第99話 父降臨?2
海夜が帰ってきてから――なんか今晩海夜の父親が電話をかけてくる。とかいうことになった。うん。もうお先真っ暗――というのではないかもしれないが――なんか嫌な感じがしている俺だった。
まあそんなこんなで、俺は海夜と話しつつ――打ち合わせをしていたというか――ちょっと確認作業。そして時間はあっという間に過ぎていき。って海夜が帰って来たのも夕方だからな。予定時間はすぐに来た。
現在俺と海夜は机に海夜のスマホを置いていつでも会話可能にしていた。
とりあえず俺たちの晩御飯やらやらは放置となった。
いや海夜と話していたら――もうこんな時間!?だったのでね。まあ雑談も多すぎた気もするが――それは今はいいか。
とにかくだ。今は俺の部屋にて海夜父から海夜のスマホに電話がかかってくるのを待機をしている。というところだ。
「……多分時間ぴったり来ます」
スマホの時計を見つつ海夜が言う。ちなみに時間は19時59分である。まもなく20時。海夜曰く20時に電話をしてくると言っていたらしい。
「そんなにぴったりかかってくるものなのか?っか――また実家の時みたいに逃走ってことは――」
「あるかもです」
「—―謎」
そんな感じで海夜と話していると時間は20時に変わった。
それと同時に――本当に予定通りの時間にスマホが鳴った。
♪♪~
「マジか。ピッタリだよ」
「来た。です。先輩、いいですか?死ぬ準備はしましたか?」
「なんで電話で死ぬ前提なんだよ」
「押しますよ?」
「はいよ」
俺が返事をすると――海夜が鳴っているかスマホの通話ボタンを押した。
まあこれは緊張するな……と、俺が思っていると……。
「……も、もしもし?」
「……」
海夜もめっちゃ緊張していた。うん。父親と話すのにそんなに緊張するのか――と俺が思っていると。
「—―海夜か」
スマホから初めて聞く声が聞こえてきた。
ちなみにハンズフリーにしてあるので俺にも海夜父の声がちゃんと聞こえている。
海夜父は――母みたいに柔らかい感じは一切なく。スタート時からピシピシと厳し雰囲気が漏れ出している感じだった。すでにヤバイ。だったな。
なんか――向こうは正装で正座でもしながらピシッと話してそう――と俺は勝手に思っていた。
「う、うん」
「早速だが。二階堂とやらを出せ」
「—―は、はい」
おいおい、いきなりきつい言い方するな。と俺は思いつつ。海夜を見た。
っか普段から厳しく怖いと海夜は言っていたが……マジかという感じだった。って、よく海夜を見て見ると――海夜も怖がっているのか。手がちょっと震え――そっと俺の手を握ってきていた。
俺がそんな海夜の様子を見ていると――隣にいる海夜が目で合図してきたのを俺は確認のち――うん。早く代わらないとだからな。
「—―は、はい、代わりました。はじめまして二階堂仁悠です。海夜さんと――」
俺が海夜のスマホに話しはじめると……。
「聞いておる!無駄な話はいらん!」
「—―えっ、あ……はい」
うん、予定していた事。全く離せない俺だった。するとそれを聞いていた海夜がすぐに――。
「ちょ!お、お父さん。話くらいちゃんと――!」
「—―海夜は黙りなさい!」
「……うー。直接は会えないくせに、電話だからって……」
いやー、なんか隣で親子バトルが始まりそうだったので――。
「……海夜。落ち着け落ち着け」
俺はそっと相手居た方の手で海夜の頭を触った。
「……」
すると海夜がこちらを見てきて……頷いた。と、思ったら――スマホの方からは――。
「でだ。二階堂だったな。はっきり言っておく。娘に触れるんじゃないぞ!」
「……はい?」
うん?今なに言った?と俺が思っていると――さらに会話は続いた。
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