第3話
「............」
「......あえ?どうしたの、お兄ちゃん?」
「......なにしてるんですか?カズマ......」
「......え、あ、いや、なんでもない......」
俺は何してたのだろうか。
少しの間、こめっこの顔を見ていたのだが......?
「もしかして......ロリコンになっちゃったんですか?」
リビングにて。
俺は対面で座っている、こめっこを少しの間見ていた。
すると、隣にいためぐみんが俺の顔を見ながら訊いてきた。
「そ、そんな事......ないはずだが......?」
「へぇぇ、そうですか......」
納得したような納得してないような、そんな声を出すめぐみん。
「な、なんだよ......何か言いたいことでもあるのか?」
と、俺が逆にめぐみんに訊くと。
「別に、なんでもありません。ロリコンだろうがなんだろうが、私には関係のない事です。ただ......変なことだけはしないでくださいよ?」
ジト目で言ってくるめぐみん。
「あ、ああ......なるべくそうならないようにはするつもりだけどさ......」
俺はめくみんが言ったことに了承した。
「――たっだいまー!」
リビングでのんびりと寛いでいると、玄関からは元気な声が聞こえた。
「あっ、カズマもいたんだ」
「......いちゃダメなのかよ?」
「そういうことじゃないけど、昔からあんたはヒキニートだもんね」
「やかましいわ」
青髪......とはいかないが、水色髪でアークプリーストという属性なのか知らんが、とりあえず水の女神のアクア。
昔からアクアとは一緒にいるが、こいつは結構厄介なものを持っていてね......。
たしかこいつは、アンデットを浄化させることが出来るが、それが厄介なことに逆にアンデットを呼び寄せることが多々......。
なのでダンジョンとかに行くときは、結構な確率でアンデットを呼び寄せてしまう。
非常に厄介な女神、そして駄女神。
基本的に行いとかが悪いし、それに素業が悪いので自らの信者にすら信じてもらえないという、こいつは本当に女神なのか?と疑いたくなるような人だ。
まあでも......頼りになるやつだよ本当は。
前に一回死んだときだって、アクアがこの世界に引き戻してくれたからさ......その、行いとかは悪いけど、他人思いなのかもしれない。
それでいうと、普通にしていればいい女神なんだけどなぁ......。
ああそう、死んだ時っていうのは......いつだったかは忘れたけど、今と同じような冬の時期に、冬将軍とかいうモンスターに殺されてな......んで、天界のエリスっていう女神に――っと、これ以上説明したらネタバレになるな。
......まあそう言う訳で、アクアは本当はいいやつだ。(多分......)
「それで、お前はどこに行ってたんだよ?」
「それがねー、はいこれ!」
「これって......こんなにどうしたんだよ?」
アクアはどこからか取り出したのは、この世界で言うエリスという単位の通貨が沢山......とはいかないが、それなりの硬化を俺に渡してきた。
「えへへー、これはね、ちょっと色々あってね」
と、嬉しそうに顔をほころばせながら言うアクア。
それを見ていたのか、めぐみんがこっちに駆け寄ってきた。
「わ、すごいお金......」
「でしょー?もっと褒めてもいいのよ?」
「いや、しかしな......ほんとにどうやってこんなお金を?」
俺としては、どうしてアクアがお金を取れたのかに疑問を持った。
「仕方ないわねー、ちょっと友達の所に行ってきてさ」
「お前に友達っていたっけ?」
俺はそう訊くと、アクアは反論するかのように、
「い、いるわよ!!せ、せめて一人ぐらいはいるから!」
と、声を荒げて言う。
「ま、まあまあ......それで、その友達とかいう人から貰ってきたということですか?」
めぐみんがアクアを宥めながらも鋭い答えを言う。
「......まあ、そんなところかしらね」
「ふーん......とりあえず話は変わるが、ダクネスはどうした?」
「急に話が変わるわね......えーと、たしか用事があるとか言って自分の家に帰ってったわよ」
「そ、それも急だな......」
「あ、あのぉ......急ですいませんけど、うちのこめっこ見ませんでした?さっきからいなくなっていて......」
「「そっちも急すぎでしょ!?」」
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