#4
――バイオニクス
ミックスが住んでいるのはその
ここには、彼が
広さでいえば、約五百万人の人間が余裕で住めるくらいで、
今では
「ういーす。どうしたミックス? 朝から
「おはよう。別に、なんでもないよ」
ミックスに声をかけてきた男の名はジャガー。
ミックスのクラスメイトであり、入学
返事を聞いたジャガーは、ボサボサでろくに手入れもしてない
「なんでもないのにそんな顔するかねぇ」
「ホントになんでもないったら。それよりも
すでに教室には、ミックスたちの
それから
だが、ミックスは
席につきながら教師が
それは、昨日家に現れたミリタリールックの少女――ジャズ·スクワイアのことを考えてしまっていたからだった。
(あの子……ジャズっていったけ……今頃どうしてるんだろ……?)
そんな彼にジャガーが声をかけてくる。
「やっぱなんか変だぞ。いつものお前ならいくら
「ジャガーはさ……。ただ俺の頭が悪いって言いたいだけじゃないのかな?」
二回も同じことを言われ、少し
だがジャガーは彼など気にせず、別のことに気がついたようで、その手をポンッと打ち
「そうか、わかったぞ。女、女だな、ミックス」
「うッ!? い、いきなり何を言い出すんだよ!?」
「その
ジャガーに言い当てられたミックスは、彼を
ミックスは今までとは
「それにしても、ミックスに女かぁ~。いやいや、先を
ミックスはジャガーを無視し続けた。
いくら声をかけても反応はしない。
それを面白くないと思ったジャガーは、あることを実行する。
「アミノ先生~。ミックスくんが昨日女と会っていたせいで、どうも授業どころじゃないみたいで~す」
突然席から立ち上がったジャガーは、手を
「ア、アミノ先生……?」
ミックスがそういうと――。
アミノはいきなり泣き出してしまった。
教卓に顔をつけ、うわんうわんとまるで子どもように
「ミックスくんは私が
「先生! そんなことないッ! ……って……あら、みんなどうしたのかな……?」
アミノの
だが、そうしていると、教室中から冷たい
そして
「あーアミノ先生を泣かせたー」
「ミックス、マジ
「先生かわいそー」
続いて
ミックスは席から立ち上がり、
だが、アミノが泣き止むことはなく、その日は一日中クラスメイト全員から冷たい
「まあ、こんなもんだよね……ハハハ……」
それから学校からの帰り道で、彼は
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