサは平然と冷静を兼ね備えた顔で答えた。
「だって私半分人間じゃないからわかっちゃうのよ」
俺はその場で立ち上がった。
「人間じゃねぇってどういうことだよアリサ!」
「私は半分人間で半分悪魔、つまりハーフなの。私は元々母親が悪魔とハーフだから悪魔の血は私にも少しだけ入っているの。でもね私もあなたのように交通事故で死にかけたのそしたら私が幼い頃、死んだ母親に貰ったチャームが光り出して私の中にその光が入ったのよ。多分その光は死んだ母が残してくれた悪魔の力だと思うの。そして私は悪魔の力を手に入れて九死に一生を得たというわけ。私は悪魔の中でも最上位の悪魔らしいわ。」
やはり衝撃だ。なぜなら幼い頃から一緒だったから俺にはアリサが何を考えて言ってるかわからなかった。
「それで?俺らをどうするつもりだ。」
アリサは俺を見た。
探偵のように周りながら話し始めた。
「別にどうするつもりもないわよ?私は私なりに生きるだけ、もちろん私は協力してあげる。だって幼なじみだし?」
「そういうことか、なら仲良くやろうぜ!」
俺はアリサに向かってハイタッチをしようとした。
「あなたそういうキャラだったっけ?まぁいいわ」
いつもと違う俺に驚いたのか返事が乾いていた。さすがに引かれたのかもしれない。
驚いたことにアリサは魔族だった。
こうして俺たちを狙ってた正体がわかった。そして驚くのはまだ早かった。
もう一つ俺は、真実を知ることになる。
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