閑話14 レオと愉快な仲間達(悪友)
時系列としてはレオンハルトがリリアーナに黒のビキニをプレゼントするのよりも前のお話になります。
本編よりも五割増しでレオが変態さんになっています。
◇ ◆ ◇
リーナはお茶会をしていて、ニールとレーゲンも子供同士での交流というやつでいない。
久しぶりに与えられた自由な時間だ。
正直、自由よりもリーナと一秒でも一緒にいたい気持ちの方が強い。
「久しぶりっす、
ニヤニヤとだらしのないにやけた顔をしてるのは僕よりもちょっとだけ、年上に見える少年。
……に見えるけど、こいつの正体は緑色の巨大なドラゴンだ。
ダークグリーンの深い森を思わせる髪にその面影が残っている。
膝丈までしかない短めの黒いパンツに薄緑色のシンプルなデザインのチュニックを合わせた独特なファッションセンスのようだ。
袖がないチュニックのせいか、タンクトップに見える。
肉体自慢のヤツだから、自慢の筋肉を見せびらかしたいっていうナルシストな一面があるんだろう。
「マラク。顔を引き締めようか。怪しいぞ」
「おら、怪しいっすか」
「うん、怪しいね」
悪い奴ではないんだけどね。
行動が迂闊なところと僕以上にアレなところだ。
「まあまあ、よいではないか、ふぉふぉふぉ」
マラクも僕よりは大分、背が高い。
それ以上に背が高く、年寄りじみた話し方をする黒ローブの人物。
見た目は二十代のかっこいいお兄さんにしか、見えないんだけど喋りはおじいちゃんだ。
「ベル爺、目立たないようにしてね」
「大丈夫じゃよ。認識を阻害しておるからのう、ふぉーふぉふぉふぉ」
男でも惚れるようなかっこよさがあるお兄さんだが何のことはない。
正体はベル爺。
研究室を出る時、いつもの恰好だと怖がられるので若い頃の姿に擬態しているのだ。
本人は怖がられないようにと言ってるけど、多分に趣味が入ってると思うんだよね。
きゃーきゃー言われて、まんざらでもないみたいだし。
「とりあえず、入ろうか」
「楽しみっす!」
「わしに任せておくといいぞい」
自由時間に男三人で入ったのは以前、リーナに見つかってマジ切れされかけた大人の本屋さん。
そのアルフィン支店だ。
リジュボーに本店があって、初めて入った時はオーカスと一緒だったなぁ。
まさか、リーナが尾行しているとは思わなかったよ。
その後、ちゃんと誤解だってことは説明して、分かってもらえた。
条件付きだけど、僕のしたいことに応えてくれるしね。
嫌々って感じなのに顔を赤くして、恥ずかしがるリーナがかわいくて、思い出しただけでもう帰りたくなってくる。
僕も相当に病気かもしれない。
『ここには男のロマンがある!』とじっちゃんもベル爺も力説していたし、僕もその通りだと思う。
ただ、そう言ってたじっちゃん本人はリーナのお茶会にちゃっかり参加しているのだ。
うさぎのかわいさをアピールして、若い子にきゃーきゃー言われたいんだろう。
あまり、鼻の下を伸ばしてると嫌われると思うんだけど、大丈夫なのかな。
「うおおおお! すっげえっすね。ここは天国っすか」
マラクは目を輝かせて、キョロキョロしてるし、大声出すし……。
目立つじゃないか。
ちょっと他人の振りをしておこう。
せめてもの救いはマラクが妹物に興味を示してないところかな。
彼はどっちかっていうと揉みきれないくらいに大きいおっぱいが好きらしい。
リーナ曰く、慎ましい体型の妹に邪な想いを抱いてはないはずだ。
そんな変態だったら、首と胴を別々にしないといけないしさ。
「ふむ。レオ、こういうのはどうじゃ?」
「あぁ、へえ。これ、いいですね」
ベル爺がパラパラとめくっていた本の一頁に目を留め、僕に見せてくれたのはヒョウ柄の結構、きわどいデザインのビキニを着た金髪の女性が水着を半分脱がされて、後ろからかなり、強引に犯されている絵だった。
女性はかなり、かわいいし、水着から溢れそうなおっぱいは確かにすごくエロい。
だけど、僕はリーナがその水着を着ている姿を妄想している。
僕の前でくるっと一回転しただけでも抑えられなくて、秒で襲いそうだ。
この水着、買おう! リーナに着てもらうんだ。
「レオ、お主……いや、まあよいよい。これはどうかのう?」
「こ、これもいいですね。絶対、いい」
次に見せてくれた本には胸の谷間が露わで深いスリットが入ったドレスを着た栗色の髪の女性が机に手をついて、後ろから男に犯されている絵だ。
さっきの水着の女性より胸が控えめだけど、立ちバックだから、足が綺麗なのが協調されていて、いい。
このエッチなドレスもリーナに似合う!
チャイナドレスだったかな。
これも買おう。
彼女は足も透けるように白くて、きれいだからなあ。
外で無理矢理するのがよさそうだ。
想像するだけでもやばい。
「お主、本当に……では、これもよいのではないかのう」
「メイド服ですか、それは前にしたこ……いや、これはまた、違う感じですね」
クラシカルメイドドレスでスカートの裾丈が長い。
腕も長袖でフリルが付いている。
かわいいんだけど、いわゆる完全武装メイドだ。
その姿のリーナとは夜通し、したことがある。
肌見せしないで着込んでいるところを脱がすっていう行為で余計に興奮出来るんだが……。
全部脱がさないでしたのはメイドドレスが初めてだったなあ。
恥じらいながら、僕のモノを迎えてくれるリーナがかわいくて、思い出しただけでこれもやばい。
ただ、このメイドドレスはまた、違うか。
完全に狙っている感じだ。
スカートは短くて、下着が見えそうだし、胸の谷間は見えてるし……。
モデルの女性はピンクの髪の幼い感じの女性で露骨に誘っている感じでわざとらしく屈んで胸をアピールしているって、ところだね。
でも、これをリーナに着せて、『ご主人さまの好きにしてください』って目の前で屈まれたら、秒で襲ってしまう自信がある。
これも買おう!
ベル爺には半ば、呆れられた顔をされたけど、リーナに着せてしたい……じゃなくて、やりたい!
違うって!
そう! リーナに似合う服がたくさん、見つかってラッキーだっただけだ。
マラクも両手で持ち切れないほどたくさん、本を積んでいる。
本だけじゃないようだ。
僕がリーナの為に選んだビキニよりも際どい、ほぼ紐みたいなビキニや金属光沢を帯びた派手なビキニも手にしている。
ドラゴンなのに俗っぽいというか、人間ぽいっというか。
そういえば、妹のヘイグロトも人間の男性と交際しているんだっけ。
悪いことではないしなぁ。
ただ、頭の中がそういうことしか、考えてないんじゃないかな。
服の上からでも分かるほど、大きくなっているやつはいないよね。
彼の性欲を受け入れてくれる恋人が見つかるんだろうか?
ベル爺にはあまり触れないでおこう。
彼の手にある本の表紙を飾るモデルがすごくアレだ。
胸も成長していないし、腰のくびれも分からない。
顔もすごく幼く見えるモデルなのだ。
つまり、ベル爺はそういう趣味の人だったということか……。
リーナと半日も一緒にいられないのが辛かったけど、戦利品はたくさんあるから、楽しみだなぁ。
『これを着て欲しいな』と言ったら、頬を薄っすらとピンク色に染めるリーナの姿を想像する。
楽しみすぎて、夜が待ち遠しいなぁ。
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