第2話
「――エクスプロージョン!!」
めぐみんがそう言い放つと、杖の先からは強い光と共に大きな爆発音が響いた。
「わ、我が魔法はこんなにも強いんだぞ!」
倒れこんでいるのにもかかわらず、一人で何かを言っているめぐみん。
「お前ってやつは......ほら、おんぶしてやる」
「あ、ありがとうございます......」
この光景は何度も見ているが、めぐみんが放つ爆裂魔法は、一日一回しか使えないという欠陥品と言ってもいいレベルの魔法なのだが......なぜか、めぐみんはそれしか使わないのだ。
一説によると、子供の時に爆裂魔法に魅せられて、それに憧れを持ったとかなんとか.....。
子供?......いや、止めよう。
「......というか、おんぶしながら変なとこ触らないでくださいよ」
「ん?ああ、どこ触ってた?」
「おしり――って、私に言わせないでください!」
「ははっ、冗談だって、さっさと帰って温まりたいんだよ俺は」
「私も同意見です」
「――帰ったぞー」
「あっ、おかえりお兄ちゃん!」
「ようこめっこ、ちゃんと留守番してたか?」
「うんっ、大丈夫だったよ」
「そうか、じゃあ頭撫でてやるよ」
「あ、えへへ......」
めぐみんの家に帰宅した俺とめぐみん。
めぐみんは依然と俺がおんぶしていた。
めぐみんの家に帰宅してドアを開けると、そこにはめぐみんを小っちゃくしたような容姿の少女がいた。
この子は、めぐみんの妹であるこめっこ。
言葉では言い表せないような、ものすごく愛くるしい容姿なのだ。
ほんとに、めぐみんを小さくしたかのように、顔はめぐみんにものすごい似ている。
「......そう言えば、カズマってロリコンではないですよね?」
「あん?どうしたいきなり」
家の中に入るや否や、おんぶしていためぐみんが急にそんなことを訊いてきた。
「いえ......その、こめっこのやり取りを見ていると、もしかしてロリコンなのかなって......」
「ああ......多分、ロリコンじゃないと思うけど......」
「多分?」
俺はめぐみんをリビングのソファーにおろすと、めぐみんはそう聞き返してきた。
「なんというか、確信がないんだよなぁ......というより、俺がロリコンだったら、めぐみんなんかはとっくに襲っているだろうに」
「たしかにそうですね、まあ、カズマがロリコンだからと言って何かある訳でもないですけど......一応確かめてみたんです」
「ああ、そっか......」
多分俺はロリコンではないと思っているのだが......実際の所どうなんだろう。
もしも俺がロリコンだったらどうなってるのか......。
......ロリコンというのも悪くないなと考えているのは内緒だぞ。
「カズマ......もしかして、変なこと考えてませんか?」
と、俺の心を読んでいるかのように鋭く言ってきためぐみん。
「い、いや、そんな事......」
俺はごまかすかのように、その場から立ち去り自分の部屋へと逃げて行った。
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