第18話 結果発表

 無我夢中で端末を操作し、気が付くとタイムアップしていた。自分でも信じられない程うまくできた。

 それは優美ちゃんも同じ気持ちだろう。今は二人で結果発表を待っている。

審査委員長でCSRの主管者である文科省の初老の男性が壇上で結果を読み上げる。

「大変な戦いでした。1位から3位までにほとんど差はありません。皆さんに優勝の資格があるといって良いでしょう。では結果を発表します」

「第3位 K大 Aチーム 改変量率 95% 実効改変率 80%

     但し、担当していたタウム古細菌株は消滅」

「第2位 T大 Aチーム 改変量率 95% 実効改変率 85%

     同じく、担当していたタウム古細菌株は消滅」


「優勝  O大 Dチーム 改変量率 90% 実効改変率 80%

担当していたタウム古細菌株は生存、作業数値的には2位、3位チームに及ばないものでしたが、ゲノム編集の発想が素晴らしくこのチームの株のみがシミュレーションにて生き残りました。おめでとう!」


「やったー!! 優勝したぞ!!」

「信じられないです!本当に、本当に優勝したのですね!」

歓喜の思いが爆発的に込み上げてきた。表彰式を前に二人して抱き合って喜んだ。


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