1章 3話 ルシウス

「はぁ人間界ってのも悪くねえな〜」


俺の名はルシウス、悪事を働いたことにより堕天使に成り下がった天使だ。

悪事を働いたことによって今は天界から追い出され人間界を彷徨っている。悪事って言っても天界の門番を蹴り飛ばしたり暴れ回っただけなんだけどな……


「それにしても暇だ……暇すぎる……なんの音だ?」


俺は空から変な音がしたので空を見上げると急に頭上目掛けて無数の槍が降ってきたので避けた。

すると空から1人の男が降りてきた。

その姿はまるで神様のような美しい姿だった。背中から翼が生えその者の周りに直視できないくらいの眩しい光が放たれていた。


「お前が堕天使ルシウスだな?急に悪いがお前には死んでもらうぞ。」


「誰だお前?」


「俺の名はエルダ、最上位天使の一人だ。お前は沢山の悪事を働いたことにより天界から追放された。お前が存在してるとこちら側も上手く動きたくても動けなくてね……君には悪いが消えてもらう事になった。」


「ええーなんで急にそんなことになるわけ単刀直入すぎぃぃ!嫌だね、最上位天使だがなんだがしらないが、俺は俺なりに進むまでだ。」


「そうか、なら仕方がない……この手で始末するまでだ」


そうエルダが言うと指を鳴らし、エルダから光が放たれルシウスをその光が包み込む。するとルシウスの肉体から魂が抜けていって体がエルダの方に持ってかれる。ルシウスの肉体はエルダの手に渡ると塵となり消えてしまう。


「俺の体がなぜあそこに?!」


「お前の体と魂を引き離した。そしてお前の体は塵となって消えた。」


「ほほう〜おもしれー何の真似だ」


「無理やり魂と肉体を引き離したため、魂だけの状態のお前はあと30分もしないで消滅するだろう。消滅しないで済む方法は新鮮な死体に魂を入れ新たな体を手に入れること……まぁそんな簡単に見つからないがな……せいぜい長く生き延びるんだな……」


そういうと、奴は姿を消した。


「チッ、どいつもこいつも、そんな簡単に見つかるわけねぇだろ!意地の悪い天使がいるってことがわかったぜ」


俺はそうやって独り言を言いながら飛んでいると偶然校舎の裏で血を流して倒れていた男を見つけた。


「よし入るか!ってまだ少し息があるな。瀕死状態ってことか、まぁいいこの肉体は俺のもんだ!」



そして俺は新たな体を手に入れた...はずだった。

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