毒林檎を食べた姫は棺の中へ3

あの時。要舞は、本当は二人で魔法少女でいたかったとは、口が裂けても言えなかった。

それはちょっとした嫉妬。

幼なじみという長い時間一緒に居れたといつ彼へ向けた嫉妬。

胸が苦しくなった。

何故か分からないけれど、目尻が熱くなる。

大切な友人が取られてしまった気がした。

でも、取られたのは俺じゃない。幼なじみの彼の方だ。

悔しかった。

もっと、早く御影に出会いたかった。

誰にも見られたくなくて布団に丸まって思わず涙を流す。

きらり、と首にぶら下げていたネックレスが月の光にかざされ光る。

ナニカに近づいた気がした。

それは誰にもわからない。

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