第57話 放課後の待ち合わせ3
放課後のお出かけ。お買い物を無事に終えた俺たちは現在は電車待ち中である。
お腹も空いていたが…。金曜日の夜だからか。町に人が多かったのと。荷物もあるからということで俺たちは今から帰るところだ。
まあ晩御飯は…。家にある冷食か…。コンビニになるだろうな。とか俺は思いつつ…。ちょっとこのままほっておくと駅のベンチで寝てしまいそうなやつに…。
「っか、海夜。今寝たら駅に置いてくからな」
「な、寝ませんから。って、置いてくとかありえないです」
「運べないだろ」
「お、重くないはずですから!ってか起こしてくれたらいいじゃないですか」
「荷物あつし。寝起き不機嫌だとだからな」
「むー、先輩。やっぱりお仕置きタイムが必要ですね。って、まさか先輩お仕置きされたいからこんな態度を…」
「マジでほってくか」
そんなことを話していると電車が駅へとやって来たので俺が電車の方へと歩き出すと…。
「あっ、ちょっと先輩。本当に置いていかないでくださいよ!」
うん。普通に自分で歩いて付いてきたわ。良かった良かった。
それから俺たちは電車にまた揺られて…。って、帰りも立ち席だったため。海夜は終始眠そうというか。うん。ブレーキなどの揺れでズッコケないように頑張っていた。一応俺は海夜がそうならないように支えれるようには準備していたんだがな。まあそのようなことはなかった。
そして最寄り駅に着いてからは…。
「海夜。大丈夫か?」
「めっちゃ眠いですってか足が疲れました」
「帰ったら寝ろ」
「でも…。お腹もすきました」
「うるさいやつだな」
「むぅ」
駅から家までの帰り道。海夜はかなりお疲れだった。まあかなりはしゃいで店をまわっていたからな。それの学校帰りだしな。
まあでもとりあえずアパートまでは無事に帰ってきた。すると海夜が声をかけてきた。
「先輩」
「うん?」
「晩ご飯どうしますか?」
「海夜は寝るんだろ?」
「寝ません。はい」
「絶対横になったら寝るな。さっきまでカクカクだったくせに」
「寝ませんから。って、本当にお腹すきましたよね?」
「まあだよな。だから今冷蔵庫とかに何があったかなー。とか考えてた」
いやもしかしたら何もないんじゃないか?とかも思っていたんだがな。するとだ。
「あ、あの」
「うん?」
「うちに冷凍のちゃんぽんならありますよ?」
「ちゃんぽんって…。あー、はいはい」
「野菜も一応取れますし。簡単にできますから」
「それを俺に作れと?」
「あっ、いえ、鍋が2つないとなので、先輩鍋持って来てください。そしたら一緒に食べれますから」
「片手鍋でいいんだよな。ラーメンやら作る」
「はい。うちには1つしかないので」
「っか、2個もストックあるんだな」
「あっ…。まあ冷凍ですし。美味しいですから。何度も買うより…。ですよ」
「ならまあせっかくのお誘いというか。俺の家何があるかわからなかったから。荷物置いて行くわ」
「はい」
うん。今晩の夕食は後輩を頼ることにした。
っか今日はカバンも買ってもらい…。晩ご飯もだから…。マジでそのうちお礼しないとな。とか思いつつ俺は一度自分の部屋へと入ったのだった。
それからささっと荷物を置いた俺は片手鍋を持って海夜の部屋に向かった。
うん、片手鍋持って移動は…。不審者じゃないよな?うん。とか思いつつ。いや外をな。片手鍋持って移動とか…。なかなかない事というか。見ないだろ?だからちょっと心配になったんだよ。まあ特に何もなかったがな。
ピンポン。
そして海夜の部屋のインターホンを押した。そしてインターホンを押すとすぐに海夜がドアを開けてくれた。
「どうぞです」
ドアが開くと、部屋からエプロン姿の海夜って…。
「エプロンしてるの初めて見たわ」
俺はドアを開けてもらってすぐにそんなことを言った。いやだって。あまりというか。かなりレアな光景な気がしたからな。
「なっ、あー、まあ今は制服着てますから」
「着替えろよ」
「食べたらお風呂入りますから。着替えが面倒です」
「…。まあ、それはご自由にだな」
とまあ玄関でそんなことを少し話してから海夜のところで調理開始。
ちなみにちゃんぽんとやらは。ホント簡単にできた。
水入れ、具材入れ麺入れて沸騰したら完成。うん。楽。
「楽だな」
「そして美味しいんですよ。麺も美味しいですし野菜もたくさん取れますから」
「確かにいい香りだしな」
「ですよね。このスープとっても美味しいんですよ。飲みすぎちゃいます」
とか海夜と話しながら机へと運んで…。そして海夜が飲み物を準備してくれてから。
「いただきます」
「いただきまーす」
食べた。そして感想。うん。最近の冷食やっぱレベルすごいよな。だった。
いやマジでめっちゃ美味いし。海夜の言うようにスープめっちゃ美味だった。これ全部飲めるわって感じだったな。
「これ見かけたら買っとこ」
俺が食べながらそんなことを言うと…。なんか仲間を得た。みたいな表情で海夜が話しかけてきた。
「先輩もハマりましたね」
「いやこれマジで美味いわ」
「よかったです」
などと海夜と話しながら食べて…。その後は片付け。
そのあとはちょっと休憩タイムとなった現在は床に2人座りのんびり…。
って、なんか海夜がこちらをチラチラ見ていた。
「なんだよ」
「あっ…。その…。隣いいですか?」
「よし。食ったしそろそろ帰るか。ごちそうさま」
と、俺は嫌な予感がしたため立ち上がろうとすると…。
「なんでですか!」
怒られたのだった。
「いや、絶対のしかかりしてくるし」
「しませんよ!」
「ヒップドロップ?」
「叩きますよ?」
「すみませんでした」
「よろしい。ってことで…。お腹も満たされましたし。ちょっと先輩に持たれてゆっくりします」
「やだよ」
「なんでですか!」
「同じこと2回目」
「先輩が言わせたんです。だから失礼します」
そう言いながら海夜が俺のとなりに四つん這いで移動してきて…。隣に着て座りもたれてきたのだった。
「甘えん坊」
俺はもたれてきたやつにそう言ったのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます