第119話 仲直り
海夜がちょっかいかけられてから、その後海夜がヒィーヒィーとかいろいろあって――まああれだ。海夜を壊したら怒られて……。
なんか海夜とお泊り旅行が決まったのだった。
なお、泊まりの旅行だから予定はもう少し先になるかなぁー、とか俺は思っていたのだが……。
お泊り旅行は同月中に決まったのだった。
うん。まじかよ!?である。
俺そんな予想はしてない。だったな。
結論から言えば、五月末。俺は海夜を連れて……旅行に行くことになったのだった。
そういえば前も行ったなぁ。あれは――いつだっけ?
って、もしかしてまだ最近じゃないか?うん。ホワイトデーからの……って……そういや、遊園地でずぶ濡れになったなぁ。と、なんか嫌なこと思い出した。うん。まあでも温泉あったし。ゆっくりはできたな。などと俺はちょっと昔を思い出して。
ちなみに今回は……海夜母が行きたいところ。生きたかったところに行く事になったのだった。まあ俺がくすぐり地獄をしたからか。海夜が大変怒りましたからね……はい。
――――うん。
今おかしいことに気がついただろうか。選んだ人がおかしい。うん。おかしいんだよ。なんで海夜の母が選んだかだよ。
理由は……海夜が一応母に連絡。
いや、海夜は高校生ですからね。今回もお泊りでちょっと遠出してきます。ってのと、海夜自身の資金調達というか。まあ前も確か海夜はちゃんと連絡していたんだよな。前はその時に海夜が母にいろいろ言いやがったから……勝手にな。それで今の関係があるのだが――って、そしたら今回は。
「先輩。お母さんが……なんか。この前お父さんが迷惑かけたから。2人でゆっくり非日常を楽しんで来なさいよ。とか言ってるんですが……どうしましょう?」
俺はまた海夜がアホなことを言わないように、俺が見ているとところで海夜母に連絡をさせたのだが……うん。俺が見ていても勝手におかしなことになっていたのだった。
普通に電話してるなー。と思って見ていたらだよ。スマホ片手に海夜が困ったような表情をしてこちらを見てきたからな。
そして今のセリフである。
「待て。なにがどうなってる?海夜」
「えっと、その。先輩も聞いていた。聞こえていたとは思いますが。先輩とお出かけ。お泊り行くって言ったら……あっ、私はゆっくり先輩と選ぼうと思ってましたよ?そしたら――お母さんがいきなり。それなら良いところがあるから……と。勝手に予約するとか今も言ってます」
「いやいや、え?」
「先輩交代してください」
「えー?」
ってことで、海夜からスマホを渡され話すと――まあ、海夜母だった。
そして本当にこの前のお詫びに2人でゆっくりしてきて、みたいな話を俺も聞きまして……。
いや、俺はまあ自分がちょっと海夜を怒らせたからで、お出かけ、旅行に行く予定だったのだが。
いきなり強力なスポンサーが付きまして……ね。
それからはなんか海夜と戸惑っている間に、海夜母が楽しそうになんか電話の向こうで決めて行ってしまいまして――。
海夜母と電話を開始してしばらく後……。
「じゃ、2人で楽しんでくるのよー、あっ。二階堂さん。夜ファ――」
……トン。
…………なんか予定がいろいろと勝手に決まっていき。最後は余計な事が向こうから聞こえてきた瞬間に……まあ俺の隣にいた海夜が即通話を終了していた。
「はぁ、もう……すみません先輩。気にしないでください」
「いや、ってか――慣れつつもだが。うん。なんか。どうなった?いろいろ勝手に決まらなかったか?なんだって?」
「えっと――今月末に……私たち山ですかね?」
一応今俺も聞いていた話を海夜も理解しているかの確認のために聞いてみたのだが……海夜も俺と同じ理解だった。うん。山って俺も頭の中に残っているな。と思いつつ頷いている俺だった。
うん。何でこんなことに?だったな。
「……秘境温泉旅館?とか言ってたよな」
「お母さんが行ってみたくて、リストアップしてあったところとか……」
「なんか全室離れ?とかみたいな事言ってたよな?」
「はい。10棟くらいしかないみたいなこと言ってましたね」
「秘境温泉旅館ってことは周りは山だけだろうな。山奥って言ってたし」
「あー、ですね。って、お出かけってより。これじゃあ山にひきこもりに行くみたいな感じかもですね」
「あー、確かに、って、海夜はよかったのか?なんも海夜が選んでないだろう?母意見だけだぞ?」
「えっと……まあちょっと変わりましたが。先輩と過ごせるなら……」
そういいながら、なんかもじもじ――うん。これは――海夜これはこれで嬉しかったらしい。って――。
「いやいや。よくよく考えたら。普段。今の状況と変わらんし」
うん。海夜と2人。同じ部屋で過ごす。実際たまに2人でこうやって俺の部屋に引きこもっているだけの時もある。うん。今と同じじゃね?だった。
「で、でも。外が違いますから。ちょっと楽しみです」
「—―実は海夜の計画通り?」
「違います。お母さんが勝手にです。私なら、前に泊まったようなところ選びますよ。あと、ぶらぶらできるところに……先輩といろいろぶらぶらするのも好きですから」
「あー、あれはあれでよかったな。ってか。よく旅館空いていた。ってか。値段が高いから空いていたのかは……知らんが。普通良いところの方が先に埋まっていく気がするんだが……そもそも俺らみたいなのが泊まるところなのか?」
「とりあえず調べましょうか?」
「だな。聞いていただけだからな」
ということで海夜母が勝手に決めた旅館を2人で調べて見てみると……ここからは電車1時間。さらにバスで3時間だった………………バス3時間!?マジかよである。行くだけで大変そうだった。
うん。これって――もしかして、行くのが大変で空いていた?いや……偶然?うん、まあもうどうでもいいか。決まったんだし。
そのまま海夜と旅館について調べていると――旅館の周りは大自然。それのみといってよかった。まあ……これは完全に旅館。部屋を楽しみに行くらしい。うん。
部屋は先ほども聞いたが全部離れってか。まあ平家の家?みたいってか。でも、ちゃんと一箇所受付ってかメインの建物があっての……旅館の敷地内にその平屋の部屋が点在して?というのかあるらしく。
まあ、山奥で危険とかはなさそうだった。ってか何度も言うが周りは大自然らしいから――旅館の周りを散策。とかすると――山装備が必要そうな感じだった。部屋に居るだけなら普通の準備で行けそうだが……。
そうそう大自然に囲まれているらしいが旅館内に売店はあるらしい。うん。それを聞いたらちょっと安心。ってか、室内は広いらしく。各部屋絶景露天風呂付きで山と川がどーん。と、見えるらしい。
ってかこれって……。
「先輩。私たち。修行ではないですが……やっぱり本当に山奥に引きこもりに行くみたいですね。旅館ってか。別荘?家を借りるみたいな感じのような――」
「だな。暇つぶしになにかいるかもな。ゲームとか」
「あっ、確かに。それはそれで楽しいかもです……その新婚さんみたいで――」
「食事も豪華だな。まあ山奥まで豪華な食事と温泉に入りに行く。だな。」
「ちょ、先輩スルーって……いや、変な事言いました。やっぱ反応しないでください」
海夜がなんか隣で言っていた。
「……自分で言って自分で反応して恥ずかしがったか」
「もう!反応しなくていいって言いました!」
「ちなみに1人5万くらいしてるが――」
「ま、まあ、それはお母さんが払うと……多分お父さんのお金で」
「っか、なんか払ってもらうって……あとあと報告とかしに来いじゃないよな?」
「あ、あー、それはちゃんと言っておきます。お父さんが原因でだから。と。そうです私たちは悪くありません。だから、お母さんたちに払ってもらってわたしたちはゆっくりしましょう」
「ははは……って、だらけて食って温泉入る日になるのか。海夜怒らせたら――なんかリッチな生活になったな」
「あっ、先輩」
「うん?」
話していると海夜が何か思い出したのか。ちょっと恥ずかしがりつつ……。
「露天風呂って……水着大丈夫ですかね?」
「……」
何かまた意味のわからないことを考えているお方が隣に居たのだった。
今度は何をこいつは考えているんだよ。と俺は思いつつ……お隣を見たのだった。
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