第14話 帝都にて

あの日から三日後俺たちは帝国の領土へ足を踏み入れていた。現在王国と帝国の国際関係は最悪でありいつ戦争が起こってもおかしくないのが実情だ。そんな中、帝国へと簡単に入れるわけない。そう思っていたのだが、、、。


「次!前に、出身地と帝国に来た目的を言え!!」


「はい、王国出身です。帝国に来た目的は彼女の親に挨拶するためです。」

そう言ってミリアを指さす。


「そうか!おめでとう!俺も最近結婚してなぁ……、。お互い夫として、父として頑張ろうな!!」


「はいっ!」


何事もなくスムーズに行き過ぎて疑ったが、特に問題なく通ることができた。


「あっ!!ちょっと待て!!」

衛兵に呼び戻されて体に嫌な汗が浮かび上がる。

「はい、なんでしょうか?」


「男なら溜まるだろ?浮気するなら帝都の3番通りの右から4番目の店がおすすめだ、、是非参考にしてくれ。」

耳元でボソッと言われる。


俺は親指お立ててグットサインを作り衛兵にお礼を言った。




夜になり俺は楽しい夜を過ごそうと思っていたのだが、、、帝国領内の帝都ホテルの一室にて絶賛修羅場と化していた。


「レイド!私にこの前にプロポーズしてくれたのに何でミリアを嫁って言ったんですか!!」

ワインを飲んで相当酔っぱらったナミに問い詰められる。


「いや、、だってナミよりミリアのほうが年が近いし、一般的に見て恋人に見えやすいかな~と思って……。」


「ふふふ~お・よ・め・さ・ん♡レイドが私の両親に挨拶してくれるなんて……もう、すぐに結婚しましょ!!」

ミリアの発言でさらに火の勢いが増す。


「あ”あ”あ”この年増ババアがっ…!!私が先にプロポーズしてもらってるんだよ!!」


「年っ……。もういいわ、一回決着をつけないとダメみたいね……。勝負しましょう?」

ミリアが誰もいない浴室に言って一人でしゃべりかける。


ナミもミリアも完全に酔って出来上がっていた。俺は今日会った衛兵の言葉を思い出した。


「良いよな…!たまには普通の女の子とも遊びたいし……ばれないし……。」


二人をベットまで運んで俺は一人部屋から出る。


「まあ、現地調査の一環てことで……ぐへへへへ……。」



その男の足取りは軽く、すれ違いざまに引かれるほど頬が緩み切っていたという。

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