第189話 雨率高い
実家から帰って来て数日後。
「暑すぎる」
「先輩ー。季節がおかしいです。梅雨明けしましたっけ?」
煮えている2人だった。
「——記憶にございませんね。マジで」
「これ8月くらいじゃないですか?異常ですよ。溶けますよ……って――先輩!」
「うん?」
「今日の予報39度なんですけど!?この後まだピークなんですけど!?」
海夜がなんか隣で叫んでいたので、俺は海夜の方に身体を少し移動させて、海夜の見ているスマホを見せてもらうと――天気予報の画面があり。本日はの最高気温は39度予報。そして――現段階では36度という。確か今……6月だったような?あれ?違った?暑くておかしくなったかな?8月9月だったかな?ホント最近の天気は謎だよ。頭が回らない。暑すぎる。ぼーっとして来たよ。どこかで氷でも降って来て涼しくならないだろうか……まあ水でもいいが。とりあえずこの熱を冷ましてほしい。
あー、そうそう、暑くて現状説明を忘れていたが。今の俺達は大学、高校の最寄駅に居る。今日は俺と海夜が同じくらいに講義。授業が終わるという事で、海夜が俺を待ってくれていた。途中から一緒に歩いてきて――今は駅にて電車を待っているのだが――暑い。めっちゃ暑い。とにかく暑い。干からびる。煮えるである。直射日光は駅の屋根によりくらってない2人だが。ホント暑い。線路からも熱がきてるよな?ってか。地面。いや、太陽の光などを浴びている物全てが熱を発している気がする。という感じだった。多分だが。線路、レールの上で目玉焼きでも作れるんじゃないかと俺は思う。ってか、これは――家に帰っても室内が煮えている可能性が高い。今日は俺朝から大学に居たのでね。一度も冷やされていない室温は――恐ろしいことになっていると思う。外でこの温度だとね。それにまだ暑さになれていない身体。マジでヤバい。くらくらするよ。
「この15時前って恐ろしいな――正午くらいが熱さのピークっぽいが。夕方がピークだな」
自分のスマホを見てフリーズ。あっ、諦めたのかそっとスマホの画面を消した海夜に話しかけた。
「危険すぎますね。汗止まらないです」
スマホを片付けた海夜は手うちわでちょっとでも――だったみたいだが。すぐにやめていた。無駄な行動すると暑いからな。
早く電車に来てほしいが。電車が来るまであと3分ほどある。カップ麺を1つ完成まで待たないといけないのである。これは何かしているとあっという間なのだが――今みたいにただ待っているだけでは長い。っか。暑い。マジ暑い。もう嫌。すると俺。の隣では海夜が制服をパタパタし始めた。そしてパタパタとさせながら――
「先輩」
「——うん?」
「家――煮えてますかね」
「間違いなく煮えてると俺は思うな」
海夜に言われて再度自室の室内予想を考える。間違いなく――全ての物が蒸さっている。暑くなっている。もわっとした空気が室内を占めている気がする。などと思っていると。
「——じゃあ先輩。お出かけしませんか?」
海夜がそんな提案をしてきたのだった。
「お出かけ?今から?」
「まだ夕方です。あれです。家帰っても暑いですし。明日は休みだから遅くなってもいいのでどこか涼しいところ行きましょうよ」
「涼しいところねー」
暑さにより頭のまわらない俺。特にいい場所が浮かばない。いやマジでね。ぼーっとする暑さ。動きたくもないし。何も考えたくないというか。でも動かないのはそれはそれで暑いし。でも下手に動くより家に帰って部屋を涼しくした方が?などと俺が一応考えていると――海夜はすぐに行き先が浮かんだらしく。
「あっ、あれです。先輩。パソコン見に行きましょうよ。資金提供してもらってからまだ行ってませんよね?」
そんなことを俺に言ってきたのだった。
「あー、まあ大学あったからな。行ってなかったな。ちょっとネットとかでは調べていたが――」
「実物見た方がいいと思いますよ?」
「まあ確かにな。高い買い物ってか。見ないと使い心地というのか。わからないよな」
「ですです」
「——まあ暑いし。電気屋とかなら涼しいだろうし。ちょっと涼みに行くか?」
「はい!」
海夜の提案に俺がすぐOKを出すと。ちょうど電車の走行音が聞こえて来て、ホームにアナウンスが流れた。それから少しすると俺達の待っているホームに電車が到着して……ドアオープンである。
ドアが開くと俺と海夜はすぐに立ち上がりとあることを祈り電車内へと入ったのだった……えっ?とあることが何かって?もちろん――冷。である
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