第11話 たからばこ!

ヒュドラを倒した地面から急に宝箱が出現した。中身などが分からないがとりあえず開けてみよう。


『試練その1ヒュドラ討伐が達成されました。』


うわっ!


なんか宝箱が急に喋った。


もう一度おそるおそる触っても今度はなんの変化もなかった。落ち着いて中身を開けると...


紫色のいかにも毒の塊みたいな色合いの矢が入っていた。


「とりあえず叡智に聞けば分かるか。」


さっきのバーストのせいで魔力の塊ぎ周辺を覆っているので、魔物が魔力を求めてくるはずだ。全魔物に勝てると思うが、さすがにめんどくさいので翼をだして安全地帯オアシスに帰る。



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『あなた様。無事に帰還されて良かったです。』


帰るとそこには、叡智がいつも通りにいた。


「ただいま。ヒュドラ討伐したら宝箱が出てきた。」


そういいながら宝箱の中身である矢を叡智に見せる。ただ毒々しい見た目をしているから手で触らないけれないように魔力で浮かせている。


『ずいぶん魔力の操作が上がりましたね。そうそう

宝箱についてでしたね。以前ダンジョンが四天王を生み出したと言いましたよね。確実に脱出させないように。だけど討伐する側にはあまりメリットがないんですよ。こんな地下で討伐しても持って帰ることも出来ない。なのでこのダンジョンでも使える武器を討伐報酬にしたのです。』


なるほど。なら、この矢をかなり凄いのか?


『はい。ヒュドラ猛毒を何十倍にも凝縮し、ただでさえいかなる生物をも滅ぼす毒が神ですら滅ぼす毒の矢になっているんです。』


凄い矢だけど1回しか使えなくないか?


『まあ、奥の手ではないでしょうか。』


そんな奥の手で使うぐらいなら...

グサッ!


『あなた様。どうして、矢を刺すのですか。はやく抜いてください!』


珍しく叡智が焦っているなー

おかしいなー

頭がどんどんふわふわしゅりゅー



『スキル【再生強化】を発動します。』

『武器【神毒の矢】の効果を確認...

検討中...検討中...検討中...

【神毒の矢】をスキル保持者の血肉に変換...

スキル保持者の肉体が神毒になりました。

武器【神毒の矢】は消失します。』

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