祖である私は子供達を愛したい 前編
誰かに呼ばれた気がして目を覚ますとそこには私を心配そうに見つめる私の可愛い子供達がいた。
なのでもう心配しなくて良いよと言うように声をかけるとみんな泣きそうな顔をしながら私を見る。
(ああ、ずっと私を呼んでたのはこの子達だったんだ。
精神体の時よりもこの子達がすごく愛しく思う、、、何故だろう?けど、とっても愛して可愛いがりたい!って思った。
それより、、、、何でみんな泣きそうな顔をしながら私を見てるんだろ?私なにかしたかな?そんな顔しないで欲しいんだけど、、、)
「、、、どうかした?何故そんな悲しそうな顔をしているのかな?私の愛しい子供達にはそんな顔をして欲しくはないのだけれど、、」
「ち、違うのだ!悲しいのではないのだぞ!あ、、、その、悲しいのではないのです。その、祖に会えて嬉しくて、、、とても嬉しくて、、、だから、その、」
私が疑問に思った事を聞くとその疑問に答えようと輪くんが一生懸命説明しようとしていた。
(えっと、、、つまり?私に会えて嬉しくて泣きそうだってことかな?つまり、嬉し泣き?、、、え?みんな私のこと好き過ぎじゃないかな?
ああ!輪くん説明を早くしようとしてテンパって本当に泣きそう!なんとかしないと!けど、、、ん~、、、)
「そうなんだ、私に会えて嬉しくてその顔になっているんだね?」
「は、はい、、そ、その、祖に会えて嬉しくて、、、あの、、」
「、、、、、おいで」
私は輪くんに両腕を広げてこっち(腕の中)に来るように呼びかけた。
すると輪くんは少しぎこちない動きをしながら私の腕の中におさまった。
(あ、輪くんやっぱり私より少し小さい。けど、可愛いなぁ~、、、他の子達も呼んだら来てくれるかな?)
「慌てなくて良いよ、ゆっくり話して大丈夫だよ?私は消えたり居なくなったりしないからね?」
「、、、は、はい」
「、、、ふふ、そこに立ってる3人もおいで、、、私に私の可愛い子供達の顔をよく見せてくれるかな?」
私が輪くんの頭を撫でながらそう言うと突っ立って動かなかった3人が少し戸惑いながらもゆっくり私の近くに来て私に顔がよく見える様にしゃがんでくれた。
私は輪くんを撫でていた手を輪くんから離して私の元に来てくれた氷くんと雷くんと嵐くんの顔をよく見るために3人の頬に手を伸ばした。
私が最初に頬を伸ばした相手は氷くんだった。
(この子が一番年上みたいだし)
「うん、綺麗な目だね。君の、、、氷くんの目は水色、薄い氷みたいな水色なんだね。とても氷くんに似合ってるね」
「え?、、、名前」
「うん、知っているよ。何故かは後で説明するよ」
「はい」
「それと敬語じゃなくても良いよ?普通に話してくれた方が私も嬉しいよ」
私がそう言うとみんな少し迷ってから頷いてくれた。
(しかし、氷くんはカッコいいというよりは、、、)
「氷くんは美人さんよりだね。小さい頃はとても可愛かったのだろうね?今も可愛い私の子供だと私は勝手に思っているけれど」
「勝手など!いえ、いや、あなたが、祖が勝手だとオレは思わない。とても嬉しく思うよ」
「ふふ、それは嬉しいな。
うん、本当に氷くんの目は繊細で綺麗だけれどとても意思が強そうだ。とても良い目をしているね」
そう言って氷くんの頭を優しく撫でたあと、今度は雷くんの頬に手を伸ばし顔をよく見た。
(次は雷くんだね)
「おや?雷くんの目は金色なんだね?私と同じだね。けど私と違って白に近い色をしているね?穏やかそうだけど激しさも備わってる感じがする綺麗な目だね」
「私の目より祖の目の方が美しい」
「ふふ、ありがとう。雷くんはカッコいいよりの容姿なんだね。氷くんと双子みたいだけど正反対なんだね」
そう言うと少し不安そうな顔をしたので直ぐに言葉を続けた。
(何が不安なのかは分からないけど)
「2人が対をなしているみたいでカッコいいな」
「え?、、、対?」
「うん、正反対だけれど根は繋がっている、つまり同じ、似ているってことだよ。双子の君たちにはピッタリな感じだね」
そう言い終わると氷くんと同じ様に雷くんの頭を優しく撫でたあと嵐くんの頬に手を伸ばした。
(今度は三代目、、、孫か。兄様の嵐くんをよく見てみよう)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます