第2話 きいろがいい!
「望月佳奈さん」
「はい!」
私は三途の川に住む女子高校生。17歳! 今は学校の終業式の真っ最中!
「佳奈さん」
「なんですか!」
なんか知らないけど、今私は、全校生徒の前に立って、おばさん校長先生と対談してる!
「この二学期、どうお過ごしになりましたか」
二学期……。
「先生……」
私はこの学校に入学してから今、までの記憶を辿る。
「なんですか、佳奈さん」
「先生、もう2年生の二学期終わるんですか!」
「ちょっとまったぁぁ!」
こ、この声は?!
「隼人!」
隼人は私の旦那様、いつも私のそばにいr……。
「ぶふぉっっ!!!」
佳奈は隼人にぶっ飛ばされ、体育館の天井に突き刺さった。
「隼人! あなたは何故こんなにも私に対しての愛が深いの!」
「気持ち悪いな! お前はどんだけドMなんだよ、吐き気がするよ、って、」
佳奈はゲロピーを吐き散らし、それは全て隼人の頭の上へと注がれる。
「お前が吐いてどうすんだおぇぇぇぇ……」
「わ……私の今日の朝食のステーキソース丼が、隼人の上に……。いっただっきまぁす!」
*これ以上の視聴は気分を損ねてしまうためカットさせていただきます。By隼人
*ちなみに佳奈はその後隼人の爆裂魔法をくらい体育館の一部と一緒に空に旅立ちました。
〜あかいろ〜
「まったくもー、隼人、ここまでする必要あったのかな……。ここはどこだよー!」
佳奈の周りには、終わりがなさそうな砂漠がズドーンっとありそうで立ち塞がっている。
「隼人ー! どこなのー!」
あぁ、隼人は私がいないと生きていけないのに……、これじゃあ妻失格だわ。
ガクン。
「佳奈ぁぁぁーーー!」
?!
この声は、まさか。
「隼人ーーー!! って、誰ぇぇぇぇぇぇ?!」
佳奈の目の前に現れたのは、隼人の雰囲気をまとわせたおじさんだった。しかも、白く分厚い服装をしている。見ているだけで暑苦しい。
「隼人、なの? どうしてここに?」
「佳奈、ここは月だよ。あの後、佳奈は月に行ったまま帰ってこなかったんだ。それで心配になって、宇宙飛行士になって佳奈を助けに来たんだよ」
隼人の優しさに佳奈は涙する。
「隼人ぉ」
「佳奈、俺が悪かった」
「そうだよね、悪いのは隼人だよね。だから……」
「だからって、ん? なにしてるのかな佳奈」
佳奈は全身に力を貯め最強の呪文を放つ!
「赤より青く、青より黄色く、信号カラーは私の心!
隼人に対して、赤という止まる心なし! 受けよ隼人、これが私の愛の爆裂魔法! エクスペクトー! 」
「言わせねーよ!」
ゴンッッ!
隼人は佳奈を殴り気絶させた。世はまさに、大海賊……。
「言わせねーよ」
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