第95話 GWはいろいろある14

「一応ですが……」

「チョップ!」


――トン。


「痛っ!?何するんですか」


俺は恥ずかしそうに、でも興味津々?に聞いてきた海夜の頭にちょっと強めにチョップを落としておいた。これで目が覚めればいいが……無理かな――と思いつつね。


「馬鹿なこと言ってないで片付けろよ。変な気分になるだろが」

「……はぃ」


俺が言うと――しょぼんとした声が聞こえてきた。


それから海夜と2人で海夜母からの謎なプレゼントを片付けて……。

うん。お菓子はお菓子。玩具は玩具に分け明日早々に送り返しだな。ちょうど空き箱。段ボールがあったのでそれに押し込んだ。

そして最後に海夜がネコミミを袋に戻した。


ちなみにやっぱりそのときも少し寂しそうな表情をしている海夜だった。

まあ……前からというか。ここ最近海夜は……甘えモード多めというか。積極的というか……だったからなと俺が思っていると――。


サッっと横から手が伸びてきて……袋から何かが抜かれたって。ネコミミが消えた。うん。一番上に置いたネコミミが消えたのだった。


「……海夜?」


俺が振り返ると海夜の手にはネコミミが握られている。


海夜はちょっと恥ずかしそうにしつつ。現在ネコミミとにらめっこ……って、ネコミミを装着した。


……うん。やばいな。電気付けてちゃんと見たいな。

でも月明かりに照らされているネコミミ海夜……めっちゃかわいいじゃんである。

勝手に尻尾も見えてきそう……まあないけどね。うん。めっちゃ恥ずかしそうにしている海夜にネコミミ最強の組み合わせだった。


マジで片付け中の荷物を置いて抱きしめたくなるというか……うん。ちょっと招き猫じゃないけど。ちょっと手の位置移動をお願いします。とか俺が言いたくなってきた時だった。


「そ、そのまま送り返されるのも――だと思いますから。これくらい……どうですか?」


海夜はそんなことを言いながら……最後かわいくちょっと首を傾げてネコさんポーズをしたのだった。


うん。まあそのまま送り返すよりかはね。

全年齢対象物は使ってあげないとか。


俺はその他の一部制限物は部屋の隅っこへと蹴とばして――。


「もうちょっと……こう」


うん。海夜の前に行き――微調整をしたのだった。うんうん。いい感じ。


「—―先輩が必死」

「動くな」

「なっ――う――やって思いましたが――これめっちゃ恥ずかしいんですけど―」

「自分からしたからな」

「先輩がなんか――楽しそう」

「猫の手のグローブみたいなの入ってないのかな」

「—―先輩がおかしい」

「とりあえず、にゃ?じゃないか?」

「注文してきたー」

「あっ、海夜。ズレた。耳ズレた」

「うるさいですね!?」


うん、それから俺と海夜は――暗い部屋の中で――月明かりを頼りに――うん。何かしていたのだった。

ドンドン海夜の顔が赤くなっているのはさすがに俺でもわかったが――楽しくてね。

まあ海夜も逃走しないしいいだろうと。続けたのだった。

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