第13話 えいち?
「ごめんね叡智。」
叡智はなんで怒ったかよく分からないが謝罪はしっかりしないといけない。
『ひどいです。あなた様は。謝れば私が許してくれるとでも思っているんですか?』
悲しい声で僕に喋りかけてくる。
「叡智。急にどうしたの?」
どうして叡智は僕に悲しそうにするのか。
『あなた様が少しずつ遠くなっているんです。』
「遠く?」
どういうことだろう。
『あなた様は少しずつ強くなりました。最初に落ちてきたあなた様は人類の希望でしたけどまだあどけない赤子でした。そのため私というなの安全地帯があなた様を守るためにつくられました。』
確かにぼくが落とされたときは、とてつもなく弱かった。だけど、叡智がぼくを脅威から守ってくれていた。
『少しずつ成長して魔法やスキルを操ることができはじめ脅威などもなくなってきました。あなた様が成長することが人類のためにも世界のためにも大切なことは分かっているんです。だけど、あなた様がいなくなったこの湖になんの意味があるのでしょうか?誰からも必要とされない悲しみが待っていると思います。』
確かにぼくは、この先【奈落の解答】を攻略して地上に戻るつもりでいた。そのため叡智のことなんて一切考えていなかった。いま急に現実を突きつけられてどうしようか迷っている自分も少なからず存分する。
でも、はっきりしないといけない。
「叡智。この先ぼくはどうなるかよくわからない。」
『.....はい。』
「だけど君が僕をずっと支えてきてくれたのはよく分かっている。そのことは、感謝しかない。かんがえてみたんだ。叡智がいる地上といない地上を。そしたら叡智がいるほうがとても楽しくなると思うんだ。」
『.....はい。』
「だから、なにがあっても君を離すつもりはない。だから、ついてきてよね?」
『ありがとうございますあなた様。』
叡智は大切な存在だ。
セカイヲヨクシッテイルタイセツナネ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます