第114話 『美味しゅうございました』と言った方がよかったのかしら?

 消化不良と呼べば、いいのかしら?

 それとも不完全燃焼のが相応しいかしら?

 ちょっと愛嬌のある外見をした大司教ビショップの性能とやらをもう少し、見てから処理すべきでしたわ。

 まさか、あの程度でどうにかなると思っていたのかしら?

 あちらの頭はお花畑ではなく、現実主義にして効率主義だと思いましたけど。

 それとも……こちらがどれくらいの力を持っているのかを調べようとしたのかしら?


「リーナ、何か難しいこと考えてるね?」


 レオはベッドの上にリラックスした格好で仰向けに寝そべっています。

 私はというと彼の足の間で猫が伸びをするようなポーズのまま、固まっているのです。

 考え事をし出すと意識がちょっと飛んでしまう癖が抜けませんわ……。


「難しいことは考えてませんわ。レオのことしか、考えてないもの」


 元気に自己主張しているレオ自身が服の上からでも分かるくらいにこんもりとしています。

 そうよね、不完全燃焼でしたもの。

 でも、このままにしておくと私が危険ですのよ?

 ゆっくりと優しく、服の上から彼のモノを撫でて刺激するとさらに大きく膨らんでくるのがちょっと面白いわ。

 あまり、刺激し過ぎちゃうといけないですわね。


「リーナ、また何か、考えてたかな?」

「い、いいえ? 何も考えてませんわ」


 鋭いわ。

 レオは変なところで鋭いから、隙を見せたら、駄目ですわ。

 下手しなくても朝まで散々、身体中を責められますもの。

 先んずれば、人を制すですわ!

 レオの夜着と下着を脱がせるともう十分過ぎるほどに膨張していた彼の怒張が目の前に姿を現しました。

 その竿の部分に左手を副えて、右手は首の部分を優しく掴みます。

 左手は利かないから、加減が出来ないのですけど、上下に擦るくらいなら、平気よね。

 首の方は敏感なのでしょう?

 あまり、刺激しないように優しくしないといけないですわ。


 目の前のレオのレオに集中していて気付かなかったのですけれど、レオったら、いつの間にか、上半身を起こしてますの。

 何がしたいのかは分かっていますわ。

 それはもう手慣れた手つきで私の夜着を脱がしてますの。

 あまりに手慣れ過ぎているから、嫉妬という名の黒い蛇が心の中で鎌首上げそうなくらい。

 レオがそんなことしないのは分かっているし、信じているのにこればかりは抑えられないのよね。


「うっ……おぅ」


 ゆっくり擦ったり、早く擦ったりしながら、右手で首を暴発しない程度に優しく、撫でてあげると彼のモノはビクビクと反応しているから、結構感じてくれているのかしら?

 左手で竿を擦り続けながら、彼の怒張の先端を軽く口に含んで、その鈴口に舌先をチロッと入れるとまた、ビクッと反応しました。

 この状態で喋ると駄目なのよね?


「リーナ……うっ。もうっ……我慢出来ないかも」


 レオの切なそうでいて、それでいて求めるような声に竿を擦る手を速めます。

 また、彼のモノがビクビクと痙攣したのが合図だったみたいで……


「出るっ」

「んっ……ごちそうさまでしたわ」


 『美味しゅうございました』と言った方がよかったのかしら?

 レオの吐き出した欲望の塊を味わいながら、そのようなことを考えていると知ったら、彼はどう思うのか、気になりますわね。

 いけませんわ、集中しないと!

 口の中に勢いよく放たれたレオの白い精は熱くて、注ぎ込まれてくる量に飲み干すのに目が白黒しそうですわ。

 ちょっとネバネバするのが気持ち悪いけど……意外と美味しいんですのよ?

 最近、そう感じ始めたのは慣れたから、なのかしら?

 多分、レオのだから、そう感じるだけで本当は美味しくないのかもしれません。

 でも、美味しいんですの。

 精から薄っすらとだけど魔力を感じられるようになってきたから、なのかしら?

 これは多分、特殊な体質のせいよね?


 だけど問題はここからでもう一回くらい、出してもらわないと身体が持ちませんのよ?

 レオの体力を十段階で十と評価したら、私は良くても三。

 下手したら、一ですもの。

 まともに付き合ったら、死線が見えそうですわ。

 そうですわね。

 ここで『レオはなぜか私の胸が好きだから、胸ですればいいのだわ』と考えたもののすぐに行動に移さなかったの敗因かしら……。


「ひゃぅ」


 気付いた時にはもう抱き抱えられて、彼の腰の上に乗せられてました。

 ええ、既に挿入はいってますし!

 もう奥まで届いてますし!

 私は動いてないのに彼の腰遣いが激しくて、まずいのです。

 その腰を掴んでいる手がダメなのですってばぁ!

 あっ、これ……もう手遅れのパターンですわね。


「リーナ、君だけは絶対に守るから!」

「あんっ。きゃぅ」


 絶対、分かっていて言ってますのね?

 私がその言葉に弱いって、知っているとしか思えませんもの。

 はぁ……結局、そのまま、軽く意識を失うまでされるがままでしたわ。

 でも、気持ち良かったですわ。

 レオもたくさん注いでくれましたし、きっと満足してくれ……てませんの!?


「まだ、大丈夫だよね?」

「ひっ、あ、あの……えっと大丈夫ですわ」


 その爽やかな笑顔が逆に辛いですわ。

 断れないんですもの。

 ついYESと答えてしまったじゃない。

 そのまま、身体をクルンと反転させられて、うつ伏せに押さえつけられました。

 あの部分ではまだ繋がったままですから、その動きだけでも声が出そうなくらいに感じている自分が恥ずかしいですわ。

 でも、彼はそんな私に気付いているのだか、いないのだか。

 そのまま両手首を掴んできて、あっ……それ、ちょっと痛いですわね。

 体が固いせいかしら?

 それに胸が強調されるみたいな体勢で恥ずかしいですし……すごい奥までレオのがきますわ。

 ダメ!

 おかしくなりそう。

 でも、気持ちよくて、もっとして欲しい。

 最初は相反する二つの気持ちが心で激しく葛藤していたのに……。

 貪るように獣のように愛されて。

 さらに深く、貫かれているうちに癖になりそうですわ。

 はい、朝まで眠れないコースが確定した瞬間ですわね。

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