イベント ➀
今ファンクラブ限定の交流会で
『私とでなくてメンバー同士で抱き合ってるのが見たいんです』
と言われて固まる5人
と喜ぶ2人
(僕も喜びたいけど自分が当たるのは×)
今日は僕達の親愛なるファンイベ♪
こんにちは、咲也です!
はてさてファンイベントが開催されてるわけだけど…
今回の交流会でやる出し物決めてるときも移動中もずっっっっっっっっっっと不機嫌な遼平さんと夏月くん
それは何故かというと数ヵ月前にさかのぼる
「なんでファンとハグしないといけないの?!」
「ハイタッチでも嫌なのに!!」
「メンバーが他の人に触るの許せない」
「俺もメンバーが他の人に触られるの嫌だ」
この二人
人一倍執着心強いからこんなこと言い出して…
「何が許せないんですか?…」
「なんで嫌なの?」
て二人が言っても
「雪春はわかっていない!!」
「秋穂も!!」
聞かない二人
まあ最終的に二人が負けて(多数決で)やることになるんだけど…
決まってからは練習はきちんとやるのに凄く不機嫌で他のメンバーに取られるのが嫌なのかそれぞれの思い人にくっついて離れない
そんな中
「咲也…」
「あれ?僕のとこに来ても大丈夫なんですか?」
「…マネージャーに呼ばれてしばらく帰ってこないから大丈夫!!」
そういって僕の隣に腰を下ろす雪春くん
まあ四六時中夏月くんに監視されてるわけではないんだね
「咲也」
「ん?」
「今回のどう?」
「ハグ?今時ハグて皆してるよね!海外だとハグて挨拶だし〜」
「凄い嫌がってるよね」
「うん。遼平さんも凄い嫌がってるけどね」
「ハハハ…」
二人でそんな会話をしていると
「独占欲強いから」
声のした方を見ると
「秋穂さん?」
がいた
こちらも遼平さんはいない
「遼平さんは?」
「なんか不機嫌に香織さんと知冬君誘ってコンビニに行った」
「…大丈夫です?」
「知らないよ…まあ帰ってきたら吹っ切れてると思うよ…夏月と違って遼平さんは!」
「ハハハ…」
その後吹っ切れた遼平さんとまだ不機嫌な夏月くんを微笑ましく迎え入れ練習を再開する
半月後ファン交流会当日を迎えた
今日は午前中に会場入りをして最終的な流れや動きなどをチェックして今は本番まで各々時間を過ごしている
僕は今日ファンクラブ用の特典映像の撮影者なので朝からカメラでいろいろ撮影している
廊下ですれ違うスタッフさんに挨拶しながらステージや客席、控室やウオーミングアップ&マッサージ室などを撮りながら紹介していると
「今日静かね」
天音さんが話しかけてきた
「え??」
「今日は知冬くんの発声しか聞こえてこないよ」
「そうですか?」
「みんな緊張してるのかな?クスクス」
そう言って天音さんは七星さんと一緒にメイクルームに入っていった
確かにそう言われてみると
何時ものように発声練習している知冬くん以外は皆音楽を聴いたり柔軟体操をしたりスマホを触ったり今日は誰も話していない
たまにはこういう静かなのもいいけどなんだか寂しく感じる…
理由はなんとなくわかる
遼平さんと夏月くんだ
二人は見るからに不機嫌
流石に理解したとは言え気持ちは複雑なのだろう
そんな二人の空気を察してかメンバーやスタッフさんが静かにしている
「咲也くん?」
「香織さん」
流石にピリピリの空気の中撮影は続けにくいのでケータリングの撮影兼ライブ前の腹ごしらえをしに来た僕を見つけて香織さんが話しかけてくれた
「特典?」
「はい!今日明日は僕が担当です♪」
「香織です。今から咲也くんとご飯を食べます」
香織さんはそう言うとケータリングの内容をアナウンサーのように説明しながらお皿に盛付け一緒にご飯を食べるために部屋の中にある席に座ると隣に香織さんもお盆を置いた
香織さんと食事をしていると秋穂さんと雪春くんが食事をするためにやって来た
「あれ?香織さんと咲也だけ?」
「デート中だから違う席に行ってね」
「僕達二人だけです」
僕達にそう声をかけ僕の前に座る秋穂さん
「秋穂さん!!そこ僕が座る予定だったのに!!」
「早い者勝ちだよ」
「うぅぅ…わかった…」
渋々秋穂さんの隣の席に座る雪春くん
なんだか拗ねている所が可愛くて微笑んでしまう
「雪春くん」
「ん?」
不機嫌だけど返事をしてくれたので話を進める
「僕これから開場前入口付近の様子を撮りに行こうと思っているんだけど一緒に行く?」
本当は僕とスタッフさん数人で行く予定だったがしょげて元気の無い雪春くんと一緒に行こうと思い声をかけてみた
ちなみに僕以外のメンバーは人気が高いので出来ないらしい…
僕は少しでもファンに会いに行きたいので撮影担当の日は必ず行くようにしている
内容はインタビューをして一緒に写真を撮る(2組程)
「え!!行く行く!!咲也くんと行く」
「うん。じゃあ食べたら行こうね」
「え〜雪春だけずるい」
「そうですよ」
「はは…」
そんな和気あいあいと食事をし終わったあと香織さんと秋穂さんは迎えに来たスタッフさんに連れて行かれ僕と雪春くんはマネージャと二人のスタッフさんと一緒に入口付近に向かった
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