第7話
のんびりと過ごす時間も悪くはない。だが、なぜか分からないがこうしてのんびりと過ごしているときに限って何か起きるのだ。
「――ちょっとめぐみん!」
玄関の扉を派手に開けてわめく一人の男性と、その他数名の人たちが集まっていた。
「おいめぐみん。お客さんだぞ」
俺は慣れているかのように、めぐみんにそう声をかけると。
「はぁ、またあなたたちですか」
と、あきれた様子でありながらも玄関に向かうめぐみん。
「めぐみん一つ聞きたいんだけど、今日なにか爆破とかしなかったかい?」
「えっ?ああ、そういえば朝に一発放っただけですけど、それがどうしたんです?」
「ちょっと来てくれないか?」
そういう男性に対して、めぐみんは少し首をかしげるもののその男性について行った。
「ねぇねぇカズマ。どうして、自警団がいつもここに来るのかしら?」
いつの間にか俺の隣に来ていたアクアがそんなことを言い出す。
「しらねぇよ」
もちろん俺には全然分からなかった。
さっきの男性とやらは、自警団のリーダー(もといニート)であるぶっころりーとかいう男性である。
どうやら自警団の人たちはみんなニートらしい。
なーんか、対魔王軍遊撃部隊とかっていうかっこいい名前の割には、ちょっと......。
......ま、まあ、そのことはん置いといて。
めぐみんがぶっころりーの後をついて行くので、一応俺とアクア、ゆんゆんも一緒について行ってみることにした。
「――ここだよ」
ついたところは何もない、ただ野原が生い茂っているだけの場所だった。
一見普通なのだが、ある部分をしっかりと見てみると。
「......ありゃなんだよ?」
少し遠くの方には、なにかのモンスターらしきし死骸があった。
「さあね。僕にも分からない」
「というか、どうしてこんなところに呼び出したんです?」
めぐみんがもっともな意見を言う事に対してぶっころりーは。
「いやその、君たちならあのモンスターを知っているかと思って。カズマはどうだい?」
「いや、俺も見たことないんだけど」
「私も見たことないですね......」
俺とゆんゆん、めぐみんも見たことのないモンスター。
「もしかして......前にめぐみんか言っていた、もぐにんにんとか言うやつじゃない?」
そう言うアクアに対してめぐみんとゆんゆんは。
「「そんなはずないです!」」
と、声を強調して言った。
「そうか、みんなも分からないのか......これはもう、魔物とみなしていいかい?」
「それはお前らの勝手だろ。好きにしたらいいじゃないか」
「分かった。それじゃあみんな、この魔物を調べようか!」
ぶっころりー率いる自警団たちはその魔物とかいうものを調べることにしたらしい。
「なーんだ。面白いものがあると思って来たのに」
アクアがため息交じりでそう言う中。
「でも、なぜこんなところにモンスターの死骸なんか......」
めぐみんが険しい顔をして何か考えているらしい。
「まあ、とりあえず家に戻ろうぜ。俺は休みたいんだよ」
「それって、ヒキニートのセリフかしら?」
アクアが少し笑いながらそう言ってくる。
「やかましいわ」
俺は適当にアクアに突っ込み、みんなで家へと帰宅した。
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