第104話 母再降臨2
何故海夜がご機嫌斜めになったかというと――。
「先輩――お母さんに誘われて――嬉しそうな顔を一瞬した」
という、謎な理由で。うん。俺何も――なんですが。はい。だったが――海夜にはどこかでそう見えたらしく――。
ちょっと海夜に文句を言われた。ってマジで乗り換えとかないからな?と俺が思っていると――。
「先輩。私以外――ダメだから」
「だから。勝手に話すな」
「あらあらー」
すると電話の向こうからまたこちらの様子を多分勝手に想像して――楽しんでいるであろう。海夜母の声が聞こえてきた。
「ほら。向こうにも聞こえてる」
「……むー」
うん。海夜は何故か電話をしているということを忘れていたのか。
一瞬俺と会話をしていたので――まあ海夜母を楽しませる結果となっていた。すると――。
「まあまあ、とりあえずお父さんには海夜は二階堂さんに奪われたから諦めなさい。って言っとくわねー」
そんなことを海夜母が言い出したので――俺は海夜からスマホを回収して――。
「あ、あの、言い方を優しくといいますか……その――挑発しないようにと言いますか……」
うん。変な伝え方をされたら――それこそ大変なことが起こりそうだったのでね。うん。じゃなくても今ですら――なんだから。と俺は思いつつ。ちょっとでも平和になるように――と思い俺が口を挟むと……。
「二階堂さん。大丈夫よ。しっかり盛って話しておくわ。今からアツアツなんでしょ?可愛がってあけでね。あっ、泣かしちゃっても私的には全然OKよー。あっ玩具使って――」
「それは送り返しました」
「あららー」
うん。怪しいものは既に送り返した後である。
多分――そろそろ届いている――うん。そのうち届くかな?である。
まあ近いから持っていくというのもありだったが――まあ送り返した。である。
でも――ネコミミだけ割れたので――まあそれだけ送り返せなかったので――うん。割れたのを入れておくという選択肢もあったが――なんかね。使った後みたいな雰囲気というか――うん。とりあえず入れませんでした。である。
すると電話口から――。
「海夜達はもっとハードなのがいいのかしらね?」
「いらないから!!」
うん。海夜が母の声に反応して言い返していた。
が、母はまだあきらめない。
「なるほどー。二階堂さんのもの以外は嫌と。なるほどなるほどーじゃそのことも盛って話しておくわねーじゃねー」
――プチ。
うん。海夜母。言うだけ言って――いろいろ嫌な未来の雰囲気を残して――電話を切ってきたのだった。今度は海夜母側から電話が切られました。これは――盛大に話を盛って父へと伝わりそう――と俺が思っていると――。
「……恥ずかしい」
海夜が力が抜けたように俺にもたれてきた。うん。もう嫌。というか――疲れたらしい。
「—―いろいろ知らんだな」
「ってか。いろいろ勝手に言って――もう」
「っか海夜父には……また会いに行くかか。海夜母がテキトーなこと言ってそうだから――嫌な予感もするが」
「先輩。刺されたいんですか?ダメです。死にに行くなんて。ゆるしませんからね?」
「……ほんと海夜の実家危険すぎるわ」
「でも、ホントに勝手にはダメですよ?死ぬときは一緒です」
「マジで挨拶行くだけなのに怖いわ!」
と、海夜と少し話していると……。
――くぅ……。
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