第9話
次は9話だな。
前回の続きで怪人に手こずる
スノウ・プリンセス達。
マインとラーマが二人同時に
攻撃する事で敵の弱点が見える。
二人同時に攻撃を、と言われても
なかなか上手くいかない。
ここで双子が寮に戻ってくる。
必死に戦う皆を見て
もう一度勇気をだして
変身を決意する。
二人の勇気に変身アイテムも反応し
二人はもう一度スノウ・プリンセスに変身。
息のあった攻撃で敵を撃退する。
敵の力も強くなっている事に
危険を感じつつ
シンの案内でクィーンのアジトに
向かうスノウ・プリンセス達。
だが、向かう先に
ブラック・スノウ四天王が
立ちはだかる!
ここでAパート終了。
最初のボスは
意外と最強と言われる
マインとラーマが第一陣。
他の皆は先に・・という流れに。
次のボスには双子
次はナルミとハヅキ
次にアカリとカスミ。
4組は何とか敵を倒し
ボロボロになりながらも
クィーンを目指ざす。
ここでBパート終了。
最終戦前だからあっさり目に
あと、ヒロイン達がもう闘う力が
残っていないっていう流れも
必要だよな。
最後は女神に再び力を貰って
全員で変身、全員でボス攻略。
ナルミやハヅキ、女神の護衛陣は
天界に帰る。
ここは感動のシーンにしたいな・・
最後は
桜並木の通学路。
4人は笑いながら通学している所で
EDだ。
あー10話まで簡単に改変出来そうだ。
「おーい、女神ー
ちゃっちゃと改変してくれ。
何なら10話まで改変していいぞー」
はー、長い改変の旅もこれで終わりか。
思えば異世界に転移したっていうのに
駄女神と漫才しながら過ごすのみ・・
っていうのも、少し寂しいなぁ・・
せっかく異世界に転移したのに。
こう美少女との出会いとか
剣と魔法のRPGとか
胸躍る冒険とか
美少女との出会いとか
してみたかったなぁ。
異世界の妹に「お兄さま」とか
呼ばれたい異世界生活だったぜ。
それにしても地味な異世界生活
だったな・・
アニメの脚本改正なんて現実でも
出来るじゃないか。
俺、社会人なのに異世界に来てまで
仕事仕事で。
あ!そういえば現実の俺はどうなって
んだ?時間が止まっていて
くたらありがたいな・・
俺自体腹も減ってないし・・
疲れたけど眠くはない。
ここでの時間はとても短いものだと
したら、現実の俺が遅刻程度で
済むならほんっとありがたい。
異世界ものってその辺曖昧だからな。
いや、実際異世界に来て、現実の事を
考えるなんて、真面目だな俺。
さすがジャパニーズ・ビジネスマンだぜ。
今日はえっと・・朝から会議が入ったような・・
・・・・
・・・・・
「おい女神?女神ー?」
「・・・は、はい・・・・」
女神は・・・
クィーンに
コブラツイストを決められていた。
クィーン・・女神に負けるとも劣らない
長い睫を持ち。
化粧で目元だけは赤く顔色は悪い。
全身黒いドレスの・・
ブラック・スノウのボス。
「げ!おま・・クィーンか?!
なんで・・」
「なんでもかんでも無いわよ!
このクソアニメはクソアニメの
ままでいいの!それを!この!
駄・女・神・が!!」
あ、あ、・・技を決められながら
金ぴかの床をごろごろと転げまわる
女神とクィーン・・・
「あひやー!!背骨!背骨が!
原田様!原田様!タッチ!!」
「なんでプロレスしなきゃいけないんだよ!
ほら、ふたりとも離れて離れて!!」
俺はレフェリーのように二人を引き離した。
未だにクィーンの闘う意思は残っている
ようだ・・対して女神は・・・
普段のぐうたら生活のせいで
筋肉が贅肉になってやがる・・もう駄目だな。
「クィーンの勝利!!!」
俺はクィーンの腕を高々と上げた。
カンカンカンと・・どこかで鐘の音がした・・
気がした・・・・・・。
「うぅ・・・腕が・・・こ、腰が・・・」
「まぁ、何もないけど、座れよ」
俺はクィーンに座るように促す。
敵のボスは意外と素直に座ってくれた。
「さっき、改変はしなくていいって
言ってたけど・・」
「そうよ!何もしなくても世間から
忘れられるものを
どうしてわざわざ改変なんて」
「それは・・女神に頼まれて」
顔色の割りに目力の強いクィーン
に睨まれて、俺は女神に視線を
映す。
「あなた、クソアニメのレビュワーなのよね?」
「あ、ええ・・まぁ一応・・、クソアニメだけじゃない
ですけれども・・はい・・」
「じゃあこのアニメも散々叩いたのよね?」
「まぁ・・散々といいますか・・、あまりに・・あれな
内容だったものですから・・ネタと言いますか」
「じゃあ、ネタのままでいいじゃない。
何故こんな事を」
「で、ですから・・こちらのクライアント様にですね・・
当企画の改良を委託されまして」
クィーンは溜息をつく。
「あのね、原田さん」「はっ、はい!」
「あなたたち、不出来なものを見て、自分の位置を
計って安心する・・そういう生き物なのよね?」
「そ、そのような事は決して・・」
「そうなのよ、あなたたちはいつもそう。
誰がどれだけ頑張って作ったものでも「クソ」
「駄作」と罵らずにはいられない。
あまつさえそれを世間に公表してまで
上から目線でダメ出しをする。」
「好評価もしてます!」
「上から目線でね」
「上からなんてそんな・・」
「いい?この世界はもうおしまいなの。
目新しいネタは全て使い尽くしてしまった。
だから少しでも売れるネタがあれば
同じようなものを大量生産する。
そんなもの中身がスッカスカだから売れる訳がない。
メッセージ性の無い作品が、エロい表紙で飾られて
エロいアニメになって、若い人気声優をあてて
人気が出れば今期は安泰、でも次期は?そのまた次期
は?ネタ切れでクソアニメが大量生産されるしかないの。
円盤で手直し?中身もないのに画だけ変えて売れる訳
ないじゃない。そんなもの買うのは関係者の家族くらいよ。
原作改変?仕方ないじゃない、そのままじゃお粗末すぎて
アニメに出来ないんだもの。
作画崩壊?実力ある人は売れてるアニメに引き抜かれて
当然、残ったのはごく数人の素人だけ。
それでもよく最後まで放送した方よ、あんなクソアニメ。
制作サイドも楽しくてやってんじゃないわ、生活のために
言われた通りにしかしないの。ただの「仕事」。
そして最後は貴方たち視聴者のいいおもちゃに
なるだけ、それも一瞬だけ。
そして消えてなくなるの。それでいいじゃない。」
確かに・・でもクソアニメが増えたんじゃない。
毎週放送が楽しみなアニメ
円盤買ってでも欲しくなるアニメが減ってきてるんだ。
最近やたらと過去作のリメイクが多いのも
そのせいなのかなぁ・・
「最近1話を見て、ああ、あとはこういう流れになるんだ
ろうなぁ・・って・・思わない?」
「ああ、それはある」
「結局、そんな盛り上がりもないまま終わるんだけど」
「・・うん・・」
「流し見アニメも増えたわよねー・・・、アプリの周回の
片手間に、今週分を消化する、3倍速再生でね。」
だから、クソアニメはクソアニメでいいの、
このアニメクソだけど面白かったでしょ?違う意味で。
作画崩壊も凄かったし。少しネタにもなったし、
あなたの作る動画のネタにもなった。
早く現実に戻って動画編集しなきゃ、
皆飽きちゃうわよ?再生回数が減るし、コメントも
荒れるわよ?」
「そんな言葉に流されてはいけません!原田様!」
「え?!」
そういえば女神は・・どうしてアニメの改変なんか
望んだんだろう・・。
「残念ながらこの作品は10話で打ち切られました。
それにより、悪のボスを倒していません!」
「確かに・・最後まで海水浴に行ってたな」
「その為、この世界は未だにブラック・スノウと闘い
続けているのです!」
「もう、終わったんだろ?!それなら・・」
俺は思いだした。
神殿を襲うブラック・スノウ達を。
「原田様には原田様の世界があるように、
この世界にもこの世界が続いています」
「え?!」
「8人もいるのに、誰も戦士になれず、誰も
悪を倒せない。そんな世界のまま取り残されて
いるのです!」
俺はクィーンを見る。
「私はこれ以上何もしないわよ、だって打ち切られた訳
だし?人間を襲う理由もないわ?
それにあの8人のヒロインも楽しくやってるんだから
それでいいじゃない」
「いいえ!良くありません!
この作品に込められたメッセージは
「友情」「努力」「勝利」です!
一人では立ち上がれない、力も無い女の子が
勇気を振り絞って闘う物語!」
「そんな有体なメッセージなんて」
「有体結構!オワコン結構!パクリではありません!
オマージュと、そう言わせて頂きます!!
作者が描きたかったのは、迷い苦しみながら
それでも闘う少女たちの物語・・・
確かに原作は見るものからしたら
内容のない駄作なのでしょう・・・・・、
でも売れています!評価5も頂いております!
作者の作品を好きな方もいらっしゃいます。
残念ながらアニメはクソでしたが!
わたくしは、あの方の作ったこの「世界」を
中途半端で終わらせたくありません!」
「女神・・」
・・・・そうだな。
アニメ業界が今どうなっていたって
ネタがオワコンのオンパレードだって
クソだろうが、駄作だろうが
それは俺たちの世界の話で・・
この世界は終わってない。
「この神殿・・色が着いたんだぜ?」
「それが何よ」
「外の世界でも・・誰かが、諦めてない
って事じゃないか?」
クィーンは舌打ちをして、再び
戦闘態勢をとる。
女神が俺の後ろに隠れた。
「もう、街の皆に何もしないってのは
・・あれは本当か?」
「ええ、もう私の出番は無いもの」
「でも神殿を襲わせたよな」
「それはそこの駄女神が変な事をしようと
しいるから様子を見てただけ。
どうせすぐに飽きると思ったから
すぐに引き上げさせたけど」
「プロレス・・好きなの?」
「別に、暇だったから鍛えてただけよ!」
「はは!ネット通販で散財する女神とは
えらい違いだな!!」
「・・何がおかしいのよ」
「女神は・・作者のキャラで子供みたいなもんだ。
そのガキがどうしてもって言うから、
俺は改変をやめない」
クィーンは鼻で笑う。
「馬鹿なヒト。こんなクソアニメ
改変しても無駄なのに!」
その姿は黒いもやになって消えた。
「原田しゃま・・」あーもう・・・泣くな泣くな・・
お前の気持ちはわかったから・・・。
「9話改変して来い」
「ヴぁい!」
辺りが光に包まれる。
「二人同時に攻撃よ!」マインが
指示を出す。
「わかった!!」
なかなか同時に攻撃する事が出来ない
スノウ・プリンセス達。
攻撃が当たっても敵の外皮が固く、
上手く攻撃が通らない。
「諦めないんだから!」「そう!何度でも!!」
アカリとカスミの同時攻撃も跳ね返されて
しまう。
『皆!!』そこへ現れるサツキとタツキ。
ハヅキが預かった変身アイテムが光を
放ち二人の元へ。
『ごめんね、皆!私達もちゃんと戦う!!!』
二人は変身と同時に、敵に向かう。
双子の息のあった攻撃に敵がよろめく。
『今よ!!スノウ・プリンセスアターック!!』
息の合った同時攻撃に倒れる敵。
「やったぁ!サツキちゃん!!タツキちゃん!!」
「皆!!本当にごめんさい・・私達・・勇気が出なくて」
ヒロイン達に頭を下げて謝る二人。
「なりたくて戦士になったんじゃないって思ってて・・
でもそれは皆も同じで・・・怖いのも、皆同じなのに・・」
「それで構わない」
ハヅキがふたりを抱きしめる。
「ふたりは立派な強い戦士だわ」
皆で泣きながら笑って・・Aパート終了。
Bパートはクィーンの城を目指すシーンから
始まる。
当然向かい受ける四天王の一人。
アンガス。
「ここは私達にまかせて!」「先に行きなさい!」
次の敵はマインとラーマが
次の敵はハヅキとナルミ、そして次は
サツキとタツキ。
「アカリちゃん皆大丈夫かな・・」
振り返ろうとするカスミに
「大丈夫!皆すぐ来てくれるよ!
私達は前へ!」
「うん!」
その頃、最初の敵をあっさり倒した
マインとラーマがハヅキとナルミを手助けする。
このまま倒せるか・・と思った所で
大量のブラック・スノウ達が現れる。
「女神の側近共・・あなたたちはこの私を
倒してあの小娘たちの手助けをする
つもりでしょうがそうはいきません!
行け!ブラック・スノウ!!」
「くっ!数で押してくるつもりか!!」
「アカリ・カスミ・サツキ・タツキ・・・
すぐに行くから持ちこたえてくれ!!」
サツキとタツキも苦戦を強いられていた。
敵は四天王の一人ルキナス。
素早い攻撃で二人を翻弄する。
二人で背中合わせになり手を繋ぐ。
「・・これくらい・・全然平気!」
「うん!皆が来る前に、倒しちゃうんだから!」
そんな強がりも長くは持たず。
二人はルキナスにとらわれてしまう。
どうにか敵をふりきり、サツキとタツキを
助けに来た4人は、二人を人質に取られ
手が出せずにいた。
そしてアカリもカスミも苦戦していた。
ぼろぼろになりながらも
何度も立ち上がるアカリ。
そんなアカリを見て、力を振り絞るカスミ。
そこへ
「よく頑張ったな」マインがカスミの体を支える。
「皆・・・」カスミが満面の笑みでブイサインをする。
そして四天王の最後の一人を倒し
クィーンの待つ城へ乗り込むヒロイン達・・。
Bパート終了!EDだ!
第9話「まだまだ力不足!合宿はまだまだ続く?!また水着??
無理無理!無理よりの無理だよぉ~」
改
第9話「最終決戦!四天王との死闘!!」
改変終了だ!
次で最後だな・・
よし!やるぞ!!
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