第78話 その悪魔が問題なのかな?

 受付からも無碍な扱いを受けていた男性はカイと名乗りました。

 リジュボーから、遠く離れた北東の地にある小さな村オデンセ(駅馬車でおよそ一週間ほどかかる場所にあるとか)で村長を務める人物でした。


「はい。それ以来、うちの村は氷に閉ざされておりまして」


 カイさまのお話によれば、人口が二百人ほどの小さな村でオデンセ山の麓にあり、さしたる問題もなく、平和な生活を送ってきたそうです。

 そんな平和な村に異変が訪れたのはつい最近のことだとか。

 最初は微かな変化で短い夏を迎えたのに一向に上がらない気温に誰もが首を傾げる中、ある者が気付いたのです。

 オデンセの山がより白くなった、と。

 夏の間でも山頂付近は白く飾られているのが常であったオデンセの山。

 しかし、その時の山の様子は異常であったとか。

 白い悪魔の侵食は止むことなく、その爪はやがて村を飲み込んだのです。

 激しい雪嵐に見舞われた村は氷と雪で完全に閉ざされ、これ以上、閉鎖された状況が続けば、待っているのは死のみ。

 そこで村長であるカイさまが危険を承知で単身、リジュボーまでやって来て、ギルドに依頼を出そうと頼んだものの断られてしまった。


「失礼ですけれども、断られた理由を伺ってもよろしいかしら?」

「山に住む悪魔を倒してもらいたく、依頼を載せて欲しいと頼んだのですが、その……無駄な徒労に終わるだけと一蹴されまして」

「報酬額の問題? それともその悪魔が問題なのかな?」


 レオが抱いた疑問がほぼ正解かしら?

 気候を変えられるほどの何らかの魔物が山にいるのは確かですわね。

 それだけの力を持つ魔物だとしたら、生半可な腕では太刀打ち出来ないでしょう。

 当然、ランクが高い冒険者への依頼として、掲載する必要が出てくるのですが、そうなると報酬もそれなりの物を用意しなくてはなりません。

 その報酬が恐らく、相場に足りないのですわ。


「そうなんです。うちの村はその貧しく……苦しい中、ようやくかき集めたお金がこれでして」


 そう言って、カイさまが見せてくれたのは金貨が三枚ほど。

 受付でクエストボードへの掲載を断られ、直接、冒険者と交渉しても断られたのはやはり、報酬額でしたのね。

 でも、私には少々、気になることがあるのです。

 北にある山で氷と雪をもって、全てを凍りつかせようとする存在。

 是非、実物を見てみたいと考える私はおかしいのかしら?


 🐉 🐉 🐉


「本当に僕が行かなくて、大丈夫?」

「ふぁいひょうふへふは(大丈夫ですわ)」

「だから、無理に喋るのやめっ……うっ。刺激強すぎるって。リーナがその気なら、僕にも考えがある」

「ひゃん。ふぇお、しょほ! らめらってぇ(やぁん。レオ、そこ! ダメだってぇ)」


 明日から、少なくても三日はレオと離れ離れになります。

 だから、今日は忘れられなくなるくらい激しくしてもらいたいって、思ったのです。

 まずは手淫で一回、たっぷりと出してもらったのですけど、相変わらずレオは元気過ぎですわ。

 それでいつもみたいに腰掛けてもらい、口ですればいいと思ったのですけど『それより、こっちの方がよくない?』と彼はベッドの上に仰向けになりました。

 どういうことかしら?

 何のことか、分からないので首を傾げるとレオは『それ、かわいすぎて辛い』などと訳分からないことを言って、身悶えてます。

 その姿はかわいらしいのですがさっき、勢いよく出したばかりなのに元気になっているアレは凄いですわね。

 レオは『上に乗って』と促すものですから、言われるがままにそうしたのですけど。

 色々とおかしいですわ。

 私の目の前にそそり勃ったレオのモノがあって、恥ずかしい部分がレオの目の前にあるのです。

 『恥ずかしいんですもの』と思わず、悶えてしまった私ですけれど、レオは許してくれません。

 容赦なく、秘所に彼の指が副えられ、確かめるように広げられているのが分かります。

 恥ずかしくて仕方がないのにレオは『リーナのはきれいだよ。それにどんどん溢れてきてる』って、私を殺しにかかってません?

 あのざらっとした刺激が強すぎる舌を秘所に突き立てると敏感なところを激しく舐め立てて、溢れ出すものを音を立てて、吸うのです。

 私は『ひゃん、そこ…いいのぉ』と目の前でピクピクと震えるレオの分身に奉仕するのも忘れて、快感の波に押し流されそうでした。

 だって、気持ちいいんですもの。

 結局、指と舌で散々いじられて、何度か達してしまいました。


 熱に浮かされたようなホワホワした気分でレオの元気が有り余った怒張を咥えて、そのまま、喋ろうとした冒頭の場面に繋がるのです。


「レオのを出しませんと私が持ちませんでしょう? 少しだけ、大人しくなさって」

「はい……」


 彼のモノから口を離して、赤ちゃんの素が作られるところをキュッとちょっとだけ、力を込めて摘まむとさすがのレオもおとなしくなりました。

 こうでもしないとまた、彼の舌でイかされるだけになってしまいますもの。


「あむ。ふぉっとひもひよふなっへふわふぁいへ?(もっと気持ちよくなってね?)」

「うっ。おぅ、舌。気持ちいいよ」


 ようやく悪さしなくなっておとなしくなったレオの分身をもう一度、咥えます。

 何とか、頑張って、もっと深く呑み込みたいのですけど無理ですわ。

 半分くらいが限界かしら?

 そこまでゆっくりと咥えてから、焦らすように徐々に引き抜いて、また咥えて。

 この時、彼のモノの割れ目をチロチロと舌先を這わせるのが気持ちいいのか、レオは好きみたい。


「やばい! 出る……うっ、リーナ!」


 え!?

 舌を肉槍の割れ目に差し入れようとした瞬間、彼の雄叫びにも似た『出る』という声とともに熱い白濁が口と喉を犯すように大量に吐き出されました。

 さっき手で一回出したとは思えないくらいの量が流し込まれるものですから、目を白黒させながらも飲み込むしかありません。

 愛するレオの出したものですけれど、初めて飲んだ時はあまり美味しいものではありませんでした。

 青臭い? 生臭い?

 ドロッとしていて、ネバネバしていて、妙な癖があるのです。

 でも、それが変化してきました。

 最近は味に慣れてしまったのか、美味しいと感じ始めています。

 どこか、おかしくなったのかしら?


 『美味しゅうございました』と自分のいる場所を忘れ、思わずぺたんと座り込んでしまいました。

 うっかりにも程がありますわね。

 レオの顔の上に恥ずかしいところを晒しているのにそのまま座る。

 これは致命的なミスですわ。

 零距離で彼の責めに耐えられる自信はありませんもの。


 慌てて、どかそうとするのですが体が言うことを聞いてくれません。

 レオの手ががっちりと腰に回されていて、放してくれないからです。

 そのまま、軽々と身体を持ち上げられ、ザラザラとした舌が既に湿り気を帯びているどころではなく、潤っている秘所を丁寧に舐め上げました。

 それ、ダメなんですって!

 あなたの舌は本当、危険なの。


「あんっ。レオ、もうそれ以上はやだぁ……また、イっちゃうの」

「じゃあ、やめるね」


 え? やめてしまいますの?

 それも嫌! やめないで! もっとして欲しい! と感じているのです。

 我が儘なのかしら?

 今、どんな顔をしているのかしら?

 彼のが欲しくて我慢が出来ないなんて、人に見せられないような顔になっていそうで怖いですわ。


「今日はリーナが上になってよ」


 レオはどんな顔をして、そんなことを言っているのかしら?

 気になるし、愛される時は彼の顔をずっと見ていたいのです。

 そう思ってしまう私はやはり、我が儘なのかしら?

 色々と確かめたくて、身体を向き直し、レオと対面する形で腰の上に跨りました。

 一心に見つめてくる紅玉の色をした瞳は熱を帯びていて、どこまでも私を求めてくれているみたい。

 その瞳に見つめられているだけで嬉しくて。

 幸せで既に蕩けきっている秘所に彼のモノをゆっくりと受け入れるのでした。

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