第3話 君に言いたいこと
一度途絶えた連絡を再び始めるには勇気がいる
久しぶり
徐に始めてみる。返信がきて欲しい気持ち半分、来ないだろうなと思ってしまう気持ち半分。
返信は普通に来た。
嬉しさが滲む。
学校のこととかを色々話して、核心を突く。
そういえば、連絡返してくれなかったじゃん?
何で?
んー、一応付き合ってた人がいたから、もう辞めなきゃなと思って
なるほど、、、と思うと同時に
律儀だなと思ってしまう恋に盲目な自分がいた。
過去形だから今、彼女はいないのだろう。
モテるんでしょ?
いやぁ、全然よ笑
全然モテないはずはない、だってみんなに優しいところは変わってないと思うし。
こんな感じで、少しドキドキして始めた連絡は一年以上続いた。
ぬるま湯に浸かっているようなふわふわした気持ちでいた。
でも、ふと思い始める。
彼の迷惑になってるのではないか。
終わらせたくない気持ちと、そろそろ踏ん切りをつけなきゃいけない気持ちが交差した。
自分の気持ちを言わなきゃ言わなきゃと思い、連絡が途切れてしまうこと覚悟で彼に
今度電話しても良い?
と聞いた。
彼からは二つ返事でいいよってきて、もう後戻りはできないと思った。
夜遅く電話をかける。
手が震えた。
こんばんは…
あぁ、こんばんは…久しぶりやね
急に電話してごめん
いや、全然。俺も話したかったし。
多分声は震えていて、緊張も彼に伝わっていた。
どうでも良い会話を楽しんだ後、電話を切る前に私は思いを伝えた。
結構前から好きだったこと。
引っ越す前に思いを伝えられなかったこと。
私を好きじゃなかったら、もう諦めるということ。
何年越しの思いは緊張で途切れ途切れで聞き苦しいものだったと思う。
それでも彼は私の分かりきった思いを最後まで聞いてくれた。
彼は優しく私を振った
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