クリームソーダは口の中でぱちぱちと跳ねて3
場所は戻って現実世界。
メルル、こと、嶋津葵はとある人物の墓参りに来ていた。
降った雨はぽつぽつと葵の透明な傘を濡らしている。
墓の前に来る。
墓には『二宮』と云う文字が刻まれていた。
その文字を見つめつつ葵が眉を下げる。
「こんにちは、二宮くん。また、来たよ」
君は迷惑かもしれないけど、と小さな声で呟いた。
手に持っていた白い菊の花を軽く握りしめる。
彼と、
葵は彼との出会いを思い出す。
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