第3話 久しぶりに皆で

時が過ぎるのは、あっという間で、3人は中学校を卒業した。穂乃果は少し離れた女子校へ、そして菜奈と千紘はそれぞれ別の公立高校に進学することになった。

「もうほんとに3人で会うことがなくなるかもしれない」

そう思った千紘は、要件を告げずに、穂乃果と菜奈を呼び出した。

穂乃果と菜奈は集合場所に着くと、同時に

「いきなり呼び出してどうした??」

と千紘に質問する。

しかし千紘は質問に答えず、逆に2人に質問する。

「今日はなんの日か覚えてるか?」

2人は頭にはてなマークを浮かべた表情で黙り込む。

「はぁ。」1つため息をつくと千紘は答えた。


「今日はメイが生きているうちに会った最後の日だ」と。

最後の日とは神社でお祈りをした日である。

2人は、ぱっと目を大きくして驚いた表情をした。

まぁ2人の反応は当然かもしれない。

なんたって、あれからもう約10年たっているのだから。しかも当時は皆、幼稚園児である。

2人が驚いた表情をしている中、千紘は話を続ける。

「今日はメイに高校生になる報告がしたいんだけど。ほら、メイにもずっと会いに行けてなかったし」


「なるほど!」と2人も驚きながらも納得し、メイのお墓参りをすることになった。

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