第121話 海夜は何が似合う?
海夜との旅行が――なんか海夜母により行き先が決まり。
おかしなことになっていたら。海夜が露天風呂に一緒に……とか言い出し。いや、まあ俺も絶景やらやらで部屋に露天風呂なら――だったので、まあ今は海夜と水着を見に来ているところだ。
いや、はじめは時期的に気持ち早いからないかなぁー。水着なんて売ってるのか?と、思ったが結果は普通に売っていた。である。
そして俺は無難な物をすでに買ったところで、今は……待機中である。いや、海夜がね。悩んでるんだよ。めっちゃ。うん。超悩んでいるんだよ。などと俺が思っていると――。
「先輩。先輩は――どんなのがいいですか?」
とかなんか聞かながら俺も売り場に連れ込まれたのだが――うん。俺そんなものがあるのかもわからんし。下手に言ったら海夜騒ぎそうでね。どうしようだった。
「……うーん」
まあ、チラリと隣を見ると――海夜は小柄な感じだからな。あまり派手なものは……と、俺は思いつつ見ていると……いやいや、お前水着売り場を普通に見過ぎだろ。と、思われるかと思うが。今は俺たちしか居ないのでね。そこまで俺も気にしないというか。うん。まあ人が居なくてラッキーではあった。
にしても、普通にここはショッピングセンター内の一角なのだが。そこそこ種類があった。ちなみに海夜はビキニばかり見ていた。って……面積少ないのもあるよ。うん。こんなの海夜には着せれんわ。である。
いや、個室といえど――なんかな。もし。を考えると。ダメだ。である。他人に海夜の肌見せすぎってか、俺は何を一人で考えてるんだと思っていると……海夜が勘違いしたらしく。
「ちよ、先輩な、何見てるんですか……そ、そういうき、際どいのは嫌です…・・はい。恥ずかしいです。も、もう少しは面積欲しいです。ってなんでそんなものまでここ売ってるんですか」
たまたま俺の目の前にあったビキニ?うん。面積少なめを俺が見ていると思ったらしい。まあちらっと見たのだが――。
「いやいや、違うからな?ってか、そういいながら海夜ビキニのとこしか見てないじゃん。十分—―そのビキニも際どくないか?」
「い、いや……それは先輩が喜ぶかと――でも――さっきのは私の限界を超えると言います」
そういいながら、俺の前にあったものより面積が少し広めの物を手に取る海夜。いや、かわいいが――と、俺は思いつつ。
「……いや、えっとまあ、別にビキニじゃなくてもワンピースみたいなのとか。肌隠せるのも――あるじゃん。あるんだろ?わからないんが」
俺は周りを見る。うん、他の種類もありそうな感じだった。そんな感じで俺が周りを見ながら言うと――。
「……先輩はなるべく私を見せたくないと。独占欲強め――か」
「おい、勝手になんか言うなら際どいの選ばすぞ?」
「なっ、わ、わかりました。って……その先輩?」
「うん?」
「い、色って、何がいいですかね?」
今度は色かーと俺は思いつつ。ってでも色はまだ言いやすいか。ってか自分が好きなのでいいと思うんだが……と俺は思いながら――。
「……俺に聞く?いや、海夜が好きな色でいいんじゃないか?自分が着るんだし」
「いや、やっぱり先輩に褒められたいから――って、先輩が好きな色を……」
何かさっきからもじもじしてるな。こいつと俺は思いつつ。
「いや、まあ、でも、海夜なら――って、何がいいか。普通に白、水色も……派手な色は――だな」
「そうですか。先輩はそういうおとなしめ、シンプルなものがいいと」
「海夜に似合うって言ってるんだよ。でもまあ派手ってか柄とかのは……海夜らしく無いというか――やっぱ目立つのよりだな」
「大丈夫です。私も派手、明るい色は――ですから。でもちょっと飾り。ワンポイントがあるのもいいですよね。かわいいですし」
そう言いながら何着か手に取る海夜。
「—―存分に悩め。今は人がいないからな」
「先輩も逃げ出しませんからね」
「……ってか。ホントここ種類多いな。まだシーズン前なのにびっくりだわ」
「ですよね。ちょっと私も意外でした。だから悩みます」
その後もそんな感じで2人で話しつつ。人が周りにいないため俺もチラチラと見ていると――。
「……意外と黒はありかもな」
ふと俺の目に止まった色があった。
「—―え?」
すると聞こえたのか海夜が反応した。そしてこちらへと近づいてきた。
「あ、いや、なんでもない。たまたま目に付いただけだ」
「……黒。す、スタイルよく見えますかね?」
「いやいや海夜スタイルいいからな?」
「いや――そんなに自信……でも。なんか黒もありかもです。ちょっとセクシーみたいな感じで、恥ずかしいですが――際どいのよりかはいいかも」
「確かに、普段とは違う海夜か」
俺はそう言いながらちょっと目の前にある黒の水着で海夜をイメージ。と思っていると。
「せ、先輩見たいですが?」
「……」
見たいですか?と、聞かれれば――そりゃ見たい。うん。なんか雰囲気が違うからな。興味はある。などと考えていると――。
「—―先輩?」
「いや、まあ、うん」
「あー、先輩がニヤニヤしてます。変態です」
「うるさいな」
「……先輩」
「うん?」
「や。やっぱり当日まで秘密にしたいので――向こうで待っていてください」
いきなりそんなことを海夜が言いだして俺は海夜に背中を押された。
「……いきなりだな」
「早くです」
「はいはい。消えますよ」
俺が海夜から離れて――結局さらに数十分してから海夜は水着を買って俺のところへとやってきたのだった。待機は長かった。うん。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます