ラウドナオーブオリース5

「はっ、相変わらず嘘くせぇ……」


思わず鼻で笑う。

あの、偽善者が。

そう、心の中で悪態を付いた。

要舞と栄斗の二人が談話室で話している中、一つの黒い人影が談話室の前を通る。

暗い廊下、その通る少年の瞳は憎しみを灯しており、今にも人を殺してしまいそうな顔をしていた。

「こんな所に、居たんだな栄斗よぉ……ぜってぇ復讐してやる」

そう、昴は力を込めて呟いた。

握り締めた手には爪がくい込んで血が滲んでいる。

あかりの灯った自動販売機のある場所からは二人の楽しそうな笑い声が聞こえていた。

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