第105話 逃がしてくれない色をしてますもの
レオンハルトは慣れない
それで済んでいれば、恋人の身を案じる健気な年下の婚約者の話で終わっていただろう。
ところが彼は体力をようやく回復したリリアーナの姿に我慢出来なかったのだ。
結果としてまた、無理をさせてしまった。
今日ばかりは無理をさせないと固く誓ったレオンハルトは女子会を開く彼女に代わって、森に隠れている友を訪れることにした。
鬱蒼と茂る森の木々によって、辛うじて姿を隠しているのは三体の巨人だ。
二体の
女神像を思わせる美しい外観に純白の甲冑を纏った
先日の戦いでリリアーナが
その光の粒子を浴び、悪鬼のような醜悪な姿から、美しき銀騎士の姿を取り戻したのがク・ホリンである。
破損していた頭部・胸部・腕部はほぼ元通りに修復しており、鏡を思わせる滑らかな装甲が流線を描いていた。
曲線美を極めた全身が陽光に煌めく、その姿はまさしく銀の騎士の名にふさわしいものと言えよう。
「進化したってことかな」
レオンハルトの視線の先にあったのは光の粒子により、また一段階形態を変化させたヤマトタケルの姿だった。
最初は岩のような材質の装甲板に覆われているだけの鈍重な見た目をしていた。
全体的に重量感があると言えば、聞こえはいいが満足に戦えるとはとても思えない。
そう思われても仕方のない見た目であったことは間違いない。
それが二度の戦いを経て、まるで蛹が蝶に羽化するように生まれ変わった。
全身を包んでいた岩石のような装甲は剥がれ落ち、流麗な曲線を描く、純白の流線形の装甲で覆われた美しく、雄々しい姿になったのだ。
しかし、先日、ク・ホリンとの激しい戦闘により、各部器官や神経を損傷していたが、中でも装甲の破損が特に酷く、全身が焼け爛れた状態だった。
フリアエの展開した
はっきりしたことは分からないがより戦闘に適した形態へと姿を変化させたのは間違いないだろう。
肩部の装甲が以前よりも鋭角的になっており、大型化していた。
篭手や脛当てもより大きく、守りに適した形になっており、白を基調としたところに変化はないものの金色のエングレービングが施されている。
「かっこよくなったね。強くはなったのかな?」
レオンハルトの問いに膝を折り、静かに佇んでいるヤマトタケルが応えることはない。
しかし、彼にはヤマトタケルの顔が心なしか、微笑んでいるように見えた。
単なる錯覚に過ぎないかもしれないと軽く、頭を振る。
「さて、そろそろ帰るか」
🦁 🦁 🦁
今日一日あった出来事をベッドの上で全て、話すというのが私とレオの交わした約束の一つです。
でも、実際にはベッドの上でお話しているよりも違うことをしている……いいえ、されている方が多いですわ。
そもそも離れることもないから、お話する必要もなかったのよね。
「気にしなくて、いいと思うんだ。僕の手に丁度よくって、ほら」
「あんっ……でも、レオだって、本当は……やぁん」
今日は私は女子会。
レオは森へ行ってましたから、珍しくお話する流れだったのです。
最初は普通にお話しているだけ。
それなのにレオが『この方がいいかな』って、ぺたんと座っていた私の後ろに座り込んだところから、流れが一変しましたの。
背後から、抱き抱えるように手を回してきた時点で『あら?』としか、思わなかった私が迂闊とは思いますのよ?
でも、私がお茶会のメンバーが皆さん、スタイルが良いという話をしてから、レオの手がおかしな動きをし始めました。
そして、話している間ずっと、彼の手が胸を揉み続けているという現在の構図に繋がる訳です。
下手に喋ろうとすると蕾を執拗に摘ままれたり、捏ねられたりするのでもう、喋るのやめようかしら?
油断したら『ふぁ』『あんっ』しか、発さない可能性が高いですもの。
「リーナのって、僕の手に吸い付くみたいで気持ちいいんだ。リーナもここをこうすると気持ちいいでしょ?」
「レ、レオ、そういうことは口にし……あんっ、ダメぇ。そこはダメだってばぁ」
え?いつの間に……。
気付いたら、もう夜着も下着も何もかも身に付けてません。
いつの間に脱がされたのかしら?
そんなこと考えている間にもレオの手は私が気持ち良く感じるところを的確についてきて。
左の手でずっと感触楽しむように一定のリズムを刻みながら、マッサージするように揉まれたら、もう何も考えられなくなりますわ。
「ここももう、十分だよね?」
はい、もうお手上げですわね。
その間にもう大事な部分にレオの右手が伸びているんですもの。
指が浅いところを撫でながら、ゆっくりと侵入してきて、思わず私が抗議の声を上げようとしたら、首筋にとても強い口付けを貰って、気が逸れました。
「やんっ、レオ……あんっ」
一本だけだった指がどんどん増えていって、既に三本の指が私の中を行き来していました。
静寂の支配する室内にピチャピチャと淫らな水音だけが奏でられる中、私はもう『あんっ』や『やぁ』と単語すら、口から出せなくなっています。
このペースではまた声が枯れて、翌朝のハスキーボイスが決定ですわね。
「よっと」
「ふぁっ」
そして、気付いたら、仰向けに寝かされました。
なぜかしら?
この姿勢に何か、意味があるのかと思案しているうちにものすごく熱いモノを胸で感じます。
そう思って、視線を向けるとレオのレオが顔を覗かせているのです。
ええ。
胸の谷間から、ひょっこりとレオの獣が顔を出しているのですけど……最近、ちょっとかわいいって、思えますの。
おかしいのかしら?
勿論、レオのだから、かわいいと思えるだけで他の人のは見た時点で切り刻める自信があるのですけど。
ちょっと思考の海に沈みかけていたからか、『どうしたの?』と心配するのを隠そうともしない自然な表情をしているレオに見つめられていました。
その顔がまた、とてもかわいくて、我慢が出来ませんでした。
それでレオ自身からぬめっとした物が沁み出している先っぽに舌先を這わせたら、ビクッと生き物のように動いて。
それがまた、かわいいんですの。
「んっ……レオ、もうちょっとぉ」
もっと舐めてあげようと思ったのにレオが腰を引いちゃいましたの。
痛かったのかしら?
それとも嫌なのかしら?
「リーナ、それ、ちょっと待って……やばいから、ホント」
「え? どうしてですの?」
「えっとさ、手で胸をこうして、そうそう」
レオったら、ちょっと焦っているのですけど。
なぜかしら?
彼の熱い杭は谷間に挟まれたままですから、嫌がっている訳ではなさそうですけど……ん?
レオは私の手をとると自分の手で胸を使うように指導してきます。
彼のモノを包んで刺激するように胸を自分で揉む……変な気分になりそうですわ。
「こうですの? これで気持ちいいんですの?」
「うっ……すごく気持ちいいよ。待って! リーナさん、ちょっ」
レオが望むように手で胸を寄せて、優しく包んで挟んであげるとなぜか、焦ってますの。
熱くて、何だか、ビクビクとしているけど大丈夫かしら?
「も、もう無理……リーナ!」
レオがただ、快感を貪ろうとするように腰を激しく、グラインドさせ始めました。
あまりに激しくて、無理矢理、犯されているみたい。
それなのに私はただ、それを受け入れるだけで幸せを感じられて。
「リーナ、出ちゃう……うっ、出るっ」
昇りつめたレオが腰を打ち付けたから、彼のモノが顔の近くまできました。
あっ、やはりかわい……くないかも!?
そして、レオのレオがビュクビュクと脈動しながら、白濁した精をすごい勢いで放ちました。
「レーオー」
「ご、ごめんって」
結果、顔と髪にはシャワーを浴びたように白濁がたっぷりとかかった訳で。
レオが気持ち良いなら、いいのですけど!
私の胸は豊かではないのにたくさん感じてくれたから、嬉しいですし、幸せ……でも、レオのが無駄遣いされたみたいに感じて、勿体なく思えますの。
彼のモノなら、余すことなく全てが愛おしくて、欲しい。
そう思って、舌で白濁をペロッと舐め取りましたの。
「リーナ、それエロい!」
「ふぇ!? ち、ちょっとレオ?」
今のがレオの何かに触れたみたい。
彼の腕で力強く、抱き締められながら、そのまま抱き抱えられて……えっと、レオ!?
そこで立ち上がりますの?
危なくありませんの?え?何が起きてますの?
思わず、レオの首に腕を回したら、彼の手がお尻を支えるように回されました。
「あぅんっ……
「これなら、たくさんできるよ?」
あっ。
これはもしかしてダメなやつですわね?
レオの目が逃がしてくれない色をしてますもの。
そう気付いた時には遅かったのです。
レオったら、意地悪して、わざと歩いたりするものだから、そのたびに深く、鋭く貫かれました。
私は甘い声を上げながら、縋りつくしかありません。
結局、彼が満足するまでそのまま離されることなく、たくさん注がれました。
それで終わりと思いますでしょう?
違いますのよ……。
ベッドに寝かされたので『休めるのかしら?』と思ったら、ずっと胸ばかり責められました。
赤ちゃんみたいに吸ってくるレオがかわいくて、ギュッと抱き締めたら、それがまた、彼を刺激したみたい。
ようやく解放された頃には空が明るくなってましたわ。
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