#477
簡単な食事を終え、住民を避難させるチームとサービスをサーベイランスのもとまで護衛するチームに分かれ、ミックスたちは行動をし始める。
作戦の内容はこうだ。
ミックスたちが街へと行き、住民たちへ避難を呼びかける。
ベクターがいうに、電子機器の影響を受けにくい居住区が中心街の西の方面にあるそうだ。
そして、住民を避難させようとすれば、サーベイランスが機械人形を動かして避難チームを襲ってくる。
その間に、サービスを連れて護衛チームが、サーベイランスにいる上層階が崩れたアーティフィシャルタワーへと向かうというものだ。
「ほぼ確実に機械人形の集団にはダイナコンプが付けられているだろう。それに対してはプラットホームステレオを使う」
ベクターが皆に言った。
プラットホームステレオとは――。
ダイナコンプから出る電波を遮断するの装置。
装着すると妨害する電波を遮断でき、能力を使用できるようになる。
これでミックスやウェディング、リーディンたちは封じられた能力の使える。
ミックスのマシーナリーウイルスの適合者の力――。
ウェディングの
リーディンの
「避難チームには、住民を逃がすのと
メディスンが避難させるチームに発破をかけた。
今さら何を言うといった表情でいたのはジャガーとリーディンだけで、後のメンバーは皆生唾をゴクッと飲み込んでいる。
「あの……」
そんな空気の中、ミックスがノピアに訊ねる。
「ブレイクはあなたと会場内にいたと思うんですけど。彼はどうなったんですか?」
「ミックスッ! 作戦前に訊くようなことじゃないでしょ!?」
ノピアに訊いたミックスにジャズが声を荒げた。
確かに彼女の言う通りこんなときに訊ねるようなことではない。
訊くならもっと早く訊くべきことだった。
だが、ノピアは嫌がることなくブレイクのことを話す。
「爆破寸前に脱出したのは確認したが、その後に彼がどうなったかはわからないな」
「そうですか……。無事だといいけど……」
ブレイクの安否を心配するミックスに、ジャガーが言う。
「大丈夫だって、あいつがそう簡単にやられるかよ」
「そうそう、ブレイクは殺したって死ぬような奴じゃないんだから」
ジャガーに続き、リーディンも笑いながらそう言った。
そして、二人は声を揃えて口を開く。
ブレイクがやられるなんてあり得ないと。
そんな二人を見てメディスンも二人のように笑っている。
「では、これから作戦を開始する。各自速やかに実行してくれ」
ベクターがそう言うと、皆基地の外へと歩を進めた。
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