第141話 おやつって、これでしたの!?

 あら?

 おかしいですわね。

 レオは確か、おやつを食べたいと言ったはずですわ。

 私が聞き間違えたのかしら?

 『リーナのが』って、聞こえましたのよ?

 ん? んんん?

 灰色の脳細胞を稼働させて、考えに考えますけど答えが出ません。

 その間に服が剥ぎ取られ、下着も脱がされているのですけど!?


 宝物を大事に扱うように優しく、そっとベッドの上に寝かされて。

 『え? あら?』と働かせすぎた脳から、煙の出そうな私を他所にレオも一枚一枚と服を脱ぎ捨てていきます。

 そのさまがかっこよくて、つい見惚れてしまいました。


「ねぇ、レオ。おやつ作るのではなか……んっ」


 最後まで言い終える前に彼の口でふさがれていました。

 情熱的という言葉がぴったりなくらいに激しく、唇を奪われ、口内を蹂躙するように彼の舌に舐め回されています。

 混じり合う唾液に頭がクラクラしていると離れるレオとの間に銀色の橋が架けられていて、ちょっと幻想的ですわ。


 呆けたように見つめていたら、不意に体を持ち上げられました。

 気付いた時には私の目の前に自己主張の強すぎるレオの怒張があって。

 おかしいですわね。

 いつの間に上に乗せられたのかしら?

 つまり、えっと……レオの顔の前に……恥ずかしいところを見られてますの!?


「もう出てきてるから、リーナのをもらうよ」

「ふぇ!?」


 彼の息は熱を帯びていて、吹きかけられただけで感じてしまいそうですわ。

 なんて、思っている余裕はすぐになくなったのですけど。


「あんっ、やぁ。そこは汚いから、ダメだってばぁ」


 レオの舌は本当、凶暴ですわ。

 ざらっとしていて、ちょっと舐められただけでも気持ちいいのです。

 おかしくなりそうなくらいに快感を与えてくれるんですもの。

 でも、舐めるだけで許してくれないのでしょう?


 ゆっくりと味見するように舌先を挿入れてきて、弱いところを丁寧に這わせながら、刺激してきますの。

 どうして、そんなに弱いところが分かるのか、不思議ですわ。

 そこで気付いたのは私もレオの弱いところ、喜んでもらえるところは分かるということ。

 そういうことでしたのね!

 何となく、納得が出来ましたから、満足ですけど……溢れ出る液体を漏らさないとでも言うように音を立てて、啜るのは恥ずかしくて、死ねますわ。


「リーナのは甘くて、美味しいから……じゅる」


 そ、そんなはずがありませんでしょう?

 戸惑っているうちに指で広げられて、刺激しながらまた啜られる。

 おやつって、これでしたの!?

 塩味くらいはするかもしれないですけど、本当におやつですの?


 でも、思い当たらない節がないとも言えませんわ。

 レオのを初めて舐めた時は生臭くて、変な臭いで口の中はネバネバですし、青臭さが鼻について、美味しくなかったですもの。

 それが今はもっと欲しいって、思っていますの。

 何だか、美味しくて甘く感じますわ。

 味覚が狂ったのかしら?

 それともレオのことが好きで好きでどうしようもないから、甘く感じるのかしら?


「やぁん、あんっ。そこ……あんっ、そこがいいのぉ」


 嫌って言っていたのに結局、負けてしまう私の心の弱さを許してくださいませ。

 そんな心の中で抗議しても、レオに聞こえるはずもありませんし。

 容赦のない攻めの前に私はただ、甘い声を上げながら、啼くだけしかないのだわ。


「じゅる……リーナもおやつ食べていいんだよ? じゅるじゅる」


 だから、音を立てて啜るのは恥ずかしいんですって!

 あっ、言ってなかったかしら?

 ううん、そういう問題ではありませんわ。

 舐めればいいんでしょ? 舐めれば!


「あむぅ……へほぉ、ひゃへるほ、ひもひいいんへひょ?(レオぉ、喋ると、気持ちいいんでしょ?)」


 レオの熱杭は目の前で今にも爆発しそうに膨張しています。

 触れただけでも彼の熱を感じ取れるくらいに熱を帯びていました。

 右手でゆっくりと竿の部分を扱きながら、左手で子種を作る無防備な袋を優しく、撫でてあげるとレオはこれに弱いみたい。

 軽く咥えた怒張の先から、もうジワジワと透明なものが染み出て、止まりません。

 舌を這わせて丁寧に舐め取ってから、鈴口を犯すようにジワジワと舌先を侵入させると気持ちいいのかしら?

 レオの攻めが緩まった気がするわ。

 こうなってしまったら、もう私のターンだわ。

 あとは舌先をチロチロと這わせて、射精るのを促すようにもっと刺激すれば……


「うっ、リーナ、それ! あっ、くっ」


 我慢しなくてもいいのに我慢しているみたいでそれもかわいいって、思えますの。

 我慢させるほどに味がよくなるのかしら?

 でも、私が我慢出来ないから、ごめんなさいね?

 止めとばかりに袋を刺激しながら、激しく彼の竿を扱き上げました。


「ダメだ、もうっ! うっ、出ちゃう」


 もう、我慢出来ないと達した時のレオがすごく、かわいいですわ。

 それだけで私も達してしまうかも……言い過ぎかしら?


 ダメなんて口にして、罪悪感を感じながらも快感には勝てなかったのでしょう?

 彼のそんな姿を見れて、声が聴けるのは私だけの特権……。


「んっ!?」


 窒息しそうなくらいの勢いで大量の白濁が注ぎ込まれてきました。

 『目を白黒させる』なんて単なる表現として存在する単語だと思っていたのですけど、本当でしたのね?

 それでも一滴も漏らさないように飲み干す私! 慣れって怖いですわね。


「ふぅ……はぁ。リーナ、は美味しかった? 僕はまだ、足りないかな」


 射精せるだけ、射精したレオの息遣いはちょっと荒いままですが、さっきまでの情けなさが漂う声色ではなくて、嗜虐性が垣間見えるような……気のせいかしら?

 嫌な予感に冷や汗が……と思っている間にほら!


「あぁん、あんっ」


 また、体勢変えられました。

 『え?』と思っている間に組み敷かれましたわ。

 この体勢でレオがしたいことは分かっていますのよ?

 彼って、意外と……どころではなく、胸が好きなのですわ。


 あまりに丁寧過ぎて、頭がおかしくなりそう。

 下から上へと胸を揉みしだきながら、先端の蕾を口に含んで、舌先でいじめてくるのです。

 たまに刺激するように歯で軽く噛んであたり、もう確信犯ですわ。

 噛んだと思ったら、また口に含んで吸うんですもの。


「リーナはミルクを飲んだけど、僕は飲めないなぁ」


 そんなことを言いながら、まるで赤ちゃんみたいに胸を吸うレオを見ているとかわいい以外の単語が思い浮かびませんわ。

 もしかしたら、彼に何をされても感じるかもしれません。

 ある種の病気ですわね。


 レオが満足するまでひたすら、胸ばかりをいじられていて、本当に頭がおかしくなってしまうかと思いましたわ。

 多分、あちらの方がいつでも受け入れられるくらいに潤っているのを知っているから、そうしているのでしょうけど。

 『あんっ』『きゃぅ』『きゃん』くらいしか、言葉を発していないのに声はもう枯れる寸前でイかされてばかりでもう限界ですわ……。


「リーナもまだ、食べたいよね?」


 意識が朦朧としているところに耳元でレオにそう囁かれるといけませんわ。

 とても淫靡な声色にで無言で頷くことしか、出来なくて。


 また、体勢変えられ、うつ伏せに寝かせられてしまいました。

 この体勢は危険ですわね。

 だって、レオの一番好きな……私が好きなのではありませんからね?


 レオはあまり力を入れられずにべったりと伏せた姿勢になっている腰とお尻をしっかりと掴んでいます。

 力強さに逃がさないという強い意思を感じますわ。

 既に潤い過ぎて、もう洪水を起こしている秘所に自身の怒張をあてがうとゆっくりと侵入させてきました。

 もう数え切れないほどの回数、受け入れている彼のモノなのに感覚はいつも新鮮で愛を感じられます。


「くっ……うぅ、やばいやばい。ちょっと危なかった。出ちゃうかと思った」

「んっ……あん……はぅ」


 レオの熱杭はじっくりと感触を楽しむように奥へと進んでくるのですけど、それだけでもう、意識が飛びそうですわ。

 コンと当たる感触を感じたのは私だけでなく、彼もだったようで……快感を貪るように引き抜かれては穿ってくる熱杭にもうダメかも。


 互いの体液が交じり合い、肉と肉がぶつかり合う淫らな音が響き渡り、レオの息遣いと私の甘い嬌声だけがそれに彩りを添える。

 こんなことを頭で考えてないと今にも達しそうで危ないですわ。


 そうして、何度も欲望と愛をたくさん注ぎ込んでくれたのですけど、数えられたのは三回目まででしたわ。

 『もうダメですわ。無理ですから』って言ってますのに『まだ、夕食まで時間あるよ?』『後ろからの方が出来易いらしいよ』と耳元で耳たぶをまれながら、囁くんですもの。

 背後から抱き抱えられて、レオの上に騎乗せられてからの記憶はないですわね……。


 さすがにこれ以上は夕食に差し障りが出るということで解放されましたけど。

 お風呂までお姫様抱っこで連れて行ってくれますし、いそいそと丁寧に私の身体を洗ってくれるのは嬉しいんですのよ?

 でも、洗い方が何か、こう……え? 

ダメだってばぁ。


「ほら、中を掻き出さないとダメだからさ」

「で、でも、それは! やぁん」


 掻き出すのがレオのレオでは一から二に進んだのに一に戻ってますのよ?

 ええ……。

 結局、お風呂でも散々、食べられまくった私が一人で食事をとれるはずもなく。

 『してやったり』という満面の笑みを浮かべたレオの膝の上で餌付けされることになるのでした。

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