第141話 とある家のリビング2
現在のとある家のリビング。と、リビングの外の状況を説明しておくと。
リビングでは娘へと電話をかけている女性。
リビングの外では娘へと電話をしている女性をチラチラ気にしている男性が居るという状況である。
男性の方は娘が無事なのか気になるのか。音。声を聞こうと必死にでも女性にはバレないように――と頑張っている。
もちろん女性にはバレバレなのだが――。
すると、女性が話しだした。
「あっ、海夜。やっと出たわねー。もしかして二階堂さんとやっちゃってた?ダメよ?大騒ぎしちゃ」
ちなみにリビング外では声は出してないが絶叫している男性が居る。
「甘えまくっちゃってるのよね?」
残念ながら娘の声は男性までは届いてないが――リビングの外では声こそ出してはないが男性が――悶えているとでもいうのか。何かに対して――怒って?いたのだった。頭を抱えて――潰れて見たり。電話をする女子の方を見て声を聞こうとしているのかはわからないが謎な動きをしている。
「あっ。そうそう、海夜の相手してもらってるから二階堂さんにお礼言わないとね。海夜。ちょっと二階堂さんにかわって」
二階堂。という名前に反応してる男性。が、今のところはまだリビングの外でワタワタしているだけだった
「あら、二階堂さん。2人のお邪魔したかしら?事後?事後よね。ムフフーな展開?あの子迷惑かけてないかしら?甘えまくってるでしよ?」
――「そんなことあってたまるか!!!!」と、心の中で叫んでいるのは――もちろん男性である。
また男性がリビングの外で何かワタワタ?しているのを知ってる女性はさらに聞こえるようにはっきりと娘との会話を続けたのだった。
「いいのよー。で、二人っきりはどうなの?完了?」
「あらー、海夜。せっかく邪魔が入らない。自由にできる空間に居るのに――恥ずかしかったのかしら?それか見せれないほど……幸せ太りしたのかしら?おデブさんになっちゃった?」
「あらあらー。聞いてたのねー」
「いいのかしら?今切ったら大切な事聞けないわよ?」
「今切るとー。重要なー。連絡がー……」
「ふふふー」
「海夜。そんなんじゃ抱いてもらえないわよー」
バン。
床につぶれる男性だった。どうやら――疲れた。いや、何かが爆発したのかもしれない。
でも――この家には今は男性と女性しかいないので、潰れている男性を助ける者も居なければ――いや、正確にはつぶれているのを知っている女性は居るが――もちろん女性の方はいろいろな行動をしている男性の姿を楽しんでいるため。全く気にもしていない。むしろどんどん娘との会話を続けて――。
「プンプン怒ってばかりで。嫌われちゃうわよ?知らないわよ?」
「海夜。大丈夫よ。勢い勢い。やったら勝ち」
「あらー、二階堂さん。聞かなかったことにして、頑張る海夜見てあげて、それはそれでかわいいわよー。絶対」
「あらあら、切られちゃったわー。かけなおさないと」
それから女性は何度か電話をかけたり――画面を操作したりしていた。
男性はこのころになるとやっと床とお友達。というのが終わり。少し体力。精神力?というのかはわからないが。とりあえず何かが回復して、はじめのころのようにスマホを操作する女性にばれないように。様子を見出したのだった。
再度となるが――女性にはバレバレである。でも女性はまだ気が付いてないふりをしている。
それからしばらく男性は――出てもらえないのか?などと思いつつ女性を見ていた。すると――。
「やっと出たわー。何々?何もできてなかったから。報告するために、バタバタして事後になったかしら?」
また男性は床につぶれたのだった。男性の行動は――何故か激しかった。いや想像力豊かで、勝手に頭の中ではいろいろなことが描かれているのだか――これは本人しかわからないことである。
「ふふふっ、あっ、二階堂さん居るかしら」
「よかったわー。あの人から伝言よ」
「——えっとね……何だったかしら?」
突然自分が登場したため。男性は残り僅かの力を出し。立ち上がり。リビング内の女性の方を見ると――。
「そうそう、早く娘を攫ってくれだったかしら?」
「——違う!!」
男性は最後の力を振り絞り?というか――あれは――普通に声が出た。という感じだった。って、男性は女性にはバレてない。バレないようにと思い行動していたが。自ら居る事をバラすことになった。いや、バレバレだったんだがね。でも男性は今バレたと思っている。
現在男性と女性は目と目が合っている。男性の方は「しまった……」という表情。女性の方は――「いい笑顔」だった。
男性はゆっくりと後ずさりをしている。すると――。
「ちょっと海夜。二階堂さん待ってて、静かにさせてくるから」
女性がそう言うと笑顔で男性との距離を詰めたのだった。
もちろんこの家での頂点に立っているのは――女性なので。
ちょっとだけ頑張って男性は自室へと非難を試みたが――。
「ちょっとお部屋で待っててくれるかしら?それとも何か話したいのかしら?」
「……海夜!助けてくれ!海夜」
「うるさいわよ。さあさあ枯渇させてあげるから。大人しく。部屋で待っててね。すぐに行ってあげるから」
「ぎゃぁぁぁぁぁ……」
すぐに笑顔の女性に捕まったのだった。
男性を確保後女性は一度だけリビングに戻っていたが――少しして男性の元へ。
その後は、大変長い長い夜になったとかならなかったとか。
とある家の頂点は今日も母である。
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