第105話 終了
――くぅ……。
なんかかわいい音が隣から聞こえてきた。
「なっ。なんで――もう――」
そう言いながら恥ずかしそうに慌てて自分のお腹を触る海夜――ってそうか、俺達晩ご飯まだだったな。俺もなんかお腹空いてきたわ。ってことで――。
「海夜のお腹も鳴ったし。とりあえず晩ご飯にするか」
「—―再度言わなくていいです――もう」
ぺチ。と俺は海夜に優しく叩かれた。
「今日の海夜は照れまくり」
「怒りますよ?」
「はいはい。簡単になんか準備しよう」
「……はい」
うん。腹が減っては……っていうか。電話の準備で何も食ってなかったんでね。飲み物は途中で飲んでいたが――うん。腹減ったである。
あと、なんか電話で疲れたというか。変な雰囲気。空気だったので、通常よりも疲れた。だった。なので俺と海夜は本当にパパッとある物で夕食としてとりあえず落ち着こうとしたのだったが……。
「……先輩」
「うん?」
「今日泊まっていいですか?」
何故か甘えん坊が居たのだった。
「—―明日学校あるだろが」
「だ。だって……今日は先輩と居ないと引き離されそうと言いますか」
「大丈夫だろ。あれからしばらく経ってるのに何も起きてないし」
「で、でも……お母さんが先輩を」
うん。それはやめろ。うん。やめてくれである。と俺は思いながら――。
「やめい。恐ろしいこと思い出させるな。マジで奪ったやらで刺されるとかいやだからな?」
「……先輩。実際は?」
「はい?」
「年上……とか?」
「何言ってるんだか」
「大切なこと。です」
「海夜が一番だろ」
「ほんとですか?」
「ああ」
「なら泊……」
「帰れよ?」
うん。何か雰囲気で泊まるとか言いそうだったからな。
先に言っておいた。って今更海夜はなんでそんな確認というか――。うん。海夜が一番じゃなかったら――ここまで相手してないよ。である。ってか――そんなことより――今はなんか泊まろうとしている奴を――だな。
「なんでダメなんですかー」
「ど変態は帰れー疲れたからな」
「私何も言ってないです!?」
「ベタベタしたいって、顔に出てる」
うん。何も出てないがな。
でもな。今日はゆっくり一人で休みたいということで、そんなことを言ってみたら――。
「嘘……ですよね?そんなはずは――」
ハッと自分の顔を触り出す海夜……って、思ってたんかい!と、俺は思いつつ――。
「嘘だったんだがな。事実だったか」
「ちょっと!」
うん。まあその後ちょっと海夜とバタバター。だったな。
でも明日は二人とも学校あるし。そもそもマジで疲れたので――今日はゆっくりしよう。うん。それぞれ一人で落ち着こう。という感じで――何とか海夜を帰らせたのだった。
いや、一緒だとね。変なことが起こりかねないというか――うん。
ないとは思うが海夜母が突撃訪問。とかあって一緒に居たらだからな。さらに疲れる、未来しかなかったので――念のためにというやつだ。
まあこのころ海夜母は別の事をしていたらしいが――。
それに関しては俺と海夜が知ることはなかった。
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