第58話 海夜の部屋
放課後に出かけていた俺達。
帰って来たあとも…。なんか後輩とともに過ごしているのだった。
まあ休みの前だからな。のんびりというやつ…。でいいのだろうか。
まあ海夜の部屋はちょっと騒がしい?こととなっていた。
「甘えん坊」
「うるさいです」
「風呂入って寝るんだろ?」
「今は食べたばかりですからまだ休憩です」
「マジで甘えん坊になったよな」
「いいんですよ。先輩は壁ですから」
「壁って」
速報。ついに俺。人じゃなくなったらしい。物?うん。壁になったらしい。そんな扱いだよ。俺。とか思っていると…。
「今日は壁が、壁ドンしてきましたよね。壁先輩」
「おい。人を壁壁言うな。壁ドンするぞ」
まああまりしたくないが…。うん。いやできなくもないが…。なんか今の甘えモードの海夜にだとな…。おかしなことになりそうなんでね。
とか思っていると…。まあ俺の予想は当たったのだった。
「いいんですか?ちょっとしてほしいです。電車では微妙でしたから。どこでしてくれますか?そこの壁ですか?あっ、でもちょっと深呼吸しないと…。ですね」
「…。やっぱいやだわ。うん。面倒」
うん。ここで海夜のテンションをあげると…。だからな。注意注意だ。余計なことはしないが一番か。とか思っている俺だった。
が。それで海夜が諦めることはなく…。
「なんでですか」
「3回目」
先ほどから同じセリフをよく聞くなと思いつつちゃっかり数えている俺はそう言った。
ってか…。うん。さっきからもたれたり…。なんかこっちを向いたりと動いている海夜さんよ。自分の姿…。主に下半身。ちょっと気が付いてくれないかな…。とか俺が思っていると。
「先輩が原因ですよ!」
「っか。海夜」
うん。気が付きそうにないから事故る前に行っておこう。ということで…。
「はい?」
「スカート際どいから直してくれないか?太もも丸見え」
「なっ、な、なにみてるんですか!」
そう言いながら海夜やっとちょっとめくれかけていたスカートを急いで直した。いや。偶然な。ちょっと視線の先に入ったというか…。まあ見えたんだから仕方ない。ってか。下半身を言ったなら…、上半身の方も言っておいた方がいいだろうか…。うん。言おうかな。とか俺は思いつつ。
「いやいや、海夜が無防備なんだよ。何も気にしないで動いてるから」
「む、無防備ではないです。ちょっとしたミスなんです。普段は気にしてますから」
「ちなみ海夜。胸元も緩い」
うん。全く気にしている感じはないんだよな…。とか思いつつ上半身の事もやっぱり言っておいた。すると…。まあ海夜は少し顔を赤くして…。
「ちょ、マジで先輩変態じゃないですか?」
「角度的に見たくなくても見えるんだよ。ちゃんと上までボタンしめとけよ」
「見ないでくださいよ!ってか家なんだから楽に着させてくださいよ」
「水色?」
「めっちゃ見てるじゃないですか!変態」
胸元を抑えつつ海夜に怒られた。って、何度も言うが海夜が無防備だと思う。うん。これは間違いない。確か学校帰りとかに会う時は…。ちゃんとしてると思うんだがね。とか俺は思いつつ。胸元を押さえている海夜に。
「なら離れてくれよ」
と、言ってみたのだが…。まあ離れることはなく。むしろ…。
「いやです。罰として膝枕してください」
「海夜がガチで寝るから拒否」
「拒否した場合襲われたと交番乗り込みます」
「おい」
なんで膝枕とか出てくるんだよ。とか俺が思っていたら…。
「ってか、先輩。なんやかんやで…。いろいろ見てますよね」
とか言いながらこちらを見てくる海夜だった。うん。ちょっと下から見上げる?みたいな視線ドキッとするから。急にしないでくれないかな。とか俺は思いつつ。
「うん?」
「いろいろ気がつくってことは見ているということですから」
「見せているだったら。指導が必要だな」
「見せているとかないですから!寝ます」
とか言いながら海夜は俺の足を枕に寝転んだ。
まあ全く重いとかはない。っか…。やっぱり甘えん坊じゃん。とか思っている俺だった。
「食べてすぐ寝るのかよ」
「休憩です」
「ふ…」
「太るとか言ったらわかってますよね?無事には帰らせません」
じろっとしたから怖い視線が来た。
「この後輩マジ怖い」
「…」
とか思っていたら…、なんかすりすりこの後輩してくるなと思っていたら。静かになった。
「おい。マジで寝るなよ」
「ね、寝てませんが…。なかなかいいものです。気持ちいいですし。落ち着きます」
うん。そんな気持ち良さそうにしている海夜の声が聞こえてきた。
なのでもうどかすとか言うのはあきらめた俺は…。うん。なんか本当に気持ちいみたいで落ち着いている声が聞こえてきたからな。なので違う提案をした。
「…。海夜」
「はい?」
「寝たら顔に落書きOK?」
「いやですよ。って、寝ませんから。休憩です」
「寝ていいぞ」
「急になんですか。怖いですよ。さっきまで寝るなが。急に寝ていいぞとか。罠ですよね?怖いです」
「落書き楽しそうだなって」
「もう。先輩…。なら撫でてください」
「なに?寝てくれるの?」
「違います!傷ついたからです」
「マジ甘えん坊だよな。最近の海夜」
「…」
「怒った?」
ちょっといじりすぎたかな?とか俺が思いつつ声をかけると…。むくっと海夜が起き上がり…。なんか俺の前にきて…。「失礼します」とか言いつつ…。座った。人を椅子のようにして座りやがった。
「…。なんだこれ?」
「椅子です」
「壁に椅子とは…。酷いな。いや…。壁よりマシ?」
「先輩。今日は帰らせてあげません」
とか言いながらしっかりともたれてくる海夜。なんかいい香りがするんですが…。
「大丈夫。勝手に帰るから」
「帰らせま…。なっ」
さらにもたれるというか。うん。しっかりと俺にもたれてきた海夜に対して、俺は後ろから海夜の腕を掴んでみた。力では余裕で海夜に勝てるからな。
「ちょっと先輩」
急に後ろから腕を持たれた海夜は…。うん。こちらを見たいらしいが両腕捕まえてみたからな。ちょっとワタワタしている。
「この様子ならいつでもどかせれる。と」
「ど、どきませんから。もー。先輩。手離してください」
「どかないてことは…。くすぐればOKか。わざわざまた近くに来たんだからな。膝枕の時は…。やりにくそうだったが」
「この先輩嫌です。変態です」
「自分から座りにきて…。くすぐりが嫌なら降りろ」
「嫌です」
「わがままだな」
「絶対どきません、私に次触ったら叫びますから」
「元気だな。って次触ったらって腕掴んだままなんだが…」
そう言いながら俺は掴んでいる海夜の腕を少し持ち上げてみる。
「なっ。もう離してくださいよ」
「嫌。面白いし。っか離したら蹴られそうだし」
「ムー。力が強いです」
先ほどから手をわたわた海夜はうごかしているが…。動いているだけである。でもまあ海夜が本気で力を出しタラ抜けれると思うんだがな。まだ海夜は本気を出していないように俺は感じていた。
「ほんとこれなら簡単に海夜をいつでもどけれるな。全く逃げれてないし」
「離さないと先輩に押し倒されました!酷い事されました!とか叫びますよ?」
「その場合口を塞ぐだけ」
「なっ…。ど…。どうやってですか」
「え?やろうか?叫ばれそうだし」
「だ、ダメです。なにをするか言ってからです。こ、心の準備がいるじゃないですかね」
とか急に俺の前に居る海夜がさらにわたわたとしだしたため…。
まあこういう場合は実践が楽か。ということで…。
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