あとがき


 一度の生涯で二人の男の種を孕む。


 あるゲームのヒロインが辿った、その数奇な運命は私の性癖に多大な影響を与えました。


 二人の男の気持ちを想像すると、とてつもなく切ない気持ちになるのです。


 自分が愛した女の味を、別の男も知っているのだから。


 要は寝取られですね。


 当時はその概念を知らずに悶々としていましたが、そういうもあるということを知った時の衝撃は、まさに暗闇に光が差すような心地でした。


 昨今の寝取られ物の地位向上は非常に喜ばしい限りです。


 話が逸れました。


 本作はいわゆる館物の本格ミステリで、犯人特定に必要な情報は全て解決編までに出揃っています。


 人里離れた館。


 怪しい一族。


 謎めいた美少女。


 殺人事件。


 ロジックに基づいた推理。


 今作には私の好きなものを詰め込みました。


 タイトル、そして黒音とその子供たちの関係は某SRPGのオマージュとなっております。気づいてくれた方がいらっしゃったら嬉しいです。


 読んでくださった皆様、ありがとうございます。




 

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悪魔の系譜 館西夕木 @yuki5140

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