第2話 推理篇

 赤山が探偵事務所に呼んだ人物。それは…。


「亜保殺しの犯人が分かったって本当ですか?」


 そこに呼び出された人物は疑問の声を上げた。その疑問に赤山がゆっくりと答える。


「うん」

「一体犯人は誰なんですか?」

「それは君だよ!」


 赤山がその人物を指さした。その人物はあまりの衝撃で言葉が出ない様子だった。


「君が使ったトリックはこうだ。まずは自分のそっくりさんにアリバイ工作を頼む。そう、顔に絆創膏とガーゼを付けさせて…違いますか?呉瑠悟さん!」


ドーン!

 

 そう。総理大臣暗殺の犯人はなんと呉瑠悟だったのである。果たして、呉瑠悟は一体どんなトリックを使ったというのだろうか?

 赤山は探偵ものの推理小説のように推理を進める。


「犯人が顔に絆創膏や傷があったりするとその特徴ばかりが印象に残り、顔の印象が残りづらくなる。君はそのトリックを利用したんだ。君そっくりの山田太朗を使って!」

「バカな事言わないでくれ!山田とは身長が違いすぎますよ!」

「身長などシークレットシューズで十分誤魔化せる」

「こ、声はどうなる?声は誤魔化せませんよね?僕はその時従業員さんと短いですが世間話しましたよ」

「それは裏技を使ったんですよ。美心くん!」


 そこには鼻の穴に被さる様に絆創膏を張り、頬にガーゼを付けた美心が居た。美心は口を開けた。


「真実はいつも1つ!」


 なんと、美心が山下の声でしゃべり出したのだ!呉瑠悟は青ざめている。


「そう。美心くんの鼻の穴にはイヤホンが挿してあります。イヤホンのフォーン端子は通話中の電話に挿して。イヤホンを鼻に挿し込むと、口から声が出ているように聞こえるという裏技があるんです!君はその裏技を利用したんだ!鼻に挿し込んだワイヤレスイヤホンを隠すために君は鼻の穴に絆創膏を貼ったんだ!ガーゼはそれを誤魔化すカモフラージュとして貼ったものだ!勿論、そっくりさんの顔の印象をぼやけさせる目的もあったんだろうがね。通話状態の携帯電話でワイヤレスイヤホンを通して従業員と会話すればアリバイ成立だ」


 呉瑠悟は不貞腐れたような顔で貝のように口を閉じて黙り込んだ。赤山の問いかけを一切無視し続けた。


「あくまでも白を切るつもりですか…?しかし、もう1人はどうでしょうか?」

「……」

「今君のそっくりさんの山田太朗にも事情聴取している所だ。彼が口を割るのも時間の問題だ」


 すると丁度その時「プルルルル」と山下の携帯が鳴った。山下がすぐに電話に出る。


「はい。こちら山下ですが。うん。うん!そうか!ご苦労さま!赤山くん!山田太朗が自白したそうだぞ!山田太朗は浮気のアリバイ工作だと聞かされて協力していたらしい」

「これで決まりですね」


 そういうと赤山は呉瑠悟を突き刺す様に指さした。すると呉瑠悟は逆上し、呉瑠悟は武器を取り出し赤山に襲い掛かった!

 なんと呉瑠悟が取り出したのは拳銃であった。


「動かないで下さい!この探偵がどうなっても良いんですか?これはおもちゃの銃ですが、ただのおもちゃじゃありませんよ!違法に改造した改造銃です!」


 その改造銃は違法に流通している代物で、元は玩具であるが、急所を狙って至近距離から発砲すればその殺傷能力は十分であった。山下と美心は焦っている。


「山下!君が焦ってどうする!」


 赤山のその言葉に山下は冷静さを取り戻した。山下は呉瑠悟を刺激しない様に冷静に対話を試みた。


「落ち着け!話を聞こうじゃないか!やっぱり殺害の動機は完璧なパーフェクトユートピアシステムを否定された事か?」

完璧なパーフェクトユートピアシステムには続きがあるんだよ」

「続き?」


完璧なパーフェクトユートピアシステム下では、娯楽もなく、性交の必要もなく、ダイエットの心配もない。健康状態や繁殖を完全に管理された完璧なパーフェクトユートピアシステム。それは全人類に平等の幸福をもたらす物であろう。娯楽で堕落や怠惰する事もなく、暴飲暴食や栄養失調で健康を害する事もなく、人口の増減で悩む必要もない。人々が俗世間の悩みから解消されるのが完璧なパーフェクトユートピアシステムだ。娯楽が禁止された管理社会。娯楽のない世界。それこそが完璧なパーフェクトユートピアシステム!!」


「娯楽がない世界だと?君の所属する日本道楽党はアニメ・漫画やゲームの表現の自由を掲げる政党じゃないか!」

「それに、娯楽が無くなったら、多くの産業が潰れて多くの人が失業するわ!」


 呉瑠悟の突然の演説のあまりに衝撃的な内容に、山下と美心は驚きの声を上げた。しかし、呉瑠悟は痛烈に反論する。


「アニメ・ドラマや漫画やゲームなどの娯楽は経済を好転させるのに今は必要だ。しかし、それもいずれ要らなくなるな。今は他愛もない道楽が経済を循環させるのに役立っているが、いずれはそんなものがなくても経済を回せるようになる。今は必要だから今だけはアニメ・漫画・ゲームの表現の自由を保障する政党を立ち上げた。しかし、いずれは要らなくなる。アニメ・漫画・ゲームだけでなく、小説やドラマや映画も音楽もな」


「そんなバカな…娯楽がない世界が理想郷だなんて…」


「生きていく上で必要のない娯楽はいずれ全て禁止にすべきだ。音楽・ゲーム・アニメ・漫画・小説・映画・ドラマ・バラエティ・ワイドショー・演劇・お笑い・ギャンブルなどの生きていく上で必要のない娯楽はいずれ自然淘汰され消滅していくだろう。『勉強なんて生きていく上で必要あるの?』と聞く子どもがいるが、逆に問おう。『娯楽なんて生きていく上で必要あるのか?』と」


「なぜそこまで娯楽を扱き下ろす?なぜそこまで娯楽を忌み嫌う?」


「娯楽は文明を発展させる妨げとなるものだ。娯楽している暇があるなら少しでも文明の発展に時間を割いた方が有意義である。娯楽なんてものは全く必要ない無駄な物だ。無駄を楽しむのが娯楽だ。必要のない物はいずれ自然淘汰されていく。遠い将来に娯楽はこの世から全て消え去って行くだろう」


「文明の為に文化を捨てろというのか…!」


「今は理解されない考えかもしれない。しかし、いずれは『時代が追いつく』!これに反発する人間が多いのは今の時代には早すぎる価値観だからだ。進化論や地動説と同じだ。今は理解されなくても1000年後には正しい考えとして理解されている」


「理解されないのは世の中が悪いと…?」


「アインシュタインの相対性理論を理解できた人は当時は3人しかいなかったという。娯楽を全て淘汰すべきという話を理解できる人も今は3人くらいしかいないかもしれない。だが、今は理解されなくても1000年以内には必ず理解され、それが常識になる。僕は文系界のアインシュタインだ。今は理解されなくても良い。『完璧なパーフェクトユートピアシステム』は将来の進化論であり、将来の地動説なのだ」


「何を言っているんだ!娯楽は人々に安らぎや感動を与えるものだ!」


「音楽もアニメ・ドラマ・漫画・映画・小説も、全てアーティストが作り出した作り物の記憶じゃないか!全ては創作。全てはアーティストが見せるまがい物の記憶。感動するのも安らぐのも全て気のせいだ!作り物の記憶で、そんな気がするつもりにならされているだけだ!人々が感銘を受けているのはアーティストが作り出したまがい物の感動やまがい物の安らぎなのだ」


「確かにそうかもしれない…だが、娯楽が無くなった先に何があるというのだ!そこに幸せはあるのか!?」


「世の中の娯楽は全て消え失せる。何も嘆く事はない。何も憂える事はない。全てはよりよい文明を進化させるためだ。全てシステムに管理された平等な幸福を全ての人類に与えるシステムがいずれ完成する。全ての人間に平等の幸福が訪れるまさにユートピアだ。現代の幸せの尺度は個人差がある。その尺度をシステムによって統一するのだ。さすれば、人々は幸せの絶対性・相対性の差に悩まされる必要がなくなる。全ての人間が平等に幸せになるのだ。それこそがユートピアだ」


「何を無茶苦茶言っているんだ!娯楽が無くなるわけがない!」


「不要な物が淘汰されていくのは自然の摂理だ。不要な娯楽は放っておけば全てなくなる。不要な物が消え去って行くのは当然だ。娯楽は愚民政策の道具に過ぎない。賢民はいずれ全ての不要な娯楽を捨て去るだろう。快楽以外に存在価値がない娯楽は全て殲滅される。それが1000年から数千年後の未来だ」


「娯楽は人々に必要な物だ!音楽もアニメもゲームもドラマも!」

「音楽やアニメで病気が治せるか!映画やドラマで飢餓が救えるか!漫画や歌で戦争が止められるか!」

「そ、それは…」


「何が音楽!何がサブカルチャー!そんなものが必要で居られるのは今だけだ!娯楽で時間を浪費する時代はいずれ終焉を迎える!娯楽は俗人の道楽に過ぎない!娯楽は人々の勤勉性を削り、人々を堕落させる精神的麻薬だ!!娯楽も遊びも所詮は暇潰しだ。娯楽も遊びも単なる暇潰しでしかない!娯楽も遊びも十把一絡げに無駄な物なのだ」


「娯楽が無くなったら人々の生活は混乱する!」


「短期的な目線では小説・ゲーム・アニメ・漫画・ドラマ・映画・音楽・バラエティー・お笑いなどは必要ではある。だが、長期的な目線で見ると全ての娯楽は必要のない物である。人類は1000年以内にそれを痛感するだろう」


「娯楽は伝統文化だ!伝統を軽んじる君に政治家の資格はない!」

「娯楽には伝統がある。しかし、人類は伝統や仕来りにいつまでも縛られている存在ではない!」

「娯楽は…!娯楽は…!必要なんだ、人々に!」


「娯楽が無駄な物であるという価値観自体は多くの人間も頭のどっかでは理解している。それを認めよとしないだけでな。それは人々が娯楽に依存しているせいだ。娯楽に依存しているから頭では分かっていても自分を甘やかし、娯楽は大切な物と合理化し、自分を正当するのだ。酒に依存かしている人が飲酒を正当化したり、タバコに依存している人が喫煙を正当化したりするのと全く同じ現象だ。『体に悪い』と頭では分かっているんだ。しかし、自分を正当化するために、様々な屁理屈を付けて合理化している。本当は皆分かっているはずだ。娯楽など要らないと。僕ですら気が付いた事に他の人が気が付いていないはずがない!僕は、漫画・アニメ・ドラマ・映画・ゲーム・お笑い・音楽・小説などを長年見てきてそれが何の役にも立たないものだという結論にたどり着いた。他の人も心のどこかでは同じ結論にたどり着いているはずだ」


「確かに娯楽とは下らないものだ!だが役に立たない物なんかではない!人々の欲求を満たす重要な物だ!」


「人はなぜ音楽を聴くのか?それはそこに音楽があるからだ。人はなぜアニメやドラマを見るのか。そこにアニメやドラマがあるからだ。人はなぜ漫画や小説を読むのか。そこに漫画や小説があるからだ。音楽もアニメもドラマも漫画も小説も最初っから無ければ人はそんな物を欲さない。産まれた時から娯楽が無ければ、人は娯楽を欲さないのだ。最初から娯楽がない環境を作れば誰も娯楽を必要としない」


「娯楽がない環境を作るだと…?!」


「特定ジャンルに興味がない人にとってそのジャンルの娯楽は必要のないものだ。つまり、全ての人が娯楽自体に興味が無くなれば、全ての人に娯楽は必要のない物になる。なので、全ての人が娯楽に興味を持たない様にするには、初めから娯楽がない環境を作れば良い」


「娯楽は確かに無駄な物かもしれない!だが、それを無くそうというのは心がない!」


「それは感情論だ。政治に感情論は必要ない。政治に必要なのは感情論に左右されない冷静な判断だけだ。感情論に満ちた政治は人々を間違った方向に導く。政治に感情論は邪魔なのだ。人類に必要なのは機械的な政治だ。正しい政治をするためなら機械にだってなってみせる!僕はいわば政治マシンだ」


「政治マシンだと?」


「そうだ。僕は政治用ドロイドだ!機械が娯楽を必要とするか!マシンが余興を必要とするか!マシンに必要なのは休息だけで娯楽など必要は無い。人類もやがて機械的な生活を送る様になり、機械のように娯楽を必要としなくなる。人間は娯楽を捨て地球と言う巨大なコンピューターを動かす歯車になるのだ!ネジになるのだ!」


「人間は働きすぎなんだ!人間は社会の歯車に成ってはいけない!」

「むしろ逆です!人間は怠けすぎです!人間は社会の歯車にならなくてはなりません!」

「それは全体主義だ!」

「グローバリズムと言ってほしいですね。我々人類は宇宙船地球号の乗組員ではありませんか!同じ地球人として、地球と言う名の宇宙船のパーツになるのは当然です」

「地球人だと?」

「僕には地球の声が聞こえるんですよ。地球が泣いていますよ。火力発電依存回帰による大気汚染や酸性雨や地球温暖化で地球ガイアが苦しんでいます」

「話をはぐらかすな!娯楽が無くなるはずがない!」


「音楽・ゲーム・アニメ・漫画・映画・ドラマ・小説・バラエティ・ワイドショー・演劇・お笑い・ギャンブルなどが無くなっても、生きていく上で役に立つ娯楽は残る。音楽・ゲーム・アニメ・漫画・映画・ドラマ・小説・バラエティ・ワイドショー・演劇・お笑い・ギャンブルなどが無くなってもスポーツや食事があるじゃないか。食事や運動は生きていく上で必要な事であるが娯楽要素もある。純然たる娯楽が全てなくなったらスポーツや食事に励めばいい。娯楽は動物にも見られる行為で犬も猫もハムスターも意味もなく遊ぶ事がある。しかし、全く無意味な事ではなく、彼ら動物にとっての遊びは体が鈍らないようにするための必要不可欠な行為でもあるのだ。人間も生きていくのに必要な遊びだけをすればいい。科学実験なども一種の遊びだ。好奇心の探求は文明の発展に必要な遊びだ。スポーツや食事なども健康維持には必要な趣向である。同じものばかり食べていると飽きるのはただの贅沢病ではない。色んな食べ物を食べた方が体に良いのだ。身体を鈍らないようにするためにはスポーツも必要だ。だが、極論筋トレとランニングさえしていれば他のスポーツもいずれは要らなくなる。食事も、1日に必要な栄養摂取量が満たせる食事を3食食べれば良い。無論毎食別メニューで。味が変わる事は脳の刺激もなる。いずれ人類は毎食変わるメニュー3食で1日に必要な栄養摂取量が満たされるような食事だけを全員が取るようになる。間食は必要なくなる。そうなれば肥満も栄養失調もなくなる。人類は肥満や栄養失調から解放されるのだ。それこそが人類が目指すべき管理社会・完璧なパーフェクトユートピアシステムだ」


「管理社会管理社会って!そんなに管理されたいのか!管理される事が幸せなのか!」

「システムが人間の生活・健康を管理し、人間がシステムを保守・整備する。それがAIと人間が共存共栄する真の社会だ」


「そんな心無い社会こそ要らない!君は冷酷過ぎる!」

「僕は冷酷なのではなく冷徹なのですよ」


「システムによって健康が監理される社会は9999億歩譲ってありとしよう。しかし、それがなぜ娯楽を無くすことに繋がるのか!?」

「娯楽を取捨選択する上で必要なのは『役に立つかどうか』だけです。役に立たない娯楽は全て淘汰される運命にあるのです。システムが役に立たないと判断する文化は全て取り除かれます」


 黙って聴いて居てもらちが明かないので赤山が話に割り込んだ。


「つまり、意見が合わない亜保首相を排除するために殺したわけだ。君は」

「それは違うね!亜保は確かに完璧なパーフェクトユートピアシステムを理解できる3人の内の1人ではありませんでしたよ…。だが殺害したのはそれが理由じゃありません」

「どんな理由があったというんだね」

「ドラゴンクエストVのVRがあったでしょう?それにウィルスを仕込んだのは僕だったのです」

「なんだと!?」

「ドラゴンクエストVのVRに登場するラスボスのミルドラースにウィルスを仕込みゲームを乗っ取ったのは他ならぬ僕なんです!まさかスラリンがワクチンプログラムだったのは想定外でしたが」


 ドラクエの映画があっただろう?そう。その映画でウィルスを仕込んだ犯人は、この自分、呉瑠悟十三だったと言うのである。


「それが亜保にバレてね。選挙に影響がないように選挙後に僕を告発すると言い出したよ。だから殺してやったんですよ!証拠となるパソコンのデータも消してね!勿論復元できない様に完全消去して!」


 そう。呉瑠悟は自分の証拠のデータだけは復元できない様に完全に消去したのである。犬神の証拠データが残ったままだったのはそのためである。

 赤山は冷静に呟いた。


「確かに君の話は正しいかもしれない」

「え?」


 呉瑠悟は動揺した。その発言に、山下と美心も驚いている。しかし、赤山は話を続けた。


「どうやら、ぼくは完璧なパーフェクトユートピアシステムが理解できる3人の内の1人だったようだ」


 そう言いながら赤山は山下に目で合図を送った。それに山下も気が付き、全てを察した。


「ワシもだ!ワシも君の話に納得したぞ!大人になってまでも娯楽に勤しむなんて大人げないよなぁ!ワシもようやく君の話を理解したよ!」

「そうですか!僕の話を理解してくれて嬉しいです!」

「ぼくは君の意思を継ぐ!ぼくが呉瑠悟さんの意思を継ぐ!ぼくが君の後継種となる!」


 赤山がそう豪語すると、呉瑠悟は満足したように赤山を解放した。山下はすぐに呉瑠悟に手錠をかけた。


「5時1分。呉瑠悟十三、逮捕します!」


 こうして呉瑠悟は署まで連行されていった。その後、山下と美心は赤山の事務所に戻ってきた。美心は恐る恐る質問した。


「さっきの話は本当だったんですか?」

「まぁさか!あそこはああ言って本人の気持ちを満足させるしかないと思ったからだよ」


 赤山は含み笑いをしながらそういってのけた。山下もそれに同調した。


「ワシもだ。彼は理解者が欲しかったんだろうな。でなきゃゲームにウィルスを仕込んで嫌がらせをするなんて幼稚な真似はしない」

「警察発表でも呉瑠悟の動機もしっかり発表してくれ。呉瑠悟の予言が正しいどうか。それで白黒はっきりつくだろう」


 赤山は呉瑠悟の予言には賛同できなかったが、だからこそ世間に発表して欲しいと思った。娯楽とは何たるかを世間に改めて考えて貰いたいと思ったからだ。

 呉瑠悟の1000年後の予言は当たるのか…それは1000年経ってみなければ分からない。100年も経てば常識が360度変わるのが世の常なのだから…。

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総理大臣暗殺事件 日本のスターリン @suta-rinn

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