#131
――貨物車を出たミックスは、食堂車から自分たちの部屋がある三等客室へと向かうジャガーの
いつもなら
声をかけようにもそんなジャガーを見たことがなかったミックスは、
(なんか
彼がフォクシーレディの連れていた
トライアングル、サードヴァ―、シヴィル三人を相手にしていたときに。
ジャガーが彼女と話をしていたが、その
「ねえジャガー。いろいろバタバタだったけどさ。誰も死ななかったし、列車も
ミックスは気まずい空気に
するとジャガーは彼のほうを振り返って、いつもと同じ顔を見せる。
「ああ、そうだな。さっさと部屋に
「えッ、
「うるせぇよ。
「たしかに……。あまり共和国では見ない
ミックスはいつもの
よかった、いつもの彼だ、と思ったミックスは、もう修学旅行も終わりなのだと
まさか行けるとは思っていなかった修学旅行。
物心ついてから初めてバイオニクス共和国の外に出て、
この科学列車プラムラインや、宿泊先だった
それはすべて彼らの学校の
こうしてまた楽しい思い出ができたのだ。
ミックスがそんなことを考えながら部屋の扉を開け、二段ベットのはしごに手をかける。
そのときにすでにベットで眠っていた同室のクラスメイトが、何かあったのかと声をかけてきたが、ジャガーがドローンの
(よくそんなすぐペラペラとウソが思いつくよなぁ……)
ミックスは
自分にはとても
「あッ、
「そんなもん、
「そうはいかないよ。兄さんも姉さんも眠る前には
「はいはい、お
「ブラシスコン言うなッ!」
「いや、だからそんな
そして二段ベットから降りたミックスは、ジャガーにも歯磨きするように言って、彼のことも部屋の外にある洗面所に行こうと
「ほら、早く行こう。このまま寝たら
「だ·か·ら~一晩くらい磨かなくても虫歯なんてならねぇよ」
「うるさいぞ、ホモカップル。
ジャガーは行くことを
それから
その鏡には、しっかりと歯ブラシを動かしているミックスと、
「ジャガー早いって。まだ磨いて一分も
「え? オレはいつもこんなもんだけど?」
二人が歯の磨き方について話していると、当然列車の
「ああ~、これでいいんだよなユダーティ?」
今夜たくさん聞いた
ミックスとジャガーは、その声の
「この俺、プロコラットとその恋人ユダーティは、これから列車
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