初めて(精神だけで)外に出た祖だよ
ぶ厚い扉は拍子抜けするくらいに簡単にすり抜けられた。
(うん、大丈夫だろうなって思ってたけど、、、びっくりするくらい簡単にすり抜けられたな)
『階段登ったあとに壁があったからそれもすり抜けたけど、、、ここは岩場?あの子達はどうやって入って来てるんだろう?
、、、裏側も普通の岩みたいだけど、、、何かの魔法かな?
まぁ、良いや。
本体(自分の体)とどのくらい離れられるか調べないとな。それと少し周りも見ておこう。
昔とどれくらい変わってるかな?』
少しの間だけ出てきた岩の裏側に立っていたけれどもう少し周りを調べる為にその場を離れ近くにある森の方に向かって歩いて(浮いて?飛んで?)行った。
『あ、ここに泉があるのは変わってないんだ。他は何処か変わった所があるかな?』
岩場の近くにある泉を通り過ぎ自分が行ったことがある場所を飛んで周りを探った。
(う~ん、、、あんまり変わらないな。神族が住む場所って色々と守られてるし行きづらい所にあるからかな?けど、、、兄様達はもう居ないんだよね?ならここにも誰か入ったはずなんだけど、、、ん?)
『なんか封印が?なんだろう?変な感じがする?、、、帰ろう』
何が起きたのか良く分からないけど私の封印に何か違和感を感じたので直ぐに私(本体)が居る場所に戻ることにした。
私が戻るとそこにはあの子達が居た。
(もう来てたんだ、、、何か話してる?)
「しかし、驚いたな」
「確かに、近くの水場に向かっただけだがいつもより草花が」
「元気いいってか、、、なんだあれは?」
「いつもよりたくさん咲いてたし、いつもより綺麗な感じがしたぞ」
ここに来る前に何処かに寄ったのか何かに驚いていた。
(近くの水場っていうとあの泉かな?草花がいつもより元気?綺麗?たくさん咲いてた?、、、あ!)
「オレ達が力を使ったらああなるんだろうが」
「今日は特に使っていないからね。私達が居るだけでも少しは元気になるけど」
「あそこまでってなると俺らも力使わないとならねぇぜ?」
「ボク達みたいな力を持つ者は今は近くに居ないはずなんだけどな」
その何かについてまだあの子達は話していたが私はさっきの言葉で気がついてしまった。
(えっ?けど、私、精神体だけど?えっ?精神体でも力が漏れるって事?えっ?嘘でしょ?)
「やっぱりこの草花も生えないはずの岩場のしかも祖が居るこの岩の所に草花が生えてたのがそもそもおかしいよな」
「何が起こってるのかもよく知れないが祖はここから動かせないから心配だ」
「魔族や人間だと特に最悪だよな」
「けど、嫌な感じはしなかったぞ?むしろ綺麗な、、、神聖で懐かしいかんじがしたぞ?」
あの子達の話で私が考えてた事が疑惑から確信に変わった。
(やっぱり、私のせいだ。むしろ精神体だから力が押さえきれないで漏れたのかも!かもっていうか絶対にそうだ!
ああ、けどあの子達に伝える術がない!
どうしよう?あの子達とても心配してる。
私のせいで不安に思ってる、、、どうにか伝えられないかな?)
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