記憶の捏造
だけど、人間の記憶とかって割りとあやふやで、ちょっとしたことですり替わってしまったり、まったくなかったはずのことがまるで本当にあったことのように記憶に残ったりってことがあるらしい。
だから、
『それは間違ってる!』
って指摘したところでなんの意味があるんだろうって感じるかな。
第一に、別に誰かに大きな迷惑を掛けるような思い違いでもないわけで、その記憶を基に、彼女はネットで母親に対する罵詈雑言を垂れ流してるわけでもないんだよ。
彼女は、思ってることが顔に出やすいタイプだから、不機嫌だったりするとすごく分かるんだよね。そんな素振りを見せてないし、そういう部分での心配はしてない。
何より、
そんなこんなで、些細な記憶違いについては、気にしないようにしてる。そういうことを気にしてたら、それ自体が大きなストレスになるんじゃないかって思うし。
あと、私も
だから私も
なんかさ、嫌なんだ。一人でいるのが。二人一緒の方が寛げるんだよ。
『一人じゃなきゃ寛げない』って思う人もきっと多い。多いだろうけど、私達にはそれは当てはまらない。自分達の感覚を押し付けられても、従う気はない。
従わなきゃいけない理由もない。私達にとってはこれが<自然体>だから。
遅めの夕食も終えて、それぞれお風呂にも入って。男性に見られたら、
『女を捨ててる!』
ってバカにされるのが必至の格好で、女二人の時間を過ごす。
彼女はスマホでゲームをしながら。私は日記代わりのブログを書きながら。
もうこのままずっとこうしててもいいと思う。女二人で、誰にも干渉されることなく、気楽に生きるんだ。
それの何が問題?
他人をバカにして貶して腐して傷付けようとするような男にモテてなんになんの?
モテない原因は自分にあるのに、自分を認めようとしない女を恨むような自意識過剰男となんて、関わりたくもないよ。
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