第5話

アクアと共にお酒を飲み始めて、10分ほどが経過したとき。

「めぐみんいるー?」

そんな声と共に家の扉が開いたかと思えば、全体的に発育がいい美少女のゆんゆんが、なにやらお土産を手に家の中に入ってきた。

「なんですか?......誰かと思えば、あなたでしたか」

「と、とにかく......はいこれ、たまには美味しいものでも食べたらどう?」

「よ、余計なお世話です......でも、お土産はたしかにありがたいですけど......」

めぐみんは、ゆんゆんから土産をもらうと嬉しそうに笑顔になっていた。

「あ、カズマさんもいたんだ......って、アクアさんは大丈夫なんですか?」

「ん?ああ、こいつはいつもこうだから心配すんな」

見ると、アクアはもう酔ったらしくなぜか独り言を言ったり、時には一人で泣いたりしている。

「そ、そっか......」

「というか、ゆんゆんはアクセルにいたんじゃないのか?」

「あ、はい、そのなんというか......みんなの顔を見たくて、来たんです」

「そうなんですか、ゆんゆんはいつもぼっちだと思うんですけど?」

と、俺とゆんゆんの会話にめぐみんが割り込んできた。

めぐみんからはぼっちだのとからかわれているが、本人曰く友達はいると思っているらしい。

「い、いるし!わ、私には一人くらいは友達居るから!」

なんかどっかで聞いたことあるセリフだな......。

ゆんゆんも、めぐみんと同じく14歳なのだが......この体系は、歳の割には違って見える。

そもそも、見た目では到底14には見えない。

でも、この世界ではそう言うのが普通なのだと思ってはいるが......初めてゆんゆんに会ったときは、本当に14なのかと疑いがあった。

「まあどうでもいいですけど、それでゆんゆんは、しばらくの間この場所に居るんですか?」

「いや、その......一日ぐらいはここにいてもいいかなって思ってるんだけど......どうかな?」

「一人で決めればいいじゃないですか、私はどうでもいいですけど」

「そ、そっか......」

話が終わったかと思うと、めぐみんは再びリビングへと戻って行った。


その日の夜。

「カズマ、いますか?」

俺が寝泊まりしている部屋のドアが開いたかと思えば、そこには赤いパジャマで朝のように帽子や眼帯を付けていない、素の状態のめぐみんがいた。

「いるけど、どうした?」

「その、ですね......あの......」

めぐみんは、俺の部屋に入るとずっとモジモジしながら何かを言いたそうにしている。

「......?もしかして......トイレか?!」

「ち、違います!!そもそも、紅魔族はトイレに行きませんって!」

めぐみんは顔を赤くしてはっきりとそう言った。

「なんだよ、違うのか」

「ち、違いますって......というか、トイレに行きたいのになんでカズマの部屋に来るんですかね......」

「ああ、たしかにな。もしかして、そういうのが好きって言うのかもしれんぞ?」

「そういうのってなんですか......!?」

「いやだから、見せたがりなのかなって」

「そ、そういう事ですか!?......トイレの様子を見せたがるとかってどんな変態ですか......」

「まあな......まあ、お前はそういうのじゃないってことは知ってる」

「と、とにかくですね......」

と、まためぐみんがモジモジとしだした。

「あの......もしよかったら、私......カズマと一緒に寝たいと思って来たんです......」

「俺と?ふーん......というかどうしてそうなった?!」

「いや、その......いつも一人で寝ているカズマが可哀想と言うか......寂しそうだなって思って......」

「余計なお世話だ。だけど......そういうのなら寝てやってもいいけど?」

「いや、その、寝てあげるのは私の方なんでけどね......」

「細かいことは気にすんなって、それと一つ聞いていいか?」

「なんですか?一つ言っておきますけど、えっちな事とか言ったら殴りますからね。あと、えっちな事とかした時もですけど」

「......いや、なんでもない」

「もしかして......そういうのを言おうとしてましたね?」

「い、いやその......何言おうか忘れたんだよ」

「そうなんですか?......ふふっ、そういうカズマも好きですよ」

「は、はぁ?」

めぐみんは謎発言をすると、すぐに俺のベッドにもぐりこんだ。

「......カズマは、寝ないんですか?」

「ね、寝るわ!」

その後......の事は、後で説明しようか。



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