第3話

「見込みがありそうだと踏んだんですが」

無名塾師範代 新円心が師範 最早雲に

耳打ちした。

「うむ。早計であったか」

早雲が残念そうな顔をした。

「オレに御用かな」

どこからか声がした。

玄海が姿をあらわす。

「生きておったか」

円心が感心したようにつぶやいた。

「オレの最大の能力は再生なんだ。

たいがいの目に遭わなければいきかえ

られる」

「無敵ではないか」

「だが10回死ねばもう生き返れない」

「なるほど」

円心が手を打った。

「玄海と申すもの。入塾を許す」

早雲が少し大きな声を出した。

「ありがたき幸せ」

玄海がしずかにアタマを下げた。




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