そっかー ざまあすればいいんだ！ 短編４話で完結

第５話 その後＆後書き

ファミレスでの争いから、数時間後、夫が家に帰ってきた、何日ぶりだろう。

「まだ、怒ってる？」

どうして、怒ってないと思うか理解できません。

「今回のことは俺が悪かった、ごめん、妊娠と出産でお前に相手にされなくてつい、寂しかった時に誘われたんだ、前から気になってたんですって、だから、つい、ふらふらと、ごめん、もうしないから」

「私、体調悪かったんだよ、それなのに、家の事全部私に任せて、私だって相手にして欲しかった、私に構って欲しかったんなら、私が自分の時間を持てるように手伝ってくれれば良かったんじゃないの？　それなのに、家の外で自分だけ楽しくやって、仕事が大変、疲れてるってそればっかり」

「だから、悪ったって謝ったじゃん、それ以上、どうすんの？　土下座でもすれば気が済むの？」

きっと、これはこの人の強がり、本当は寂しがりやで一人でいるのが苦手なだけ……。

だけど、それが何？　だからって人を傷つけていい訳じゃない、それがわからないようじゃ見込みないね。

あの家族の顔も、これ以上見たくないし。

会社に証拠の写真を突きつけ、ファミレスでの会話はボイスレコーダーに残していたので、名誉棄損と精神的苦痛を味わった慰謝料として、損害賠償請求を起こし、弁護士から内容証明郵便で送ってもらった。

実際には、慰謝料はほとんど取れないだろうと言われ、弁護士に依頼するとそれだけで依頼料がかかってしまうと言われたが、そんなもの構わない！　

訴訟ネタになるようなことを自分達がやってるって思えば、弁護士からの手紙は十分プレッシャーになるでしょうし、離婚の慰謝料としてあの二人に上乗せ請求するからね。

そして、郵便が土曜日に届くように投函してもらった、あのずぼらな二人がきちんとポストを確認するのか、ご主人が確認するのかわからないけど、平日よりは目につくんじゃないかしら。

浮気相手のマキは、会社にセクハラされて無理やり関係を持たされたと、涙ながらに語り、それを鵜呑みにした上司に元、夫は目の敵にされ鬱病になって休職後、退社。

マキは今度はその上司と今度は関係持ってるらしいけど、そんなに魅力的ですかね？　誰とでも寝るところがいいんですか？

俺もマキに騙されたから、訴訟をおこして慰謝料を取ってやるから、弁護士紹介しろって、正気ですか？私はあなたの妻でしたけど、マキは不倫相手だよ。

元々、信頼関係なんかないでしょう、だいたい、騙されたってめっちゃ怒ってるけど、あなたは私を騙して不倫してたんだよ、全く、お花畑の住人は自分は悪くない、って考えだからな、あんたの訴えなんか相手にしてくれる弁護士なんかいるわけないでしょう。

そうそう、マキは昇進試験受けるみたいよ、上司の勧めでね、私もさ、産休中なだけで在席してるんだから、情報なんかいくらでも手に入るんだよ。

そして、めでたく試験に合格した次の日、会社に匿名の電話を入れた。

「Ｙ店のマキさんは、交通費を超過請求してますよ、三年前に引っ越したのに、そのまま多い金額でもらい続けてるみたいです、あと、既に辞めてしまいましたけどＫさんにセクハラされたと訴えたみたいですけど、相手に離婚するようメールを送って、奥さんはだいぶ参ってましたよ、私、相談されてたんです、メール内容は保存してあるので写真でお送りいたしますね、そして、現役のＴさんとも不倫関係みたいですよ」

Ｔさんとの証拠はないが、最近よく二人で飲みに行ってるらしい噂もあるし、なによりメールは本物だからさ、こういうのって、そういう話をわざわざ持ちだせれただけでも、イメージマイナスだからね。

結果、不正請求の10万近くを会社に支払い、マキは退社。

Ｔさんはどうでもいいや、奥さんと揉めたら面白いけど、そこまで追う気は無い。

図々しい義実家も、もうお金を無心出来ないとなったら、浮気したお兄ちゃんが悪い、だって。

　　　　　　　　　　　　　　　　　ＥＮＤ

　　～後書き～

お読みいただきありがとうございました。

お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、これもほぼ実話です。　（笑）

ざまあ、シリーズの1話に出てきた迷惑家族、再登場でした。

ただ、読み切りとして書いてますので、興味のない方はスルーして下さい。

ファンタジーの長編を書いていますが、きっちりと話しを締めくくれるようにとショートショートを書いてみました、恋愛系の長編も準備中で、４日に　投稿いたしますのでよろしければお立ち寄りください。

皆様、お体にはお気をつけて御過ごし下さい。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　透理