第118話 よし今回は壊そう2

急に抱きしめられたからか。はじめこそ海夜はびっくりしつつも嬉しそうな顔をしたのだが――油断したな海夜。である。


それから数分後か。いや、数十分――うん。俺優しいからそこまで長くはしてないな。うん。ちゃんと知っているからな。海夜の弱点を。だから――数分だろう。とりあえず数分経過すると――。


「……あひっ……ひやぁ……あっ、ひひひぃー。あひっ……」


海夜は今。ベッドの上で――壊れている。


制服が乱れまくっているが。本人はそれどころではないらしい。

俺が再度抱きしめてやった時は一瞬嬉しそうな顔をしたが――その後の俺の行動により――海夜は壊れている。


……何をしたかって?簡単なことだよ。

思いっきり海夜をくすぐった。弱点を攻撃しただけである。海夜がストップと言いたそうな顔を何度もしていたが。それは無視してくすぐりまくっておいた。前の時は――まあ少しでやめてやったんだがな。今回はしっかりと教育した。徹底的に攻撃しておいた。である。


そして今である。


まあ、なかなか楽しかったな。騒がないように……口塞いでからの全力でくすぐってみたら――騒いでいた。いや声はな。ほとんど漏れてなかったが――身体くねらせ。暴れていたな。まあ抱きしめたままだから――俺にはそこまで被害はなかったがな。ちょっと背中は痛いが――でも楽しかった。


ちなみに再度となるが――今日は海夜はピンクの気分だったのかは知らないが。ピンクのパンツが丸見えでも気にせず――あとブラも少し見えているが――まあそれどころでもないらしい。まだ壊れたままである。かなり疲れたんだろうなー。と俺が思っていると――それから数分後。


――――。


「馬鹿!最低!変態!えっち!先輩!」


……まるで先輩も悪口みたいに海夜がとっても恥ずかしそうに激怒?うん。枕でバンバン叩かれたよ俺。そして俺はまた正座をするはめになった。


そんなことがあって今は……。


「馬鹿ですよね!?死にかけました!?死にましたよ!?前にも言いましたよね?私くすぐりダメなんです。なのになんで私にストップすら言わせない状況でくすぐるんですか?馬鹿ですよね。変態ですよね。先輩!」


まだ真っ赤な顔をして海夜のお説教は続いている。


「くすぐり弱いって言っても――まあ生きてますよね?海夜さん」

「先輩黙る。話さない。変態。先輩」

「……」


うん。俺に発言権はないらしい。っか先輩って2回言ったが……なんか2回目はやっぱり意味が……とか俺が思っていると。


「—―で、ホントなにしてるんですか!!」


うん。まだまだめっちゃ怒られた俺だった。


ちなみに海夜はちゃんと崩れた制服を直してから……お怒りモードになっているのでサービスシーンはない。ってそんなに見せるものじゃないというか。うん。先ほどのは――まあいじめられた俺へのご褒美というか。うん、一応彼氏だからな。それくらいはいいだろう。うん。


まあそんなこんなで――その後俺が許される条件が提示され――。


「……は、反省したなら――またお出かけ。連れてってください。お泊りで!決まり!」


だった。うん。彼女をくすぐり壊してみたら、泊りがけの旅行の計画をしないといけなくなりました。だな。ちょっと高くついたな。


にしてもホントくすぐりの弱い海夜だった。前はすぐに土下座していたから――あれはあれで行動の速さに驚いたが――うん。壊れるまですると――俺の財布が狙われるということが今回わかった。


が――楽しかった。うん。

海夜には悪いが……壊れていく海夜。うん。特別なもの見せてもらいました。だな。

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